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山浦 卓也, 伊東 明美, 長沼 要, 佐々木 竜一, 武田 啓壮, 西部 光一, 檜山 大輔, 野崎 聖, 難波 利行
2024 年 55 巻 1 号 p.
1-5
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
水素エンジンは既存の内燃機関で構築された多くの技術が流用でき,レトロフィットでの改造も可能である.本報では,既存ディーゼルエンジンを改造し,水素燃料によるターボ過給MPI多気筒エンジンを開発し,ベースディーゼルエンジンと遜色ない出力特性を達成したエンジン仕様における熱効率と排気特性について報告する.
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牧内 智也, 菅原 潤, ゴンザレス ファン, 川口 暁生, 石間 経章, 志賀 聖一, 荒木 幹也
2024 年 55 巻 1 号 p.
6-13
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
ディーゼル機関冷始動時におけるピストン付着燃料液膜は未燃炭化水素排出に大きな影響を及ぼす.遮熱膜による温度スイング技術は機関熱効率向上を目論んだものだが,冷始動時の液膜蒸発に貢献する可能性がある.レーザによる瞬時加熱で冷始動圧縮上死点と同じ壁内温度分布を再現し液膜厚さの変化を実験的に検証した.
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方 亦園, 黄 施豪, 小林 王義, 楊 イ翔, 紙屋 雄史
2024 年 55 巻 1 号 p.
14-19
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
本研究では電動大型車のエコドライブについて検討する.本研究チームが開発した燃料電池トラックのパラメータと最適化アルゴリズムを使用し,EVエコドライブ速度変化パターンを導出した.内燃機関車両のエコドライブと比較し,いくつかの異なる特徴が見られ,シャシダイナモ試験データを用いて検証し,合理性を確認した.
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-EV コミュニティバス実証試験によるPV システム搭載のエネルギー消費削減効果-
裴 帥, 彭 エイケン, 廣田 壽男, 紙屋 雄史, 水野 英範, 大関 崇
2024 年 55 巻 1 号 p.
20-25
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
EVコミュニティバスを試作し,福島県の山間地走行ルートにおいて9か月間の実証試験を行った.市街路,山間路など走行条件と外気温,日射強度など気象条件による電力消費とPV発電ポテンシャルへの影響を解析した.計算モデルを開発し,車載PVによるエネルギー消費削減ポテンシャルとその要因を評価した.
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小宮 拓巳, 安部 正人, 狩野 芳郎, 山門 誠, 佐藤 遊, 上野 健太郎, 田中 優介
2024 年 55 巻 1 号 p.
26-32
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
走行車線の中央線座標点データを用い,任意の点における曲率とその先に位置する点における曲率との差分に基づいて,任意の点に対する中央線からのオフセット量を算出し中央線座標からオフセットした目標軌道を連続的に算出し,Preview G-Vectoring制御を適用して速度を決定する方法について報告する.
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笹山 貴志, 中本 寿紀, 島村 俊一, 越山 勉, 大村 一世, 酒井 良和, 上原 満, 針生 健治, 坂口 達矢, 新井 なつみ, 橋 ...
2024 年 55 巻 1 号 p.
33-38
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
車両開発で新規システムを搭載する際、既存システムを害さずに織り込む必要があるが、両システム間の干渉分析は近年の開発の複雑化により特定困難な傾向にある。本書ではシステム間の干渉分析に着目しSTPA(システム論理的プロセス分析)及びFRAM(機能共鳴分析手法)を組み合わせた分析手法による課題解決を提案。
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岩野 吉宏, 田仲 正明, 大橋 功, 梅本 和彦, 川本 敦史, 野村 壮史
2024 年 55 巻 1 号 p.
39-44
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
繊維強化複合材料の異方性の活用技術として製品内部で局所配向制御された複合材料,可変軸複合材料(VAC) が注目されている。異方性構造を最適化した炭素繊維強化樹脂(CFRP) によるVACと,等方性のアルミを組み合わせマルチマテリアル構造でバスタブモノコックを実スケールで設計・試作、実現可能性を検討。
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山下 亘貴, 宇都宮 昭則, 中川 興也, 山田 大輔, 松本 健士, 蔵田 三穂, 本田 巌
2024 年 55 巻 1 号 p.
45-50
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
動剛性差の大きい構造の結合系の振動伝搬現象を解明すべく、構造間の振動パワーフローと固有モードの関係性を評価するモーダルエネルギー伝搬解析法を提案する。本手法の車両構造に対する実効性を検証すべく、車体-内装材の結合系に適用し、振動パワーに寄与の高い固有モードの抽出による振動低減について検討した。
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中川 修一, 池上 聡一郎, 阿部 倫大, 桃瀬 一成
2024 年 55 巻 1 号 p.
51-55
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
定置/低速で運転される車両では,ラム圧が冷却ファンの全圧に比して低く,典型的にはファンの増速やエンクロージャの開口などで熱管理するが,定置/低速が故に一定空間への長時間騒音曝露が問題となり得る.本稿では,熱管理と騒音制御のジレンマ解決に随伴法を援用したエンクロージャ開口位置の探査技法を提案する.
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高橋 啓太, 宮崎 祐介, 北村 光司, 佐藤 房子
2024 年 55 巻 1 号 p.
56-62
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
本研究では,米国事故データに対する従来手法であるURGENCYによる傷害予測式と新たに提案するLightGBMを用いた傷害予測手法を比較した.その結果,LightGBMモデルにおいて使用する変数をURGENCYでの使用変数から改良することで,従来よりも高精度の傷害予測モデルを構築することができた.
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西村 律, 麻 寧緒
2024 年 55 巻 1 号 p.
63-68
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
超ハイテン材のCMTアーク溶接において軟化が生じる温度範囲を推定し,その温度範囲の熱サイクルを超ハイテン材に付与することで,熱影響部再現材を製作した.再現材を用いて測定した熱影響部の機械的特性と破断クライテリアを用いたアーク溶接継手シェルモデルにおいて,溶接部破断予測精度が妥当であることを確認した.
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河合 レナ, 高橋 翔, 萩原 亨
2024 年 55 巻 1 号 p.
69-74
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
高速道路で円滑な合流行動を促す速度調整支援としてアイコン(加減速行動)とガイドライト(合流車との位置関係)を提案した.VRドライビングシミュレータを用いた実験から,アイコンによって加減速行動が,ガイドライトによりどのくらい速度調整すべきかが容易となり,円滑な合流を促せることを明らかにした.
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相園 斉, 福永 晋, 松浮 朋冬, 浅野 雅樹, 阿部 誠, 加藤 晃太, 吉永 寛史
2024 年 55 巻 1 号 p.
75-80
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
将来的な燃費改善アイテムとして,排気熱を回収して動力に変換する廃熱回生ランキンサイクルシステムを実機に搭載し検討した.排気熱回収・動力回生のレトロフィットシステムを搭載することにより,高速走行モードで1.6%の燃費改善効果を確認した.本報告では,検討の過程と結果やシステムの課題などについて述べる.
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畑本 麻斗, 島貫 広志
2024 年 55 巻 1 号 p.
81-87
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
衝突事故が発生すると,複雑な応力状態下で部材が延性破壊する事がある.そこで,せん断応力状態での延性き裂の発生・進展挙動を評価する試験片を開発し,TS590MPa級鋼のせん断応力状態下でのき裂発生特性を評価した.また,引張応力状態のき裂発生特性と比較し,応力状態がき裂発生特性に及ぼす影響を調査した。
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大藪 友希, 岡野 成威, 山田 明徳, 望月 正人
2024 年 55 巻 1 号 p.
88-94
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
焼入れ時の相変態を考慮した硬さおよび残留応力分布の数値解析モデルを構築し,シャフトの高周波焼入れシミュレーションで得られた結果を実測結果と比較することでモデルの有用性を検証した.その後,種々の焼入れ条件を設定し,得られた数値解析結果から硬化層深さとの関係に着目した残留応力分布特性の評価を行った.
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矢内 剣, 佐々木 保彦, 藤井 健史, 臼井 良輔
2024 年 55 巻 1 号 p.
95-100
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
近年,自動車の安心・安全実現のため,車載通信の重要性が高まっており,車載通信の信頼性を担保する静電気対策部品の重要性が高まっている.本講演では,使用環境を反映した車載静電気対策部品の評価手法を提案し,最適な静電気対策部品としてのESDアブソーバの評価を行う.
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小林 貴, 花房 比佐友
2024 年 55 巻 1 号 p.
101-106
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
本研究では、貨客混載による移動手段の供給の可能性を評価するために、人口分布、日常移動が必要と想定される施設の位置情報、宅配企業の営業所の位置情報から人・物流の発生する可能性のあるODを推定し、人・物流の重複するエリアを探す手法の構築を行った。
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福本 学, 多田 直哉
2024 年 55 巻 1 号 p.
107-112
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/10
ジャーナル
フリー
アルミめっきホットスタンプ鋼板の抵抗スポット溶接では,焼入れ前の鋼板加熱条件が適正電流範囲の広狭に影響する.本研究では,鋼板加熱条件により変化するめっき層構造の影響を考慮可能な界面接触抵抗モデルを構築し,長時間加熱の場合に適正電流範囲が縮小する傾向をシミュレーションで予測できることを示した.
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- マルチサイクルでの燃料噴射が液膜形成に与える影響 -
稲崎 健太朗, 一色 駿輔, 松田 大, 松村 恵理子, 千田 二郎, 倉田 和郎, 井上 欣也
2024 年 55 巻 1 号 p.
113-120
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
本研究では吸気管内燃料噴射式火花点火機関の冷機始動を想定し,マルチサイクルの燃料噴射による液膜形成過程の把握を目的とした.本報では,風洞装置にて燃料噴射圧力と管内流動速度を変化させ,壁面に形成される液膜厚さを計測した.また,拡大撮影より取得した噴霧液滴群のウェーバー数分布より液膜形成過程を考察した.
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加藤 真亮, 安達 龍, 椎名 義朗, 中山 智裕
2024 年 55 巻 1 号 p.
121-126
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
ガソリン高圧燃料噴霧の加熱平板への付着燃料液膜に対し蛍光2波長に蛍光強度比に加え, exciplexドナー分子ドープ有無における蛍光強度比を用いることで, 燃料液膜の蒸留度, 温度, 液膜厚さを時系列で計測した. 加熱平板温度を変化させ, 加熱平板上における付着蒸発挙動について考察を行った.
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岡 耕平, 清水 昭義, 鎌倉 聖, 本谷 綾子, 小澤 恒, 石川 直也
2024 年 55 巻 1 号 p.
127-132
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
ディーゼルエンジンの後処理には種々の触媒が搭載されており,各々異なる劣化挙動を示す.本報は,各触媒の劣化が後処理装置のNOx浄化に与える影響を解析する為に,貴金属触媒及びSCR触媒の水熱劣化モデルを組合わせて,シミュレーションを行った.その結果,主に貴金属触媒の劣化がNOx浄化率に影響を与えることを見出した.
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赤塚 康佑, 須田 理央, 百瀬 博文
2024 年 55 巻 1 号 p.
133-138
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
本稿では,遠隔型自動運転システムにおいて通信遅延が操作性に与える影響を評価する.また遠隔型自動運転システムの車両挙動および操作性の良品条件を規定する.各車速域に対して,良品条件を満足する通信遅延時間を明確化する.
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-ガソリンへのメタン・エタン・プロパン添加の耐ノック性向上効果の全容-
矢野 剛史, 佐野 遥輝, 岡田 敦希, 清水 大世, 桑原 一成
2024 年 55 巻 1 号 p.
139-145
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
エタンの着火遅れ時間は低温域ではメタンのそれと同程度に長いが,高温域ではガソリンのそれと同程度まで短くなることに着目すると,ガソリンへのエタン添加は高耐ノック性と高燃焼安定性を両立させる燃料設計の一例になり得る.ガソリンへのメタン添加,エタン添加,プロパン添加の耐ノック性向上効果とその順番を支配している因子を明らかにした。
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上山口 勉, 勝谷 仁
2024 年 55 巻 1 号 p.
146-149
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
CO2の大幅削減のため,乗用車の電動化は必須であり,電池搭載量を削減するための走行中給電が必要となる.システムの制約として車載可能なサイズとしながら電磁界規制値を満足する必要がある.
本報告では走行中給電システムを車載し電磁両立性を確認した結果を報告する.
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勝谷 仁
2024 年 55 巻 1 号 p.
150-153
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
CO2の大幅削減のため,乗用車の電動化は必須であり,電池搭載量を削減可能な走行中充電が必要である.敷設にかかるコストは設置台数に相関が大きく高出力化が必要となる.本報告では,車載可能なサイズ制約の下でも大幅な電池搭載量削減が可能な高出力化検討を行い,実機による検証結果について述べる.
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濱谷 光吉, 川眞田 智, 本田 真哉, 内田 和男, 大野 和則, 昆陽 雅司
2024 年 55 巻 1 号 p.
154-159
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
タイヤ開発者にとって,主観評価結果の根拠を明確にすることが重要である.本研究では,ドライバーの知覚に関わる計測データを入力とし,主観的評価を出力とする機械学習モデルを構築した.さらに,モデルによる判定結果の根拠を明確化した.
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和田 尚美, 和田 有司, 弓削 康平, 木﨑 勇, 橋田 光二, 寺田 栄
2024 年 55 巻 1 号 p.
160-165
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
線形領域である静剛性と動剛性、非線形領域の動的衝突エネルギー吸収の複数目的について同時最適化を可能とするトポロジー最適化手法を開発した。自動車車体レベルの大規模計算を可能とするため、スパコンリソースを最大限活用する並列計算手法も併せて開発し、車両開発現場での実用化を可能とした
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矢野 眞大, 吉岡 信彦, 小池 洋平, 駒田 匡史
2024 年 55 巻 1 号 p.
166-171
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
ブレーキ作動音は,制御ブレーキアクチュエータの圧力脈動がブレーキ配管内の定在波によって増幅されて配管が振動することで発生する.諸元から計算することが難しいアクチュエータ特性を2圧力/2システム法を用いて実験同定し,ブレーキ配管内定在波を予測できる 1D モデルを構築した.
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田中 良弥, 中村 恭之
2024 年 55 巻 1 号 p.
172-179
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
本論文では,セマンティックセグメンテーション手法やCG分野で利用されている手法を用いて,雨滴が付着していない昼間画像から夜間雨滴画像を作成する手法を提案する.また夜間雨天時に車載カメラから取得した雨滴が付着した画像から雨滴除去を行う深層学習法を提案する.提案法の有効性を確認するために実験結果を示す.
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細川 崇, 田川 傑, 平松 真知子, 前 博行, 鈴木 康裕, 清水 如代, 羽田 康司, 國府田 正雄
2024 年 55 巻 1 号 p.
180-186
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
本研究は,前報より示されたブレーキの教示で誤ってアクセルを踏む足位置エラーの発生と歩行能力の関係性に着目し,歩行能力の改善による足位置エラーの低減を目指した.専門家の監修した歩行能力改善プログラムを高齢者に適用した結果,歩行能力とバランス機能に改善が見られるとともに,足位置エラー率の低下を確認した.
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鈴木 央一, 川原田 光典, 大倉 由喜路
2024 年 55 巻 1 号 p.
187-192
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
重量車における水素消費は,絶対量が多いことやマップ状の多数の測定点をとるケースが想定されることからボンベ重量による測定が現実的でない.そこでコリオリ式流量計を用いてボンベガス試験と車両試験を行い,重量法との比較を行った.両者は高い相関を示す一方で,走行サイクルによってはややばらつきがみられた.
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戸畑 潤也, 木村 英之, 金子 真次郎, 松木 優一, 新宮 豊久
2024 年 55 巻 1 号 p.
193-198
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
自動車用冷延鋼板の遅れ破壊評価では,せん断加工の影響を正確に把握する必要がある.そこで,本研究ではせん断端面を有する鋼板に対して4点曲げによる応力付与を行う遅れ破壊評価方法を用いて破壊限界応力を評価し,超高強度薄鋼板の耐遅れ破壊特性に及ぼすせん断残留応力およびせん断歪の影響を明確化した.
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三宅 恭平, 松井 翔, 乘田 克哉, 上野 晋, 山口 伸一
2024 年 55 巻 1 号 p.
199-204
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
EV車では搭載バッテリーの大容量化が進んでいる.これに伴い,バッテリーの温度上昇が懸念されるため,より冷却効率の高い水冷方式が採用されている.水冷に用いられる冷却水に対する各種表面処理鋼板の耐食性を評価した結果について報告する.
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野田 尚昭, 髙木 怜, 小田 和広, 鈴木 靖昭
2024 年 55 巻 1 号 p.
205-212
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
JISでは,接着強度は接着厚さを考慮せず小さな試験片を用いて平均引張応力として定義している.本論文ではJIS試験片によって,大きな接着面積を有する実物の製品の強度を評価する妥当性をISSFの観点から検討した.その結果JISと実際の製品の接着厚さが同じ場合JIS試験片の強度が適用可能なことが示された.
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三宅 弘人, 豊田 大介, 紺川 洋一, 新宮 豊久, 山﨑 雄司, 玉井 良清, 武部 洋行
2024 年 55 巻 1 号 p.
213-219
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
コの字断面かつ平面視で縦壁が湾曲した部品を従来の曲げ工法で成形すると,壁反りにより断面が波打つように弾性回復し,寸法精度の確保が難しい.本研究では,成形中に断面方向に圧縮力を付与し,壁反り要因の板厚方向応力差を抑制することで寸法精度が大きく向上することをCAE解析及びプレス実験で明らかにした.
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笹 晋也, 井手口 恒太, 山口 隆
2024 年 55 巻 1 号 p.
220-225
発行日: 2024年
公開日: 2024/01/25
ジャーナル
フリー
自動車へのサイバー攻撃に対処するためには、自動車のログを正確かつ迅速に分析する必要がある。本論文では、自動車への攻撃の原因特定のために分析すべきログを抽出するログ分析フレームワークを提案する。本フレームワークをサンプルシステムに適用した結果、分析が必要なログ種別が18%削減されることを確認した。
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