日本小児アレルギー学会誌
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16 巻, 3 号
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  • 西間 三馨, 小田嶋 博
    2002 年16 巻3 号 p. 207-220
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    ISAAC (International Study of Asthma and Allergies in Childhood) の第I相試験の日本のセンターの結果を報告した.
    対象は無作為抽出された36小学校の6~7歳の児童2901名 (回収率91.4%), 14中学校の13~14歳の生徒2831名 (回収率94.2%) であり, 調査手法はISAAC第I相試験の共通のプロトコールにより質問紙法とビデオ調査 (中学校のみ) で有症率を調査した.
    1. 6~7歳の対象では喘息症状: 17.3%, アレルギー性鼻・結膜炎: 25.6%, アトピー性皮膚炎: 21.3%であり, 13~14歳ではそれぞれ13.4%, 41.0%, 13.5%であった.
    2. 13~14歳のビデオによる調査では月1回以上の喘鳴: 10.2%, 運動誘発喘息: 16.4%であった.
    3. 世界との比較では, いずれの疾患も平均より高率であり, アジアでは最も高かった.
    4. ISAAC質問表の喘鳴症状を示す者の血清総IgEの平均, ダニ特異的IgEのCAP-RAST4以上の割合は, A: 会話困難や睡眠障害のあった者, B: それらのない喘鳴, C: 最近1年間では喘鳴のなかった者の3群でみると, それぞれA: 1,000IU/ML, 100%, B: 398.1IU/ML, 75%, C: 199.5IU/ML, 22.2%であり, ISAACでの喘息群はATS-DLDの定義の喘息群よりかなり幅の広いグループと考えられた.
  • 八木 由奈, 八木 康裕, 堤島 英雄, 吉崎 万里子
    2002 年16 巻3 号 p. 221-225
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    重症アトピー性皮膚炎に低蛋白・低アルブミン血症, 発育障害を合併した1乳児例を経験した. 症例は8ヶ月の男児. 3ヶ月頃よりアトピー性皮膚炎 (AD) が増悪したが, 自宅で様子を見ていた. 平成13年5月13日より1日8回の下痢を伴い近医を受診, 著しい低体重を指摘され, 翌日当科入院となった. 体重6.0kg (-3.25SD), 栄養状態不良で, 低蛋白・低アルブミン血症, 発達遅滞を認めた. アルブミン製剤の輸液, ポビドンヨードによる消毒, 外用剤の使用にて治療を行ったところ, 皮疹の軽快とともに低蛋白・低アルブミン血症は改善した. 低蛋白・低アルブミン血症の原因として, 摂取エネルギー不足, 皮膚からの漏出に加え, 一過性に消化管アレルギーや蛋白漏出性胃腸症を来たした可能性が示唆された. 近年, ADは増加傾向にあるが, 民間療法の氾濫等, 社会的混乱を生じている. 今後, このような症例の増加が予想され, 関係機関との連携を含めた適切な対応が必要であると思われた.
  • 津田 文史朗, 下野 昌幸, 西間 三馨
    2002 年16 巻3 号 p. 226-235
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    アレルギー症状を示す3歳未満児における年齢別及び疾患別の血清総IgE値と, 特異IgE抗体の検索が必要と考えられる血清総IgEの値を明らかにするために, 生後4ヶ月から3歳未満のアレルギー児335例 (男児196例, 女児139例) を気管支喘息単独群, アトピー性皮膚炎単独群, 両疾患合併群に分けて, 血清総IgE値及び特異IgE抗体を測定し, 対照群としての非アレルギー児55例 (男児21例, 女児34例) の血清総IgE値と比較検討した. また, 1年以上フォローしたアトピー性皮膚炎単独群20例についても同様に検討した.
    (1) 年齢別の血清総IgE値では, 0歳児はアレルギー児と対照群の間に有意差はなく, 1歳, 2歳児は両者間に有意差があった. 疾患別の血清総IgE値では, 各年齢層においてアトピー性皮膚炎単独群と気管支喘息単独群の間に有意差はなかった.
    (2) 各年 (月) 齢層毎のアレルギー児のうち, 対照群の血清総IgE値の平均値-1SD (4~7ヶ月: 3IU/mL, 8~11ヶ月: 8IU/mL, 1歳: 7IU/mL, 2歳: 12IU/mL) を超える血清総IgE値を示した群のRASTスコア1以上の例数の割合は232例 (69.2%) であり, この値以下の群では4例 (1.2%) であった.
    以上より, 血清総IgE値のみでは低年齢児におけるアレルギー疾患の有無や疾患の判別は難しく, 血清総IgE値が対照群の平均値-1SDを超える症例では, 特異IgE抗体の測定は必要と考えられた.
  • 齋藤 千穂, 高増 哲也, 廣門 未知子, 琴寄 剛, 栗原 和幸
    2002 年16 巻3 号 p. 236-242
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    症例は13歳男児. 11歳時より, 食後の運動時に反復する膨疹と呼吸困難を認めていたが, 原因が特定できず, 頻回に症状が出現するため, 当科を受診した. 詳細な病歴聴取とアレルギー検査により, 小麦による食物依存性運動誘発性アナフィラキシーと考え, 様々な条件で負荷試験を行った. その結果, 小麦摂取後に運動すると症状が出現すること, また小麦の量は10g程度では症状が出現しないが, 20g以上では症状が出現することが判明した. 以上をふまえて, 生活指導を行い, 日常生活上最小限の制限のみで症状の再燃をみなくなった. 食物アレルギーの治療は食物除去が基本となるが, 必要以上の除去は患者のQOLを損ない, 不十分であれば危険である. 症状再燃を抑えることが第1ではあるが, ただ症状が再燃しなくなるだけではなく, QOLを可能な限り損なわないように, それぞれの患児にとって, 具体的, かつ過不足のない生活指導を行うことが重要である.
  • 南部 光彦, 新宅 教顕, 太田 茂
    2002 年16 巻3 号 p. 243-247
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    乳幼児の気管支喘息発作時における呼吸状態を評価する上での, 簡便な, また共通した指標はない. 今回我々は, 呼吸困難を評価するためのスコアとして, 呼吸数 (1分間に60回以上を2点, 59~30回を1点, 30回未満を0点), 呼気時間/吸気時間の比 (2以上を2点, 1.5以上2未満を1点, 1.5未満を0点), 陥没呼吸 (著明を2点, 明らかにありを1点, わずかにあり~なしを0点) の合計点数を計算し, 生活状態から判定した発作の程度や経皮酸素飽和度 (SpO2) と比較した. 呼吸困難スコアで, 0~1点が小発作, 2~3点が中発作, 4~6点が大発作にほぼ匹敵していた. 呼吸困難スコアはSpO2と逆相関していた (相関係数r=-0.5, p=0.02). また入院中に呼吸困難スコアを計算することによって, 呼吸状態の把握が容易となり, コメディカルスタッフとの連係も取りやすくなった. 喘息発作の重症度について他施設との比較を行っていく上でも, 呼吸困難スコアの確立は有用であると考える.
  • 日本小児アレルギー学会・喘息死委員会 , 松井 猛彦, 赤坂 徹, 鳥居 新平, 西間 三馨, 三河 春樹
    2002 年16 巻3 号 p. 248-260
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    1990年から2001年10月までに登録された喘息死170例について, 近年の変化をみるため, 1988~1997年に死亡した157例と1998~2001年に死亡した13例に分け, 集計した.
    報告症例は1998年死亡から減少傾向にある. 死亡時年齢は1997年以前平均11.9±6.8歳, 1998年以降平均11.8±8.0歳で, 男女比は1997年以前97:58, 1998年以降7:6で男女比が小さくなっていた. 死亡前喘息重症度は, 各々軽症17.9%:7.7%, 中等症20.5%:38.5%, 重症29.5%:15.4%, 不明・未記入32.1%:38.5%で, 重症, 軽症が減少し, 中等症が増加していた.
    死亡に関与した要因は, 予期せぬ急激な悪化が最も多く, 92%から100%と増加する傾向にあり, 一方, 適切な受診時期の遅れは88%から45%と減少していた. 薬物の過剰投与が喘息死の要因となった, あるいはその疑いがあるとされた例は21例で, 1999年以後新たな報告はない. 死亡前1ヶ月の薬物療法では, 最近の治療の傾向を反映してか, 吸入ステロイド薬の処方例が増加していた.
    喘息死亡例の血清総IgE値, アレルゲンについても集計した.
  • 2002 年16 巻3 号 p. 261-262
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 2002 年16 巻3 号 p. 263-268
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 2002 年16 巻3 号 p. 269-271
    発行日: 2002/08/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
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