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椎名 亮介, 新谷 祐輔, 安藤 博和, 木村 範孝
2024 年 55 巻 2 号 p.
226-231
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
副室ジェット燃焼の複雑な課程とメカニズムを燃焼CFD を用いて考察し, 燃焼特性から諸元に至るまでの一連の物理量について繋がりを明らかにした. 本稿ではそのメカニズムの一例として, ノッキングに寄与する後半燃焼期間から, 副室内熱発生量に寄与する副室容積までのメカニズムについて考察した結果を示す.
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岩迫 昭大, 岡田 義裕, 酒木 崚, 中西 啓太朗, 船津 純矢, 生友 良平
2024 年 55 巻 2 号 p.
232-237
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
熱効率向上を目的とした機械式アトキンソンサイクルエンジンを成立させるためには従来エンジンにはない軽量、コンパクトかつ耐焼付き性の高い往復しゅう動機構が必要であった.そこで滑り軸受け構造を採用してしゅう動部のプロファイル形状を最適化し、その有用性を実機にて実証できたので設計プロセスとしてまとめた
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時﨑 哲平, 小林 幹明, 川島 義親, 湯本 透, 高草木 竜一, 増山 譲
2024 年 55 巻 2 号 p.
238-243
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
高効率・高減速を達成する減速機「1枚歯ピニオンギヤ」については,インボリュート歯形と同様に,様々な仕様の減速機構への応用が可能である.本稿では,1枚歯ピニオンギヤを自動車部品への採用が多い「遊星歯車機構」へ応用し,入力・出力軸の同軸化及び,高減速化,小型化が可能であることを確認した.
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鈴木 美紀子, 渡 豊志夫, 一之瀬 健一, 三輪 圭史, 石居 正典
2024 年 55 巻 2 号 p.
244-249
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
モーター,インバータ,バッテリなどを起因とする低周波磁界に対して,開発早期に検討するためのツールとして,シミュレーション開発に取り組んでいる.そのシミュレーション妥当性検証に必要な小型磁界センサし,検証を行ったので報告する.
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小圷 慎吾, 沢頭 孝承, 近藤 洋平, 芝端 康二
2024 年 55 巻 2 号 p.
250-256
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
これまで過渡域におけるジャッキング効果が車両挙動に及ぼす影響・メカニズムについて解明された例は少なく,その良否を判断することができなかった.本稿では5自由度モデルを用い,過渡操舵により生じるジャッキング力がタイヤの過渡的な接地荷重変動を引き起こし,車両の平面運動へ影響を及ぼすことを明らかにする.
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豊島 貴行, 松澤 俊明, 穂高 武, 樋口 英生
2024 年 55 巻 2 号 p.
257-263
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
先行研究ではトレッドモデルを変更してコーナリングスティフネスの精度を上げ,タイヤトレッド部の物性や構造がコーナリング特性へ与える影響について明らかにしてきた.本稿ではトレッドモデルの変更が,ベルトやサイドウォール等の仕様検討に与える影響を分析するとともに,車両運動の性能設計への影響について論ずる.
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岩本 凌, 白橋 良宏, 和田 将行, 山崎 徹
2024 年 55 巻 2 号 p.
264-269
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
自動車の道路交通騒音の予測のために,車両単体騒音を正確に予測する騒音モデルの構想・構築法を示す.また,騒音モデルの活用事例として,100%電動駆動ハイブリッド車を対象に一般道路における車両単体の道路交通騒音へ及ぼす影響を検討したので結果を報告する.
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松英 裕大, 黒田 淳, 村上 洋平, 佐原 徹, 本間 拓也, 伊東 敏夫
2024 年 55 巻 2 号 p.
270-275
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
ミリ波センサを用いた車室内での心拍・呼吸モニタリングに注目が集まっている.車室内でこれらの取得を行うためには,車室内のどの座席にどのような配置で乗員が存在するかを検出する必要がある.本論文ではミリ波センサを用いた乗員検知システムの構成と,検出にあたり課題であったマルチパスへの対処について述べる.
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児島 亨, 真鍋 裕輝, 北田 幸一, 佐野 邦英, 篠原 歩, 髙橋 奈々, 島 忠史, 池田 幸洋
2024 年 55 巻 2 号 p.
276-282
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
自動運転車に要求される安全の水準は人間ドライバと比較してどのような関係にあるべきかを検討する上で,人間ドライバの運転行動分析が必要である.本研究では,自動運転車が回避困難な事故シーンにおける人間ドライバの運転行動について分析するため,考え得る場面におけるドライビングシミュレータ実験を実施した.
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-高齢ドライバの運転特性を捉える包括的な簡易質問紙(SQ-CCDC)を用いて-
西堀 泰英, 小嶋 理江, 松尾 幸二郎
2024 年 55 巻 2 号 p.
283-288
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
高齢ドライバの交通安全対策の一環として安全運転サポート車(サポカー)やサポカー限定免許の普及が促進されている.本稿では,包括的な簡易質問紙CCDCで把握した高齢ドライバの運転特性とサポカー利用意向の関係を分析した.その結果,CCDCで把握した運転特性がサポカーの利用意向に影響していることを確認した.
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生嶌 葵, 川添 寛, 田中 清香, 齋藤 崇志, 西川 雅浩, 小松 陽二
2024 年 55 巻 2 号 p.
289-294
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
カーボンニュートラルの実現へ向けて実走行におけるエネルギー消費量の評価がより重要になる.実路走行で採取した車速および加速度をもとに,実路走行データを特定の走行パターンに置換し,置換後の電力消費量を推定する手法を検討した.本稿ではその手法と,推定結果の妥当性,再現性について報告する.
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石田 凌大, 佐藤 進
2024 年 55 巻 2 号 p.
295-300
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
自動車排出ガスによる局所的な大気汚染が問題となる中,実路での汚染箇所の把握には,車載型排出ガス計測装置による計測に加えて,交通流シミュレータによる解析が有効な手段の一つである.本研究では直噴ガソリン車の実路における排出ガス排出挙動を解析し,それを基に交通流シミュレータ用排出ガス予測モデルを構築した.
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岡村 直哉, ココ ピョージン, 花村 克悟
2024 年 55 巻 2 号 p.
301-307
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
ナノ粒子三元触媒と高分子サブミクロン粒子の懸濁水を噴霧し凝集させ,高分子を焼き飛ばすことによりポーラス粒子を製作,さらにそれを堆積させることにより製作されたメンブレンフィルターによる有害ガスの浄化特性を明らかにした.
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吉田 雅裕
2024 年 55 巻 2 号 p.
308-314
発行日: 2024年
公開日: 2024/02/06
ジャーナル
フリー
本論文では,MECを活用したCANデータ収集基盤を対象に,実際の都市交通網におけるシミュレーション評価を行い提案方式の有効性を評価する.提案方式は,実際の都市交通網におけるCANデータの通信トラヒックを,モバイル網区間は63.2%,インターネット区間は86.9%削減できることを示す.
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岡田 義裕, 岩迫 昭大, 溝上 彰悟, 酒木 崚, 中西 啓太朗
2024 年 55 巻 2 号 p.
315-320
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
従来機構とは異なる機構,構造で構成される機械式アトキンソンサイクルエンジンは,機構の荷重特性によりフリクションや振動が課題となる.そこでフリクションや振動を低減する為の解析モデルを構築し,試作エンジンによる実証を行った結果,予測通りの低減効果が確認でき,フリクションとエンジン振動を大幅に低減した.
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野原 徹雄, 尾上 大樹, 小野 丈, 落合 成行
2024 年 55 巻 2 号 p.
321-327
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
今後のe-fuelや水素燃料によるディーゼルエンジンを搭載したトラックや産業機械用に新たなコンセプトである排ガス中のNOx低減/CO
2吸収手法を検討した.尿素SCRシステムにヒントを得た排気管内へのCO
2吸収液の噴霧・液滴衝突による微粒化手法にて,排気管内でのCO
2吸収可能性を試みた.
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大草 見斗, 古谷 健太, 𠮷田 一帆, 境田 悟志, 田中 光太郎, 金野 満, 木下 幸一, 阿部 容子, 小玉 聡, 森 伸介
2024 年 55 巻 2 号 p.
328-334
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
火花点火機関の熱効率向上にむけて,排出ガス再循環装置(EGR)の利用が必須であるが,EGR経路内にデポジットが生成することが問題となっている.本研究では,実機ガソリンエンジンを用いて模擬EGR配管にデポジットを生成させ,EGRデポジットの生成メカニズムを明らかにするとともにその生成モデルを構築した.
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波頭 佑哉, 廣田 寿男, 紙屋 雄史, 佐藤 圭峰
2024 年 55 巻 2 号 p.
335-341
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
電動車両システム内での複合的な影響を考慮したバッテリーの劣化挙動を予測するために,1Dの車両システムモデル上で駆動する劣化モデルを構築した.リン酸鉄リチウムイオン電池を対象に実測の劣化データを元に劣化モデルを検討した後,本モデルを用いて市場での複合する劣化現象の各々の寄与度を定量的に検証した.
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河村 拓昌, 春木 美鈴, 豊田 浩之, 新谷 浩平
2024 年 55 巻 2 号 p.
342-346
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
オフロード走行時には,サスペンション特性の調整により乗員の乗り心地性能の向上が図られるが,乗り心地性能は岩石等の乗り越えによる路面からの入力荷重荷重の大きさと背反する可能性がある.本論文では,Bayesian Active Learningを用いて効率的に設計可能領域を探索する手法を提案する.
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鳥居 建史, 小西 敬三
2024 年 55 巻 2 号 p.
347-353
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
以前,筆者らは,エンジン燃焼騒音の音質を改善するための構造系伝達特性の中間評価指標を開発した.しかし,この指標は筒内圧を参照信号とした周波数応答関数を基にしているため,実稼働試験が不可欠であった.そこで,静止したパワープラントに対して加振実験を行うことにより,実稼働試験レスで類似の指標を得る方法を開発した.
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藪上 楓, 宮崎 祐介, 北村 光司, 佐藤 房子
2024 年 55 巻 2 号 p.
354-360
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
ドライブレコーダーの情報から自動車乗員の傷害を予測することを目指し,ドライブレコーダーで現在取得可能な情報と,将来取得が見込まれる情報を用い,機械学習により傷害予測モデルを構築した.その結果,現在取得可能な情報のみでは予測困難だが,今後取得可能な情報が増すことで,予測精度を確保出来ることが分かった.
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柄澤 光一朗, 李 晃伸, 神沼 充伸
2024 年 55 巻 2 号 p.
361-366
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
運転中に音声応答する車室内対話システムのデータ収集のために,質問応答データベースと大規模言語モデルを併用したシステムを構築し,実車による発話収集およびユーザー行動の分析を行った.応答の自由度からペアパネラーの自発的な発話量が増加する傾向が見られ,大規模言語モデル導入の有効性が明らかとなった.
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西崎 友規子
2024 年 55 巻 2 号 p.
367-373
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
運転中に同乗者との会話などを抑制し,完全に運転にのみ注意を注ぐことは困難である.本研究は,加齢によって認知的資源が低下する高齢ドライバに焦点を当て,運転中のマルチタスク遂行,および,マルチタスクの影響を受けない人の特徴を捉えることを目指し,DS実験によって検討を行った.
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池本 青空, 上地 孝直, 吉田 恵美子, 鈴木 桂輔
2024 年 55 巻 2 号 p.
374-380
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
認知能力の評価と運転能力の評価による,安全運転が可能かを判定する手法とメタ認知に基づいた補償行動を促進させるトレーニング手法を提案した.高齢ドライバ30名を対象に有効性を検証した結果,運転可否判定の有効性や鳥観図を用いた運転の振り返りを行うことで,メタ認知・運転能力の双方が改善する傾向を確認した.
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伊藤 祐太, 若松 幹生, ファン ビン ロン, 安岡 志朗
2024 年 55 巻 2 号 p.
381-386
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
空力騒音は,流れの中の乱流により引き起こされる音波による圧力変動が車室内へ透過・伝搬する現象である.本発表では,非定常CFDを用いた車両外形形状により生じる乱流から発生する空力騒音(外形発生音)の予測及び発生部位の特定手法を確立した為,実機とのコリレーション結果と共に報告する.
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堀江 正信, 足立 大樹, 谷村 慈則
2024 年 55 巻 2 号 p.
387-392
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
本研究では、物理法則に基づく既存の機械学習モデルを用いて、自動車の空気抵抗係数を予測する機械学習モデルを構築する。DrivAer モデルの形状をさまざまに変更して作成したデータセットでは、空気抵抗係数の誤差 0.0025 という非常に高い予測精度が得られた。
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天野 由紀子, 吉田 一也, 窪田 紘明
2024 年 55 巻 2 号 p.
393-398
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
高強度自動車用鋼板のレーザー溶接部ではHAZ軟化部で破断することがある.本研究では1500MPa級鋼板を用いて,レーザー溶接線に対して任意の方向に引張りを加えて強度を評価した.その結果,溶接線角度を20°とすることで継手強度と伸びが大幅に向上することを明らかにした.さらに,FEMを用いてそのメカニズムを考察した.
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大場 諒介, 岡本 圭史, 村松 竜, 毛利 寿志, 三澤 学
2024 年 55 巻 2 号 p.
399-404
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
今日の車載システム開発においては,安全に関する国際規格である ISO 21448及びISO 26262への対応が求められている.しかし,両規格に効率良く対応する分析手法は未確立である.本稿では,既存の安全分析手法 STAMP/STPAに着目し両規格対応の効率化を実現するSTPAの拡張手法を提案する.
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石郷岡 祐, 羽生 浩幸, 祖父江 恒夫, 芹沢 一
2024 年 55 巻 2 号 p.
405-411
発行日: 2024年
公開日: 2024/03/25
ジャーナル
フリー
マルチコアソフトウェア開発を効率化するLogical Execution Time (LET)パラダイムは入力から出力までのレイテンシが長くなる課題がある.本研究ではLETパラダイムの拡張手法を提案し,AUTOSAR Adaptive Platform上に試作,評価することで実用可能な見込みを得た.
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