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井ノ上 雅至, 武内 康浩, 日高 裕二, 本江 勇介
2018 年49 巻6 号 p.
1108-1113
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
低圧系燃料噴射システム用ポンプに求められる高効率化と昇圧能力を両立させるため、昇圧に優位な容積型スクリュポンプの高効率化研究をしている。本研究では市販ポンプを用いて、吐出から吸入側への漏れの計算式を構築し、実機検証した。その結果、本式で簡便かつ精度良く漏れが見積もれ、設計に活用できることがわかった。
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滋野 豪規, 畑 裕登, 滋野 玄規, 植西 徹, 福間 隆雄, 草鹿 仁
2018 年49 巻6 号 p.
1114-1119
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
DPF再生中の触媒上の軽油酸化反応モデルを連成した有限体積法数値計算コードの構築を目的に炭化水素の複数成分共存時の酸化挙動を確認するリアクター試験を実施した。触媒上の燃料酸化反応の阻害,助長性に及ぼす混合成分のうち10%を占めるヘキサデカン,エイコサン,1メチルナフタレンが、90%を占めるデカンの酸化挙動に対する影響を確認したので報告する.
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―噴霧相似理論を用いた壁面熱伝達率式の同定―
稲垣 和久, 水田 準一, 野村 佳洋, 池戸 隆人, 植田 玲子
2018 年49 巻6 号 p.
1120-1125
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
ディーゼルのさらなる熱効率向上のためには,エンジン筒内から壁への熱損失の予測が重要になる.第1報では,熱損失に大きく影響する壁面熱伝達率の式を,噴霧相似理論を用いて実験的に同定した.その結果,従来のWoschni式と比べ,熱伝達率に対する代表速度の依存性を示す指数が約半分になることを示唆した.
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橋本 淳, 甲斐 健太朗, 後藤 大輝, 髙橋 美沙紀, 伊東 朋晃, 足立 久也, 田上 公俊
2018 年49 巻6 号 p.
1126-1131
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
燃費改善効果の大きい直噴ガソリンエンジンが普及しつつある.しかし,微粒子物質の排出が問題視されており,その原因は主に筒内の液面燃焼とされている.本研究では筒内の液面燃焼をイソオクタン・トルエン2成分混合燃料を用いて模擬的に再現し,トルエンの混合割合がすすの生成特性にどの様に影響を与えるかを検証する.
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秋濱 一弘, 由井 寛久, 生井 裕樹, 岩田 和也, 今村 宰, 石井 一洋, 橋本 淳
2018 年49 巻6 号 p.
1132-1137
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
3成分ガソリンサロゲート燃料(TRF)のすす粒子生成モデルを検討した.モーメント法を用いたモデルは,化学種233,反応数1375から成る.衝撃波管での熱分解および酸化条件(Φ=5 , 10)のすす生成を対象とした.以前の研究を基にアセチレン表面付加反応の反応速度定数を調整しモデルの最適化を検討した.
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三好 明
2018 年49 巻6 号 p.
1138-1142
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
ガソリン燃料の改革のポテンシャルを従来のRON/MONを超えた視点から,再検討を行った.本発表では,特に負のオクタン感度を持つ燃料に関する検討結果を報告する.
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-Livengood-Wu 積分による着火予測の本質-
桑原 一成
2018 年49 巻6 号 p.
1143-1149
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
Livengood-Wu積分は最も簡素で実用的な着火予測モデルである.高精度着火予測のためにLivengood-Wu積分の改良が求められるが,この積分による着火予測の本質が明らかではなため,確実な改良の指針が見いだせない.Livengood-Wu積分が着火遅れ時間に対する積分ステップの時間分率を足し合わせることにより熱発生プロフィールを完成させるものであることを明らかにした.
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松本 脩, 窪山 達也, 森吉 泰生
2018 年49 巻6 号 p.
1150-1155
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
火炎伝播の過程を観察する手法としてシュリーレン法が広く知られている.しかし火花放電による着火の場合,プラズマ形成や予熱による密度変化の影響で初期火炎の形状や大きさが判別できない.そこで本稿では可視域高速度カメラと赤外高速度カメラを用い,放電路と初期火炎の形成の様子を捉えることを試みた.
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―部分負荷運転時の燃費性能の検討―
神長 隆史, 養祖 隆, 長津 和弘, 藤川 竜也, 長野 高皓, 山川 正尚
2018 年49 巻6 号 p.
1156-1161
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
ガソリンエンジンは、高圧縮比化、希薄化によって更なる高効率化を進める必要がある。 第3報までは、高圧縮比時の全負荷運転においてガソリン高圧噴射による異常燃焼抑制技術を提案し、その有効性を示した。そこで、本報ではこの技術を適用した高圧縮比エンジンの部分負荷の燃費性能を希薄燃焼と組み合わせて検討した。
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藤井 聖也, 高橋 幹, 水本 郁朗, 山崎 由大, 金子 成彦
2018 年49 巻6 号 p.
1167-1174
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
本報告では,ディーゼルエンジンに対して,離散化燃焼モデルに基づくフィードフォワード制御を併用した2自由度適応出力フィードバック制御に基づく燃焼制御手法を提案し,その実装可能性および有用性を実機による定常試験により評価する.制御対象は3段噴射を行うディーゼルエンジンであり,提案する制御手法では,出力を筒内最大圧力時期と筒内最大圧力,制御入力をメイン燃料噴射時期とプレ燃焼噴射量とする2入出力制御系を構成している.
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北田 泰造, 井上 欣也, 津田 晃弘, 城田 貴之, 田中 大, 口田 征人, 永野 幸秀, 北川 敏明
2018 年49 巻6 号 p.
1175-1180
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
ガソリンエンジンにはサイクル変動があり100サイクルに2,3回発生する速い燃焼に点火進角が制限されている.このサイクル変動を抑制できれば燃費向上に貢献できる.そこで、サイクル変動に影響を与える筒内の乱流強度と層流燃焼速度などの要因と寄与度について火炎帯を考慮した乱流燃焼モデルを使って調べた.
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宮原 哲順, 仲野 賢, 堀内 貴広
2018 年49 巻6 号 p.
1181-1186
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
本研究では,建設機械用ディーゼルエンジンに搭載するDPFについて,運転条件がアッシュ堆積状態へ及ぼす影響を,長時間エンジンベンチ試験の結果を基に考察する. 実機エンジン試験の結果,強制再生間隔を変えると,顕著にボトム堆積アッシュのかさ密度が変化することが分かった.また,強制再生間隔を固定し,エンジンの運転条件を変えるとまた,顕著にアッシュのかさ密度が変化することが分かった.これらの試験結果に基づき,ボトム堆積アッシュのかさ密度変化のメカニズムを考察する.
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米山 香澄, 中村 圭介, 大角 和生, 石川 直也
2018 年49 巻6 号 p.
1187-1192
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
DPFへ堆積したPM量は前後の圧力差によって推定される.しかしながら,DPF再生で燃え残ったAshにより圧力損失が変化するため,PM堆積量の推定精度が低下する.本研究では,圧力損失に与えるAsh堆積の影響を把握するために実機DPFにおけるAshの堆積分布の確認と各部の圧力損失測定を行い,Ash層のSEM画像解析による構造解析を行った.
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-X 線CT 撮影によるアッシュ堆積密度分布の定量化-
薄井 陽, 大橋 禅, 森元 渓, 草鹿 仁, 福間 隆雄, 北村 高明, 松野 真由美, 武田 好央, 木下 幸一
2018 年49 巻6 号 p.
1193-1198
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
本研究では,X線の透過率が物質の密度に比例する特性に着目し,X線CT装置を用いてDPF内のアッシュ堆積状態を観察することで,その堆積分布及び密度について調査を実施した.DPF非破壊での定量解析法を確立し,結果から堆積条件とDPF内のアッシュ堆積状態との相関性について考察したのでこれを報告する.
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―強制再生頻度がアッシュ堆積分布に及ぼす影響-
松野 真由美, 北村 高明, 薄井 陽, 草鹿 仁, 福間 隆雄, 武田 好央, 木下 幸一
2018 年49 巻6 号 p.
1199-1204
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
本研究では,ディーゼルスート発生器(DPG)にエンジンオイル噴射弁を取付け,DPFに加速的にアッシュを堆積させる手法を構築した.はじめに,DPFに流入するアッシュをサンプリングし熱処理前のアッシュ粒子を対象にXRD分析およびSEM観察を行った.その結果,熱処理前は数十nmの一次粒子を有するアッシュ粒子が主体であるのに対し,DPF再生を想定した650℃加熱後のアッシュはシンタリングにより結晶化が進み,数百nmの粗大な塊状になることが分かった.さらに,強制再生頻度によってアッシュ堆積分布が顕著に変化し,堆積運転時のスート/アッシュ比が再生時のアッシュ輸送に重要な因子であることを明らかにした.
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-モデルパラメータフィッティング手法の構築-
辻本 大輔, 高塚 智博, 草鹿 仁, 福間 隆雄
2018 年49 巻6 号 p.
1205-1210
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
DPFへのSoot堆積現象において、Wall層からCake層への堆積は切替関数Φで表現される。この関数Φにおける浸透係数ΨはFittingパラメータで、実験により求められるが、これらの決定は人によって行われることが多く、汎用性・再現性の点で課題がある。これら課題解決のためモデルパラメータの最適化手法について検討結果を報告する。
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塚本 佳久, 卯滝 舜, 福間 隆雄, 草鹿 仁
2018 年49 巻6 号 p.
1211-1216
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
本研究では,Cuのレドックスを考慮したNH
3-SCR反応メカニズムに基づきCu-SCR触媒の反応点活性化条件の違い及び吸着NH
3の種類によるNOx浄化特性を解析し,その影響を明らかにすると共にこれらを考慮したモデル化を行った.また,本モデルにて計算を行い実使用条件でのNOx浄化性について知見を得た.
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棚橋 晃毅, 佐藤 涼佑, 小川 誠, 岩知道 均一
2018 年49 巻6 号 p.
1217-1222
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
車両の長距離走行により、リンが三元触媒層に多く堆積すると触媒性能が低下する。これは、リンと酸素吸蔵材中のCeがCePO
4を形成し、CeO
2-ZrO
2構造の部分崩壊に起因することがわかった。また、触媒の上層にリントラップ材を添加することで、下層へのリン侵入量を低減し、排ガス浄化性能の低下を抑制できた。
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高橋 幹, 酒向 優太朗, 山崎 由大, 金子 成彦
2018 年49 巻6 号 p.
1223-1229
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
ディーゼルエンジンのモデルベースト制御を目指してこれまでに構築した3段の燃料噴射を行うモデルを拡張し,4段噴射まで対応可能な計算負荷の軽い制御用モデルを構築する.構築したモデルを実験結果と比較し,その予測制度を評価するとともに,モジュール化された噴霧から着火,燃焼モデルの拡張可能性について検討する.
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磯﨑 悠介, 大窪 和也, 藤井 透, 坂上 恭平, 矢ヶ崎 徹
2018 年49 巻6 号 p.
1230-1236
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
はじめに、CVTの見かけの摩擦係数の決定方法について示した。次いで、トルク変動下での伝動機構について、実験的に明らかにした。変動トルク下では、プーリ推力が足らず、間欠的に全滑りが生じ、結果として伝動効率も低下する。そこで、トルク変動に合わせてプーリ推力を変動すればCVTの効率が高まることを実証した。、
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李 鎬式, 宮本 康平, 廣田 壽男, 紙屋 雄史, 井原 雄人, 山浦 卓也
2018 年49 巻6 号 p.
1237-1242
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
ごみ収集車のCO2排出量削減に向け,燃料電池ごみ収集車を開発した.燃料電池システムの単体性能試験結果を基に構築したシミュレーションモデルを用い,山口県周南市のごみ収集ルートにおいて,燃料電池制御方法による車両エネルギー消費を比較した.最新技術のコンポーネント搭載を想定し,車両重量の低減を図った.
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高橋 邦弘, 依田 叡門, 南部 佑太, 櫻井 俊彰, 槇 徹雄, 大宮 正毅
2018 年49 巻6 号 p.
1243-1248
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
構造物の補剛による剛性上昇とUstar (U
*)との新たな定量的関係式を理論的に導出した.負荷部の強制変位による仕事で剛性を定義し,U*との関連性を利用した点に理論展開の特徴がある.乗用車車体FEMモデルのストラットタワーの倒れ込みを抑える補剛効果は,本研究による予測値と一致した.
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本田 正徳, 秋間 聡, 大宮 正毅, 高橋 邦弘, 櫻井 俊彰, 槇 徹雄, 中川 興也
2018 年49 巻6 号 p.
1249-1254
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
構造物内の荷重伝達に関して指標Ustar(U
*)が知られている.高剛性かつCO2抑制に有効な軽量車体を実現するため,乗用車車体の部分構造(フロントサスタワー周辺)を対象に,Ustarを用いた構造最適化手法を開発した.特に負荷点からと支持点からの両荷重経路の相違に着目し,基本プロセスを示した.
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古賀 敦雄, 広瀬 智史, 吉田 亨
2018 年49 巻6 号 p.
1255-1260
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
変形モード制御の指針を構築するため、強度分布を設けたハット部材の3点曲げ解析を実施した。この結果、材料強度差及び板厚差を最適化すれば、所望の変形モードが得られることが判明した。さらに、変形モードを制御するために必要な材料強度差は部材の板厚が薄くなるほど、大きくなることがわかった。
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前原 一範, 疋田 和樹, 柴田 慎輔, 三上 秀則, 独古 泰裕, 大橋 一樹
2018 年49 巻6 号 p.
1261-1266
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
次世代前突テスト用ダミーTHORに対し,胸部応答の人体忠実性検証を目的に,多様な位置・方向からの胸郭圧縮CAE解析を実施し,Hybrid III及び人体FEモデルと比較した.その結果,THORの胸部応答はHybrid IIIより人体に近いものの,肋骨骨折が多発する斜め方向入力での応答差異が大きくなる事などが分った.
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加藤 大地, 中平 祐子, 渥美 範俊, 岩本 正実
2018 年49 巻6 号 p.
1267-1272
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
標準体型男性,大柄な男性,小柄な女性の三つの体型を有する筋制御機能付き人体有限要素モデルを開発した.本モデルは筋制御による姿勢維持と,ステアリング押付け力やペダル踏力を伴う衝突直前の身構えを模擬する.献体実験データを用いた衝撃応答の検証後に側突解析を行い,体格や筋活動が傷害に及ぼす影響を調査した.
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西本 哲也, 坪井 昭典, 菊池 厚躬, 杉浦 隆次, 富永 茂, 本村 友一
2018 年49 巻6 号 p.
1273-1279
発行日: 2018年
公開日: 2018/11/26
ジャーナル
フリー
本研究では交通事故調査解析を実施し,前面衝突時の胸部骨折の発生位置と破壊形態を解析した.その結果,前面衝突時のシートベルト着用運転者の胸部骨折は有意に側胸部で発生し,右上部では破断骨折が多発し下部ではき裂・屈曲骨折が多発することを明らかにした.
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