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前川 弘吉, 大角 和生, 藤田 哲也, 板垣 裕, 佐藤 薫
2013 年44 巻2 号 p.
275-280
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
フリー
固定床流通式反応装置により,SCR 触媒に還元剤として尿素水を用いた場合のNO 浄化試験を行い,アンモニア使用時とのNO 浄化特性を比較した.その結果,両還元剤におけるNO 浄化特性はほぼ同等であり,温度分布や尿素分散が均一の条件では尿素分解過程がNO 浄化性能にほとんど影響を与えないことが示唆された.
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中村 圭介, 大木 浩史, 讃井 涼子, 日高 宣浩, 田中 正道, 花村 克悟
2013 年44 巻2 号 p.
281-286
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
フリー
直径5nm 程度の白金を酸化膜に含む,SiC 製ナノ粒子フィルターによるスス酸化挙動について検討した.白金の有無により,総括活性化エネルギーがほぼ等しいことから反応経路に大きな違いはないものの,白金担持による酸素とススの接触頻度向上が,低温におけるスス酸化速度増大に寄与している可能性を示唆した.
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中野 貴暢, 須田 浩由, 草鹿 仁, 森 高行, 鶴見 二美之
2013 年44 巻2 号 p.
287-292
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
フリー
触媒容量の低減と温度増加によるNOx 浄化特性改善のため,NH
3-SCR 触媒を担持したディーゼルパティキュレートフィルターについて数値解析を行った.まずPM 堆積によるNOx 浄化性能低減効果について解析しモデルの妥当性を確認した.フィルターの壁厚や触媒担持分布を計算機上で変更し,触媒設計の指針を得たので是を報告する.
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荒戸 景太, 港 明彦, 島崎 直基
2013 年44 巻2 号 p.
293-298
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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燃費および排ガスを比較的高精度かつ高速に予測でき,将来ディーゼル機関の最適仕様の選定,制御ロジック開発に活用可能なゼロ次元ディーゼル燃焼モデルを開発中である.本報告では熱損失,筒内流動,乱流,すすなどのモデルに改良を施し,広範な運転条件,排気量において予測精度を検証した結果について示す.
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小山 哲司, 川島 久宜, 石間 経章, 小保方 富夫
2013 年44 巻2 号 p.
299-304
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
フリー
著者らは,レーザドップラ流速計を基礎としたLDA 流量計を開発し,噴霧計測と同時計測可能な燃料噴射率計測を提案してきた.本実験では,直噴エンジンの高圧燃料噴射計測用に改良したLDA 流量計の測定部の流路管径が測定精度に与える影響を調査した.また,噴射弁の開閉時に発生する流量の振動を分離し噴射率を評価する.
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―詳細な燃焼と反応解析―
崔 暁丹, 金 兌根, 藤井 祐介, 草鹿 仁, 大聖 泰弘
2013 年44 巻2 号 p.
311-317
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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ジャトロファ由来のBDF を40%混合した軽油用いてパイロット噴射や噴射圧などがエンジンの燃焼・排出ガス特性に及ぼす影響を調査し,燃焼,熱効率,NOx への影響はわずかで大幅なPM の減少効果を確認した.それらの特性を解明するため反応モデルにより着火・燃焼特性を検討し,Soot-NOx のトレードオフ関係を明らかにした.
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橋本 宗昌, 小林 雅行, 村山 哲也, 内田 登
2013 年44 巻2 号 p.
319-325
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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大型ディーゼルエンジンの実用燃料消費率の改善を狙い,2 種の異なる過給機の組合せと切り替え制御による2 段過給システムの効果を比較解析した.この結果,広い機関速度域で2 段過給が実施可能な過給機の組合せとした場合において低負荷から高負荷にわたり高い過給圧が得られ,排出ガスと燃料消費率の低減が得られた.
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兒玉 貴義, 中山 隆雄, 草鹿 仁, 石井 義範, 島﨑 直基, 三又 秀行, 佐々木 隆
2013 年44 巻2 号 p.
327-333
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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ディーゼル燃料の低品位化が燃焼・排出ガス特性に及ぼす影響を詳細な素反応過程を考慮した数値流体コードを用いて解析した.計算では,反応速度の遅い芳香族成分の含有率を高めた化学的影響因子と,蒸発特性を高温化した物理的因子を解析した.この結果,芳香族質量割合が40%以上であると燃焼特性の悪化が顕在化された.
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―正味燃料消費率の改善を目指した吸排気バルブ作動の最適化―
福長 聡, 小林 雅行, 村山 哲也, 内田 登
2013 年44 巻2 号 p.
335-341
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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大型2 段過給エンジンにおいて可変バルブ機構によって吸・排気弁の制御を行い,燃料消費率,排出ガス,過給機状態量への影響について種々検討を行った.吸気閉弁については,時期を早めて有効圧縮比を低減させるよりも遅らせた方が排出ガスの変化が緩やかであり,また燃料消費率改善も大きいことを確認した.
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- Gasoline Surrogate Mechanism を用いた3次元数値流体解析による基礎検討 -
沖島 正史, 草鹿 仁, 廣瀬 敏之, 河野 尚毅
2013 年44 巻2 号 p.
343-349
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
フリー
ガソリンエンジン高効率化のため,高圧縮比エンジンにて多段直接噴射による成層混合気を形成し自着火せしめる燃焼方式についてガソリンサロゲート反応機構を考慮した3 次元数値流体計算で検討した.その結果,RON60-80 燃料に対し,機関回転数2000rpm,IMEP1-1.2MPa 付近で図示熱効率46-53%となることを予測したので報告する.
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―鉄および銅ゼオライト系SCR 触媒の比較とN2O 排出要因の解明―
伊藤 聡一郎, 菊池 裕, 田中 陽, 大聖 泰弘, 鈴木 央一, 石井 素
2013 年44 巻2 号 p.
351-356
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
フリー
ディーゼルエンジンのNOx 浄化に用いる尿素SCR システムでは,低温時の特性の改善が課題とされている.そこで,NOx 浄化率向上をねらいとして銅ゼオライト系SCR 触媒に注目し,従来の鉄ゼオライト系との比較を行った.また,低温でSCR 触媒から脱離したNH
3 を浄化する酸化触媒におけるN
2O の生成特性について調査した.
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伊藤 紘崇, 金田 浩毅, チョウ テー, 草鹿 仁, 大聖 泰弘
2013 年44 巻2 号 p.
357-362
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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HCCI 燃焼の着火制御性を向上するため,着火補助として少量の軽油を筒内に直接噴射するDual Fuel 燃焼方式を適用し,低中負荷領域でエンジン実験を行った.その結果中負荷において高い熱効率とNOx とPM の低減が確認された.また実験結果を基にノックモデルを組み込んだ燃焼シミュレーションモデルを用いて燃焼特性を解明した.
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酒井 康行, 浅野 悠介, 安東 弘光, 桑原 一成
2013 年44 巻2 号 p.
363-368
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
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これまでに炭素数10 以下のすべてのアルカンに対して着火遅れ時間を計算し,化学構造と着火遅れ時間の関係を整理した [2012 年自動車技術会春季講演会20125171].この中で特徴的である3,4 級炭素原子の数と相対的位置関係と着火遅れ時間の関係について,定常状態解析による低温酸化反応機構の解析から説明する.
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木下 英二, 出水 孝明, 長重 俊城, 亀田 昭雄, 伏見 和代
2013 年44 巻2 号 p.
369-374
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
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パーム油メチルエステル(PME)より低流動点のパーム油ブチルエステル(PBE)のNOx 低減のために,乳化PBE を製造し,乳化安定性と燃焼の実験を行い,PME,乳化PME,JIS2 号軽油の場合と比較した.乳化PBE はNOx・Smoke を同時低減でき,乳化PME と比較して,乳化安定性,燃焼・排ガス特性において劣るところはほとんど無かった.
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多田 卓矢, 桑原 一成, 古谷 正広, 酒井 康行, 安東 弘光
2013 年44 巻2 号 p.
375-380
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
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ノルマルヘプタンの詳細化学反応モデルが記述する反応経路を追跡することによって高希釈条件の着火過程における主熱発生二段化のメカニズムを明らかにした.一般的な着火過程ではCO の酸化は水素/酸素系の連鎖分岐反応をともに速やかに進行するが,高希釈条件では連鎖分岐反応が活発でない雰囲気で緩慢に進行する.
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金井 昌二, 垂沢 千秋, 藤原 信幸
2013 年44 巻2 号 p.
381-386
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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自動車用エンジン用ピストンの摩擦力を低減する為に,さまざまな表面性状や表面処理を検討してきた.その結果,摩擦力低減のためにピストンのスカートの表面粗さを細かくすることが最も有効であることを確かめ,そのフリクション低減効果は約15%であった.そこで,量産化が可能な新しい表面処理技術を開発し,その効果を確認した.
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坊田 純, 熊谷 知久, 藤村 大造, 高山 進, 畑村 耕一
2013 年44 巻2 号 p.
387-392
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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普及型エンジンを狙った新しい可変動弁機構を考案し,シミュレーションを使って課題を抽出・解決して機構を設計した.単気筒シリンダヘッドの動弁機構を試作し実験したところ,目標の7000rpm まで運転可能なことを確認した.新機構の考案からシミュレーションを活用した,設計の過程を中心に新機構開発について紹介する.
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稲垣 英人, 勝見 則和, 山田 智久, 野沢 右, 川合 清行
2013 年44 巻2 号 p.
393-398
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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吸気管負圧(エンジンブレーキ)時におけるオイル上がりに対するピストンリン諸元の影響を調べた.エンジン各部への付着オイル量によってオイル上がり特性を評価した.その結果,トップリング合口の縮小の影響が大きいことがわかった.ピストン周辺部のオイル挙動,圧力,リング挙動を計測し,そのメカニズムを推定した.
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-LIF法を用いた油膜厚さ測定手法の開発-
望月 和矢, 菊原 浩司, 伊東 明美, 乾 正継, 赤松 洋孝
2013 年44 巻2 号 p.
399-404
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
ジャーナル
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ピストンのオイルリングおよびシリンダボア形状は,エンジンのオイル消費に対し高い寄与度を持つことが知られている.しかし,オイルリング摺動面のシリンダボアへの追従性に関しては不明な点が多い.そこで本報では,新たに開発した3 ピースオイルリングの摺動面油膜厚さ測定手法について報告する.
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佐藤 隆太, 瀬川 俊明, 岡本 宗幸
2013 年44 巻2 号 p.
405-410
発行日: 2013年
公開日: 2018/01/25
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シンクロメッシュ機構を有する変速機において,その変速時の動的な挙動は明らかにされていない.本研究では,ハイギヤとローギヤとからなる実験装置を対象に,その数学モデルを構築して変速時の挙動をシミュレーションした.実験結果と比較したところ,入力軸および出力軸の回転数変化が的確に表現できたので報告する.
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