アトピー性皮膚炎患者69例 (2カ月-48歳) について流血中赤血球CR1をIAHA法により測定した. その結果
1) アトピー性皮膚炎患者ではCR1活性陰性例は21例 (30%) で, かなりの頻度にみられた。一方, 対照群146例では12例 (8%) であり, アトピー性皮膚炎患者に有意に高かった.
2) それらを年齢別に検討したところ, 対照群に比して, 乳幼児ほど陰性例が多く2-3歳以後効照群に近づいた.
3) CR1活性陰性例と陽性例の間に皮膚病変, 気管支喘息合併率, 予後等に一定の傾向はみられなかった。
4) CR1活性陰性例は血清IgE値正常群に多数認められた.
5) CR1活性陰性例と陽性例の間に流血中赤血球数, ヘモグロビン値, 好酸球数, C3, C4, 免疫複合体等との間には, 必ずしも一定の傾向は認められなかった
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