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―二成分混合燃料が効率および排気特性に及ぼす影響―
荒井 直之, 中田 将徳, 前田 篤志, 藤川 詳也, 松村 恵理子, 千田 二郎
2019 年 50 巻 3 号 p.
654-659
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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ディーゼル機関における壁面熱損失は供給熱量の内 20%程度を占めており,壁面熱損失の低減が求められる.過去の研究では定容容器を用いて制御因子を変更し,壁面熱損失の影響度を指数相関により把握した.本研究ではディーゼル機関の冷却損失低減および高効率化を目的とし,実機関を用いて定容容器の結果を検証した.
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-急速圧縮膨張装置を用いた燃料性状の変化-
岩本 誠也, 田中 達也, 松村 恵理子, 千田 二郎
2019 年 50 巻 3 号 p.
660-665
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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本研究では,燃焼室を一部可視化した急速圧縮膨張装置を供試機関とし,同軸型熱電対をピストンおよびシリンダヘッドに挿入し,壁面熱伝達メカニズムを調査している.本報では,軽油および二成分燃料(ペンタンおよびデカン)を供試燃料とし,混合割合変更より燃料性状の変化が壁面熱損失に与える影響の究明を目的とした.
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一柳 満久, 澤村 悠司, 後藤 大樹, 小島 和樹, 松井 大樹, チン コウウ, 鈴木 隆
2019 年 50 巻 3 号 p.
666-672
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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ディーゼル機関の過渡運転性能向上にはモデルベースト制御によるサイクル毎の燃料噴射量と時期の予測が有効である.本研究では,筒内ガス流動のPIV・CFD解析を行い,著者らが構築したオンボード用ガス流動モデルと壁面熱伝達推定モデルの予測精度を検証した.その結果,モデルの改良点が明らかになったので報告する.
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今岡 佳宏, 井上 尊雄, 白石 泰介
2019 年 50 巻 3 号 p.
673-679
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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近年,RDEの採用が進められる等,排気規制が厳格化されている.その規制の一つである粒子数PN低減のための技術開発が必要とされている.本研究では低温過渡運転条件におけるエンジン筒内での壁面燃料付着起因のPNについて発生メカニズムを解析し,PN排出低減のキーパラメータを明確化した.
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内田 浩二, 齊藤 弘順
2019 年 50 巻 3 号 p.
680-685
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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エネルギー・環境問題を背景に、ディーゼル型高効率アルコールエンジンの実現を目的とし、そのキー技術である着火燃焼制御法の確立を目指している。高圧縮比化した実機関に4種類のノルマルアルコール(エタノールからペンタノール)を供試し、各燃料の着火・燃焼特性および熱効率に及ぼすHot EGRの影響を調べた。
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渡辺 直樹, 栗本 直規, 西島 義明
2019 年 50 巻 3 号 p.
686-691
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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米サンディア国研が標準実験データを提供する「SprayA」条件において、3つの噴霧モデルを用いて計算を行い、非反応条件における噴霧形状が反応条件の着火遅れ時間や燃焼領域に与える影響を議論する.また,計算結果の実験結果に対する再現性を検証する.
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友田 達規, 稲垣 英人, 山田 智久, 三田 修三, 勝見 則和, 廣岡 哲夫, 山下 健太郎
2019 年 50 巻 3 号 p.
692-697
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
ピストンリングの油膜かき上げ作用によるエンジンオイル消費のメカニズムについて,上死点でのピストン降下時のリングによる油膜引き戻し現象の理論モデルを構築し,リング潤滑計算に適用した.その結果,計算予測が実験値と良好に一致し,リングバレル高さが引き戻し油膜の成長に強く影響することを明らかにした.
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金 尚明, 鈴木 央一, 窪山 達也, 森吉 泰生
2019 年 50 巻 3 号 p.
698-704
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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実路走行時におけるNOx排出量を予測するシミュレーションについて,著者らは既研究で,NOx低減触媒を装着していない車両で実路走行時の予測を可能とした.本研究では, NOx吸蔵還元触媒を装着した車両を対象に,簡易な予測モデルを検討し,実路走行時の排出量と比較・検証を行った.
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-高速度トレーサLAS 法の開発-
各務 伸一, 金 載憲, 塩飽 朋也, 西田 恵哉, 尾形 陽一, 佐々木 裕康
2019 年 50 巻 3 号 p.
705-710
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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トレーサーLAS法はディーゼル噴霧の液相,蒸気相の同時分離計測が可能な手法であるが,1噴霧において1タイミングしか計測をすることができない.本研究では光源として紫外光,可視光の照射が可能な半導体レーザを用いて高速度ビデオカメラによる撮影を行うことにより時間分解能を持った噴霧の定量的計測を行った.
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熊 仟, 武田 拓也, 窪山 達也, 森吉 泰生, 秋濱 一弘, 橋本 淳, 鈴木 央一
2019 年 50 巻 3 号 p.
711-716
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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直噴ガソリンエンジンのすす生成モデルの構築のための基礎データとして、エンジン実験におけるすす測定の安定化を試みた。測定位置や圧力変動低減のためチャンバーの有無などを変化させることで、すす排出挙動の異なる条件であってもすすの排出量と粒子数および粒径分布を安定かつ再現性よく測定することが可能となった。
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野水 健太, 小酒 英範, 山口 恭平, 水嶋 教文, 鈴木 央一, 川野 大輔, 佐藤 進
2019 年 50 巻 3 号 p.
717-723
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
局所的排出ガス汚染の把握には実路における実走行車両の排出ガス量の評価が必要だが,全ての車両に対する計測は不可能である。既報において,エンジン試験,車両試験の結果を基にしたNOx排出量計算式を提案した。本報では,実路走行時のNOx排出量予測に必要となるドライバモデルの構築を行った結果を報告する。
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―新しい壁面熱伝達率式によるディーゼル燃焼シミュレーション UniDES の高精度化―
池戸 隆人, 稲垣 和久, 野村 佳洋, 植田 玲子, 大八木 大史
2019 年 50 巻 3 号 p.
724-730
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
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フリー
第1,2報で提案した,ディーゼル燃焼に適用できる新しい熱伝達率式をUniDESの熱損失モデルに組込み,予測精度を評価した.その結果,運転全域において壁面熱損失の予測精度が向上し,図示平均有効圧力 ( IMEP ) の平均絶対誤差が 2.3% 以下で予測することが可能になることがわかった.
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横尾 望, 中田 浩一, 飯田 訓正, 植田 利久
2019 年 50 巻 3 号 p.
731-736
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
地球温暖化に対応するために,自動車の燃費は大幅な低減が求められており,エンジンの熱効率向上が重要である.一方,バイオ燃料の普及や各地域における製油所の構成の違いから,エンジン開発は多様な燃料組成に対応することが求められている.ノッキングは火花点火エンジンの熱効率に影響する因子であるが,その発生時期は,燃料組成によって決まる混合気の着火特性の影響を受けることが知られている.そこで本研究では,混合気の着火特性がエンジンの諸元や運転条件の違いの影響を受けてノッキングの発生時期に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.
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今村 宰, 文 鉉太, 岩田 和也, 秋濱 一弘
2019 年 50 巻 3 号 p.
737-742
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
ガソリン機関では希薄化に伴い高流動場中における燃焼が求められ、点火においては進角化も伴って高流気流中での安定した火花点火が求められる。本研究では、高速気流中における放電経路の延伸やそれに伴う電流・電圧の特性について、小型風洞を用いて放電路の延伸と放電時の電流・電圧の関係について実験的検討を行った。
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山下 勇人, 友松 健一, 戸田 直樹, 池本 雅里, 下出 和正
2019 年 50 巻 3 号 p.
743-747
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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ディーゼルエンジンの燃焼騒音低減にはメイン噴射の直前に噴射するプレ噴射が有効であるが、プレ噴射とメイン噴射の噴霧干渉がその後の燃焼(スモーク発生)を左右するため、レーザ透過光減衰法を用い噴霧液滴とスモークを同時可視化することでプレ噴射とメイン噴射の噴霧干渉およびスモーク発生挙動を解析した。
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英 寿, 松浦 勝也, 古谷 正広
2019 年 50 巻 3 号 p.
748-754
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
ガソリンエンジンの熱効率を向上させる手段の1つとして著者らは均質希薄SI燃焼の研究を報告している.本研究では希薄燃焼の課題であるNOxの更なる低減に向けNOx生成特性をサイクリックに変動する燃焼と共に高速で計測し解析した.スパーク放電が生成するNOxを含め均質希薄SI燃焼のNOx解析結果を報告する.
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宮元 敬範, 横尾 望, 中田 浩一, 小畠 健, 内木 武虎, 渡邊 学
2019 年 50 巻 3 号 p.
755-760
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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エンジン開発において熱効率向上は必須であり,希薄燃焼限界の拡大やノッキング改善が重要となっている.第一報では燃料の分子構造の違いが燃焼速度や燃焼限界に与える影響について論じた.第二報では,更に,燃料分子の探索を行い,燃焼促進を実現したので,その結果と燃料の化学反応特性と燃焼の関係を論じる.
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姜 旻佑, 金 桐煇
2019 年 50 巻 3 号 p.
761-766
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
燃費向上のためパワートレイン,特に自動変速機では変速段の増加,ダウンサイジング,オイルの低粘度化などの方向で開発が進んでいる.こんな開発傾向により変速機用部品の使用環境は益々厳しくなっている.そこで,本開発ではダウンサイジング自動変速機の開発において耐久性が問題になった遊星歯車セットのサンギヤの素材開発と熱処理の最適化を行った.サンギヤの軟化抵抗性と靭性を上げるためSi,Cr,NiおよびVを添加した浸炭熱処理用素材を開発した.ローラーピッチング試験では,開発素材の耐久性が既存素材より優れた結果を示し,実際の変速機耐久試験でもサンギヤの耐久性向上が確認できた.
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李 鎬式, 廣田 壽男, 紙屋 雄史, 井原 雄人, 山浦 卓也
2019 年 50 巻 3 号 p.
771-776
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
ディーゼルごみ収集車のCO2排出量削減と周囲環境の改善のために燃料電池ごみ収集車を開発した.山口県周南市で1年間行った実証試験データを基に,燃料電池ごみ収集車導入時のCO2削減効果を解析した.ごみ収集車特有の走行に対する車両エネルギー消費を分析し,その特徴を活用した走行エネルギー低減策を検討した.
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― 任意軌道の定式化と軌道の影響解析 ―
渡邊 啓太, 相原 建人, 土肥 永生, 金子 祥平
2019 年 50 巻 3 号 p.
777-782
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
本研究ではCPVAの性能向上を目的として,理論によりCPVAの振動低減性能について解析を行う.理論では振り子軌道を任意軌道として定式化を行う.またMBDによる解析モデルを作成し,理論解析結果と比較することで有効性を検証する.さらに構築した理論解析法により軌道がCPVAの振動低減性能に与える影響を明らかにする.
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平澤 順治
2019 年 50 巻 3 号 p.
783-788
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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自動二輪車の簡易なモデルを用いて,二輪車特有の複雑な運動の要所を明らかにすることを目的に,ロール角と操舵角の関係を明らかにした.この過程において大ロール角の取り扱いについて検討を行った.四輪の自動車における前後二輪モデルに準ずるステア特性解析を行い,ステア入力の位置付けについて考察を加えた.
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― 停止時の運動方程式の構築と直立安定性に与える要因 ―
景山 一郎, 栗谷川 幸代
2019 年 50 巻 3 号 p.
789-795
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
本研究は二輪車の操作性に関係する極低速・停止時の直立安定性について検討したものである.まず停止時の運動方程式を誘導し、これを用いて直立安定性について検討を行った。次に状態フィードバックを用い、安定化について検討を行った。その結果、停止時の直立安定性が確保できることを示した。
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金子 哲也, 原口 哲之理, 景山 一郎
2019 年 50 巻 3 号 p.
796-801
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
旋回時に内傾斜(リーン)機構を有するパーソナルモビリティビークル(PMV)のタイヤ転舵とアクティブ傾斜を同時に伴う車両運動に関する解析は未検討課題が多い.本報では多自由度運動モデルを用いたシミュレーションにより,急操作に対するPMVの車両運動応答解析とその性能向上手法の提案について述べる.
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- 創発的操舵の生成メカニズムとそれによる車両運動性能向上 ―
福島 直人
2019 年 50 巻 3 号 p.
802-809
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
エネルギー最適制御理論をSBWへ適用する場合の評価関数設定法と得られた制御則の意味,制御パラメータと車両パラメータの関係,創発的操舵の生成メカニズムとそれによる車両運動性能の向上などを明らかにした.創発的操舵とは熟練ドライバのカウンターステアに似た操舵でありこれにより極めて優れた安定性が実現する.
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村田 和宏, 三山 壮, 村山 誠英, 中村 弘毅, 中満 翼, 川端 直人, 山崎 徹
2019 年 50 巻 3 号 p.
810-815
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
振動エネルギー伝搬解析(解析SEAおよびSI)に基づく低振動構造設計法を提案している.T型構造物を対象に二段階設計を行い,各々の段階について,実験による検証を行った.第一段設計の検証法としては大減衰を模擬する方法を新しく考案した.また,第二段設計の検証法としては従来の方法である吊り下げで行った.
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菅沢 深, 白山 祐大, 今関 隆志, 毛利 宏
2019 年 50 巻 3 号 p.
850-855
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
交差点には,見通しの悪さに対応した潜在危険度があると考えられる.出合頭事故を減らすには,潜在危険度を的確に判断し車速を落とすことが重要である.この潜在危険度が,交差点の道路幅などの物理環境などによりどう変わるかを検討した.
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岩間 大舗, 金子 友海, 北川 浩史, 城戸 章宏, 長沼 要, 竹澤 聡
2019 年 50 巻 3 号 p.
856-862
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
本研究では積雪寒冷地における自動運転の実現に寄与することを目的として,近赤外偏光分光計測と車載カメラによる画像情報との併用による前方路面の滑りやすさ定量計測を試み,これまで報告してきた。本報では,近赤外偏光分光計測の入射光の偏光が,計測値に与える影響について調査した結果を報告する。
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倉野 優太郎, 疋田 和樹, 米本 涼, 檜原 慎弥, 川村 康, 前原 一範, 成川 輝真
2019 年 50 巻 3 号 p.
863-869
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
本研究では、次世代衝突ダミーTHOR に対し、前面フルラップ衝突時の室内移動量及び胸たわみの検討を行うことを目的として、2次元縮退モデルを作成した.縮退モデルは頭部、上体部、胸骨部、下体部の 4剛体で構成し、上体部と頭部、胸骨部の間は並進ばねにより、上体部と下体部の間はヒンジにより結合した.縮退モデルの計算条件及び、室内移動量と胸たわみの最大値の、実験と計算結果との比較を行った。
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-運転操作を引き継いだ直後に危険事象に遭遇した場合-
児島 亨, 波多野 忠
2019 年 50 巻 3 号 p.
870-876
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
本研究はドライビングシミュレータを用いて、高速道路でレベル3の自動運転システムを使用中に、システムからの運転引継ぎ要請により、ドライバが運転を引き継いだ直後に他車両に急接近する場面の実験を行い、ドライバが運転を引き継ぐまでの行動及び衝突回避行動のデータから、安全な引継ぎための課題等について考察した。
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-高齢者を対象としたペダル操作足位置の分析-
細川 崇, 橋本 博, 平松 真知子, 石田 肇
2019 年 50 巻 3 号 p.
877-882
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違い事故は社会的問題となっているが,そのメカニズムは明らかとなっていない.本研究は,アクセル・ブレーキのペダル踏み間違えについて,高齢者を対象に基礎的検討を実施した.運転姿勢と操作位置の分析により,姿勢変化が踏み間違い発生の一因となることを示唆する結果を得た.
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寺西 克裕, 大坪 智範, 中村 誠之, 松葉 慶暁, 中西 美和
2019 年 50 巻 3 号 p.
883-890
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
映像技術の向上により、ドライバが直接視認できる視界以外の視界を提示することが可能となっている。本研究では、空間移動を模擬した実験を通して、与えられる視界条件により、人間の空間移動にかかわる行動・認知・心理がどのように変化するのか、また、それらを統合して考慮した際、好ましい視界条件はなにかを検討した。
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島田 和典, 島田 英昭, 毛利 宏, 今関 隆志, 風間 恵介
2019 年 50 巻 3 号 p.
891-896
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
自動車運転者における交通安全能力への意識とその構造の検討を目的に,先行研究の安全能力の概念を基に項目を作成し,540名に調査を実施した。確認的因子分析によりモデルの適合度と内容的妥当性を考慮して検討した結果,F1危険予知能力,F2安全維持能力,F3事故対応能力により構造化されていることが認められた。
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平岡 敏洋, 本村 佳大
2019 年 50 巻 3 号 p.
897-903
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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前方障害物との衝突回避を誘導するために,衝突回避減速度と衝突回避横加速度に基づいてステアリングホイールにトルク提示を行うHaptic Shared Control(HSC)を提案する.さらに,HSCと自動衝突回避制御則を組み合わせた先進運転支援システムをシミュレータ上に構築し,効果評価を行う.
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竹本 雅憲, 内藤 貴博, 塩谷 武司, 北島 洋樹, 中嶋 豊
2019 年 50 巻 3 号 p.
904-910
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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自動運転時のシステムからの運転交代要求場面を対象として、運転行動を分析した。高速道路の合流および退出を想定場面として、ドライビングシミュレータを用いて教習所指導員の運転行動を記録した。手動運転時と比較した、自動運転からの運転交代時での行動変容、および交代余裕時間の違いによる影響を明らかにした。
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松實 良祐, 大屋 魁, 伊藤 太久磨, 齊藤 裕一, 美尾 昌宏, 橋本 宣彦, 永井 正夫, 井上 秀雄, 鎌田 実
2019 年 50 巻 3 号 p.
911-917
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
フリー
これまで,生活道路の見通しの悪い交差点などの潜在リスクに対して予見的制動介入により事故を未然に防ぐ手法が提案されてきた.本論文では,近年交通事故の問題が深刻化している高齢ドライバを対象に,実際の生活道路にて予見的制動介入支援システムの実証実験を実施した際の実験結果から得られた知見について報告する.
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栗谷川 幸代, 竹中 聡, 中辻 晴彦, 舘 陽介, 瀬戸 洋紀, 相川 健
2019 年 50 巻 3 号 p.
918-925
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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交通事故多発場面に進入する際,ドライバの漫然状態の有無に関わらず安全運転に寄与する注意喚起システムの実現を目指した. 個人特性を考慮して報知音などを設定したシステムを構築して評価実験を実施した結果、ドライバの受容性が高く、危険事象発生時にはドライバが事象に円滑に対処できることを確認した。
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佐藤 隆哉, 甲村 圭司, 大山 武士, 張 佳文, 伊藤 高啓, 辻 義之
2019 年 50 巻 3 号 p.
926-931
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
ジャーナル
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水滴の移動を数値計算で予測するには,動的接触角が重要となる.しかし,これまでに知られている動的接触角モデル(Hoffman他)での数値計算では,水滴の動きだしのようなCa数の小さい領域を予測するのは困難である.そこで,水滴の動きだしの接触角を実験的に観察し,低Ca数の水滴移動を予測できる動的接触角モデルを提案する.
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加藤 由博, 河上 充佳, 槇原 孝文, 寺門 晋
2019 年 50 巻 3 号 p.
932-937
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
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Aピラー・ドアミラーまわりで発生する風切り音を非線形音場方程式を用いた手法で計算した.特に,横風のある場合と無い場合を比較したところ,Aピラー下部およびドアミラーからの音波の強まりが見られた.音波の伝播の様子を可視化したところ,サイドウィンドウへ到達する音波はドアミラー起源の音が主要であった.
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中島 卓司, 濵村 航明, 清水 圭吾, 平岡 武宣, 農沢 隆秀
2019 年 50 巻 3 号 p.
938-944
発行日: 2019年
公開日: 2019/05/24
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本研究では、過渡的な風向変化に伴って空気抵抗変化に履歴効果を生じる簡易車両模型を対象とした風洞試験を実施した。同模型に継続的な風向変動を与えると、一部の条件では空気抵抗の時間平均値が有意に変化した。さらに、その空気力学的な要因について、空気抵抗変化に履歴影響を生じる空力現象と関連付けて議論した。
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