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中西 啓太朗, 高橋 研介, 清水 航
2024 年55 巻4 号 p.
628-633
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
機械式アトキンソンサイクルにおいては,機構パラメータが増えることから各行程のピストンストローク特性をある程度自由に変更することができる.ストローク特性の変化はエンジン性能に大きな影響を及ぼす.本研究では,この影響の定量化を行い,実際のアトキンソンサイクル機関における最適化の一例と実証結果を示す.
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吉田 一帆, 古谷 健太, 大草 見斗, 戚 洪彬, 田中 光太郎, 戸辺 祥太, 石坂 浩大, 長谷島 丞, 北川 哲夫, 小野 雅広
2024 年55 巻4 号 p.
634-639
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
直噴ガソリン火花点火機関の空燃比制御に用いられる空燃比センサ上にデポジットが生成し,応答性が悪化する問題がある.そこで,本研究では,実機ガソリンエンジンを用いて空燃比センサ外周部にデポジットを生成させ,その生成メカニズムを明らかするとともに,空燃比センサの応答性に影響を及ぼす因子を明らかにした.
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-EHD 計算によるエンジン軸受の混合潤滑解析と低フリクション化の検討-
高田 裕紀, 福田 光俊, 梶木 悠一朗, 渡辺 賢治, 大橋 伸匡, 伊東 光, 石川 直也
2024 年55 巻4 号 p.
640-645
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
小型商用車の部分負荷の熱効率を改善するライトサイジングエンジンを開発した.低Pmaxである本コンセプトの特徴を生かしたクランク周りの低フリクション化について,摩擦係数が低い混合潤滑域の活用に着目してクランクシャフトならび軸受諸元の検討を行い,実機試験において狙い通りのフリクション低減効果を確認した.
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中川 拓朗, 佐藤 健太, 川島 久宜, 鈴木 秀和, 石間 経章
2024 年55 巻4 号 p.
646-652
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
ピストンスカート部のパターンコーティングが摩擦損失低減を目的に実施されている.摩擦損失の低減はコーティング凹部でのオイルのくさび作用により油膜厚さが増加するためである.本研究では,くさび作用の効果的な利用による摩擦損失低減を狙い,プロファイルおよびパターン形状をシミュレーションにより最適化した.
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西澤 匠磨, 山本 建, 三浦 吉孝, 松下 雄紀, 橋本 真
2024 年55 巻4 号 p.
653-658
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
入力回転数50,000rpmでのトラクションドライブを用いた遊星減速機を設計製作、評価した。リング出力で一定の力で押付ける方法とし、高回転での試験を行うために2つの遊星ローラを向かい合わせに配置する構造とした。伝達効率は最大98%であり高回転においても伝達効率の低下は小さい。
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眞榮平 一輝, 山本 建
2024 年55 巻4 号 p.
659-664
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
トラクションドライブの高回転での伝達特性を明らかにする為,トラクション係数の測定を行ったところ,50000rpmでは20%低下することが分かった.その為,トラクション係数の向上目的で,ローラを設計する為にトラクションモデルを作成する.本研究では,モデルに必要となる3つの特性値を表す実験式を作成した.
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-エンジンサーマルプラントを用いた温度特性考慮による車両燃費性能予測精度向上-
緒方 健一郎, 武田 真明, 歳實 剛, 岩瀬 裕夢, 菅又 遼平, 齊藤 光宣
2024 年55 巻4 号 p.
665-672
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
パワートレイン開発効率向上に向け,高精度な車両性能予測技術が必要である.本報は,走行環境変化に対する高精度な燃費性能予測技術の構築を目的とし,サーマルプラントモデル連成Co-Simulation環境を構築し,広い走行環境変化が考慮されたEPA 5-Cycle燃費性能を高精度で予測可能とした.
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香村 伸吾, 山門 誠, 安部 正人, 山本 真規, 吉見 剛
2024 年55 巻4 号 p.
673-680
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
車両の電動化に伴い低重心・低ピッチ慣性モーメントなどのばね上慣性諸元,エンジン懸架系共振などのばね上振動感度,パワートレインの回転慣性・剛性などが変化し運動性能への影響が考えられる.これらについてボデーコントロール,プライマリーライド,セカンダリーライドの各現象への影響を整理し,制御を含めたサスペンション特性の設計方法を提案する.
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―広帯域の周波数特性を決定可能な機械学習モデルの構築―
市川 佳, 堤 純, 島村 島村, 立岡 宏治, 海老澤 弘道
2024 年55 巻4 号 p.
681-686
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
ロードノイズに対する車両部品の目標特性は,作成した目標性能を達成する改修車両を用いて決定している.この方法は多くの期間と工数を要する.そこで本研究では目標特性決定の工数を削減するために,目標性能達成車を作ることなく,幅を持ちかつ部品の組み合わせの異なる複数の目標特性を決定する手法の構築を検討する.
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鈴木 崇, 若杉 貴志, 菊地 一範, 千賀 雅明, 占部 博之, 平田 直
2024 年55 巻4 号 p.
687-692
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
被害軽減ブレーキが新型車に義務付けられたが,より一層の事故削減に向けては,操舵回避支援への注目が高まると予想される.システムの操舵回避に対するドライバの受容性に関する研究例は少ないことから,本研究では,支援システムをドライビングシミュレータに構築し,支援とドライバ操作との干渉について検討した.
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西本 哲也, 永井 康介, 長岡 靖, 白川 正幸
2024 年55 巻4 号 p.
693-699
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
自動車乗員の早期救命のために対歩行者・対自転車乗員の対応を図るべく交通弱者用の傷害予測アルゴリズムを開発した.著者らはこれまで二項ロジスティック回帰を用いて傷害予測アルゴリズムを構築したが,今回提案する傷害予測アルゴリズムVer.2023では順序ロジスティック回帰により軽傷,重傷,死亡を区別して予測できるようにした.
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星野 瑞希, 山内 一矢, 小島 宏介, 大鹿 穂積, 古橋 輝一, 横山 優太, 杉山 裕文, 岡澤 重信
2024 年55 巻4 号 p.
700-705
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
自動車衝突解析において面外変形挙動の正確な再現は必要不可欠である.Isogeometric解析はCADとデータ親和性のあるコンピューターシミュレーション手法として注目されている.本研究では,このIsogeometric解析での面外変形性能や数理的な考察を一般的な有限要素法によるシェル構造の例題計算との比較を通して実施する.
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眞鍋 裕輝, 児島 亨, 北田 幸一
2024 年55 巻4 号 p.
706-712
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
より高度な自動運転車は本線への合流及び本線からの分流をおこなう機能を備えることが想定されることから,自動運転車が分合流をおこなう際の安全性確保は重要な要素の一つである.本研究では,ドライビングシミュレータを活用し,ドライバが運転する車両が分合流する自動運転車両と遭遇する場面を再現する実験を実施する.
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酒井 雅晴, 齋藤 みゆき, 落合 利徳, 片岡 拓也, 齋藤 欣也, 黒瀬 良一
2024 年55 巻4 号 p.
713-720
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
COVID-19の感染拡大により,安全・安心な空気環境の必要性が高まっている.車内での飛沫感染防止対策は,窓を開けた換気が有効であるが,換気熱損失によるエネルギー消費の増加が課題である.本研究はエアコンとエアカーテンにより,車内での飛沫感染を防止するための有用なガイドラインを得ることを目的とする.
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富永 健太, 鵜生 知輝, 若林 瑞保
2024 年55 巻4 号 p.
721-727
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
本研究は,人間らしい判断を実現可能な車線変更可否判断アルゴリズムを提案する.モデル予測制御を用いた車線変更可否判断により,人間のドライバが車線変更開始不可と判断する状況ではほぼ必ず不可と判断でき,人間のドライバが開始可能と判断する状況では,従来手法より多くの状況で可能と判断できることを示す.
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武藤 潤, 柴田 靖文, 西森 久雄, 高井 康行, 徳田 貴士
2024 年55 巻4 号 p.
728-732
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
Znめっき鋼板から生じるウィスカについて発生する試験条件を調べた.すると一定条件を満たす温度サイクルを与えた場合にウィスカが発生することが分かった.
また,その結果から試験における熱ストレスと市場ストレスとの相関性を推定し,市場温度データから適切な試験期間を定める方法を考案した.
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福田 有輝也, 三井 悠也, 矢野 優雅, 岩井 秀成, 井上 慎太郎, 田向 権
2024 年55 巻4 号 p.
733-738
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
自動運転において,走行可能性推定は車両周囲の危険性を定量化する技術であり,経路計画などで活用される.
走行可能性推定では車両周囲の環境把握が不可欠であるが,障害物の遮蔽などセンサの死角に対しては推定ができない.
本研究では,LiDARの点群を効果的に用いて死角の情報を補完し,走行可能性推定を実現する.
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山崎 康広, 江見 太一, ハンネー アウン, 大崎 博之
2024 年55 巻4 号 p.
739-745
発行日: 2024年
公開日: 2024/06/04
ジャーナル
フリー
車の機能安全を通信観点で見た場合発生した故障を3種類の故障検出機構(カウンタ、タイマ、CRC)で検出する。ここでCRCの故障検出能力の評価は難しく、保守的な評価が行われていた。本論文では故障検出能力の保守的な考え方を緩和する評価法を提案、従来よりも故障見逃し確率を低減できた(好条件で10桁減少)
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川島 史也, 石井 秀昂, 中野 道王
2024 年55 巻4 号 p.
746-751
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
オクタン価より高いブレンディングオクタン価を有する炭化水素は,単成分燃料のオクタン価から予測される効果と比較して,多成分燃料に対して高いアンチノック効果を有する可能性がある.本研究では,多成分燃料に対するこれらの炭化水素のアンチノック効果について,フローリアクタの反応生成物を分析することで検討した.
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山本 和弘, 濵口 孟
2024 年55 巻4 号 p.
752-758
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
直噴ガソリンエンジンPM対策として,フィルタ(GPF)が用いられる.現在,GPFと三元触媒を一体化させる技術が検討されている.前報では,スス堆積層が流れ場に及ぼす影響を流入温度と流入速度を変えて検討した.今回はスス堆積量,排気ガスの組成,隔壁長さを変えたときの三元触媒の転換率の変化を明らかにした.
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山本 和弘, 中山 稜介, 井原 禎貴
2024 年55 巻4 号 p.
759-764
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
本研究では光触媒に用いられている酸化チタンの熱励起触媒能に着目し,カーボン粒子の酸化促進を調べた.炭素粒子発生器によりカーボン粒子を発生させ,3種類の酸化チタンと触媒効果のないアルミナで実験した.今回は温度と酸素濃度を変化させ,異なる結晶構造を持つ酸化チタンの違いを明らかにした.
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梅原 大那, 松村 恵理子
2024 年55 巻4 号 p.
765-770
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
ポスト噴射によるアッシュや窒素酸化物NOxの生成はシリンダライナ上の潤滑油膜への噴霧の衝突による潤滑油の飛散やシリンダライナ上への燃料付着が原因であると考えられている.本報では,TIR-LIF法を適用し潤滑油膜に衝突したディーゼル噴霧の付着挙動と燃料噴霧衝突後の潤滑油膜挙動を計測した結果を報告する.
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鷲田 和樹, 清水 幹斗, 吉川 稜人, 木村 一平, 松田 大, 松村 恵理子, 千田 二郎
2024 年55 巻4 号 p.
771-778
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
ディーゼル噴霧の着火現象を明らかにするため,着火遅れ等の計測が行われている.しかし,着火領域における混合気の分布の定量的特性は明らかにされていない.本研究では,OH自発光撮影により噴霧火炎の着火領域と着火時期を計測し,その領域における混合気濃度分布をエキサイプレックス蛍光法により定量的に解析した.
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清水 幹斗, 吉川 稜人, 鷲田 和樹, 木村 一平, 松田 大, 松村 恵理子, 千田 二郎
2024 年55 巻4 号 p.
779-784
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
ディーゼル機関の燃焼特性は,混合気の状態に依存しており,混合気形成過程における蒸気温度・濃度分布の定量的解析が必要である.そこで,壁面衝突噴霧の混合気形成過程の解析を目的とした.本報では,壁面衝突噴霧を2波長エキサイプレックス蛍光法により計測し,蛍光強度の比から混合気温度を定量化した結果を報告する
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- 燃料噴射時期が微粒子排出特性に及ぼす影響 -
橋本 淳, 窪山 達也, 秋濱 一弘
2024 年55 巻4 号 p.
785-791
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
著者らは既報で,内燃機関の設計計算に適用可能な粒径分布予測モデルを開発し,イソオクタン/ノルマルヘプタン/トルエン混合燃料のバーナー火炎を用いた実験結果について検証を行った.本研究では,直噴ガソリンエンジンの始動条件において,燃料噴射時期と微粒子排出量の関係を調べた結果に対してモデル検証を行った.
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松田 俊郎, 木山 真人, 宮内 肇, 寺村 浩徳
2024 年55 巻4 号 p.
792-797
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
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フリー
全国初となる電動スクールバスを運行して実用性を評価すると共に,走行と充放電のデータを測定して地域の再生可能エネルギー活用,非常用電源活用を含めた電動スクールバスの運用方法を検討し,その効用と地域での有用性をあきらかにしたので,その内容を報告し,これからの電動スクールバスの社会実装の一助とする.
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西川 耕史, 渥美 健夫
2024 年55 巻4 号 p.
798-803
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
タイヤの開発において、オフロード性能の多くは、官能で評価されてきた。 定量評価を確立するのが難しい側面の1つは、経験豊富な評価者の暗黙知に依存して行われ、運転操作が明確でなかったことである。 そこで、泥濘での走行方法の分類と計測条件の設定に着手。 性能を定量的に評価できるようになった。
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片山 硬, 吉野 貴彦
2024 年55 巻4 号 p.
804-810
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
10自由度フレーム剛性モデルを用いてウィーブモードの安定性解析を行なった.10自由度モデルではウィーブモードが大きく不安定化を起こす.その原因は前フレームの曲げ剛性であることが明らかとなった.そのメカニズムは,前フレームまげ自由度により操舵系にジャイロトルクが加わりウィーブモードが不安定化する.
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中川 欣哉, 新宮 豊久, 玉井 良清
2024 年55 巻4 号 p.
811-816
発行日: 2024年
公開日: 2024/07/25
ジャーナル
フリー
近年自動車の電動化が進んでいる。電動自動車特有の部品としてバッテリーケースが挙げられるが鋼の角筒深絞り成形による大容量バッテリーケースの成形は困難である。本検討では成形の多工程化及び各工程の形状最適化、及びブランク形状の適正化による角筒深絞り性の向上検討、及び試作による効果の検証を行った。
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