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吉岡 誠貴, 岡村 直哉, テラパット ステラポンプン, ココ ピョージン, 花村 克悟
2025 年56 巻5 号 p.
799-804
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
TWC粒子メンブレンについて、その接触部分のTEM像イメージ解析から、その耐久性機構を明らかにした。焼成温度とともに熱膨張によるTWC粒子間の接触面積の増大、さらに1次粒子の入組み合い、またアルミナのガラス転移温度近傍の900℃以上では、それらが結着し合うことで強度が増すことが示された。
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島村 遼一, 玉木 竜太郎, 松田 , 今西 孝昌, 間所 和彦, 内藤 一哉, 江原 達哉, 小川 亮一, 篠崎 哲也, 伊藤 実
2025 年56 巻5 号 p.
805-810
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
プラズマとHC吸着材を用い,PN・HCを連続除去する後処理システムを開発している.本開発では,電動化による排ガス温度低下や搭載スペースの制約が増える中で,超小型かつ温度依存性の低い技術を追求した.車載かつ低温条件下でのPN・HC除去性能など,RDEも踏まえた実環境への適用性について報告する.
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市古 勇太, 犬飼 亮弘, 土井 健介, 中島 夏澄, 辻村 尭史, 荒井 安成, 平田 和之
2025 年56 巻5 号 p.
811-814
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
当社では小型モビリティ向けに小型水冷式燃料電池システムを開発している.本講演では自社開発品の水冷式小型FCスタックの発電原理およびFCセパレータの設計概要,燃料電池システムの全体構成および熱マネージメントシステムの詳細,当社システムを搭載した電動アシスト自転車での走行試験結果を紹介する.
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波頭 佑哉, 楊 イ翔, 廣田 寿男, 紙屋 雄史, 佐藤 圭峰
2025 年56 巻5 号 p.
815-821
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
電動車のLiBでは,高温時の劣化や低温時の電圧降下への対策として,LiBの温度と電力を適切に効率良く管理する熱及びパワーマネージメント制御が重要である.そこで,ハイブリッド車両を対象に,LiB及び冷却・加熱システムのマネージメント制御の最適挙動を1Dの車両システムモデルと最適化手法を用いて検討した.
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三好 正太, 長谷川 智紀, 杉本 岳史, 小林 雅行
2025 年56 巻5 号 p.
822-828
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
自動車輸送のカーボンニュートラル実現には,商用電動車の利用拡大が重要な課題である.本研究では,広く一般の貨物運送事業者と,電動車を既に利用している事業者の2種の集団に対するアンケートに基づき,電動車やその利用に対する意識を比較し,商用電動車普及の課題となる車両,インフラ,市場等の外的要因を分析した.
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山崎 彬人, 佐藤 匠, 横谷 靖, 相馬 仁
2025 年56 巻5 号 p.
829-835
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
電動車いすは,自動車とは異なり専用の走行車線は存在せず,歩行者や自転車等との共生空間を走行するため衝突事故が発生している.本研究では,ステレオカメラを使用して歩行者を検出後,距離および速度を推定し,その情報を基に歩行者の進行方向と速度を考慮して衝突リスクを推定する方法を提案する.
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川原 健吾, 米陀 佳祐, 柳瀬 龍, 木下 周, 菅沼 直樹
2025 年56 巻5 号 p.
836-841
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
安全な自動運転を実現するために,自己位置推定が必要である.本研究では,LiDAR点群の特徴をPillar構造によって保持して疑似画像に変換し,深層学習を用いて自己位置を尤度分布として推定するマッチング手法を提案する.本手法は,従来の点群マッチング手法と比較して,よりロバストな位置推定を目的とする.
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-乗用車と軽乗用車におけるペダル踏み間違い事故の比較-
加藤 洋子, 松井 靖浩, 関根 道昭
2025 年56 巻5 号 p.
842-847
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
本研究は,乗用車と軽乗用車のペダル踏み間違い事故の発生状況の違いを調査した.交通暴露量を考慮した場合,両車種の事故発生率は同程度であり,いずれの車種でも75歳以上のドライバによる事故が多いことが明らかとなった.また,軽乗用車は乗用車よりも単独事故におけるドライバ自身の傷害リスクが高いことが示された.
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井上 凌佑, 酒井 雅晴, 佐藤 英明, 齋藤 欣也, 黒瀬 良一
2025 年56 巻5 号 p.
848-853
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
車両の電動化に伴い,車室内空調装置等の小型化・省電力化が求められている.更なる性能向上には送風機の乱れを活用した熱交換器の性能向上が重要であるが,送風機後流の乱れが微細フィンに及ぼす影響について調査した研究事例はない.本研究では,主流乱れがルーバフィンの伝熱性能に与える影響を調査し,乱れが剥離を抑制し放熱量を増加させることが分かった.
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中村 竣, 伊藤 祐太, 山田 悟, 水谷 有沙, 安岡 志朗, Gabriel Pichon
2025 年56 巻5 号 p.
854-859
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
走行中のワイパー作動時のウォッシャ液挙動を解析すべく,LBMによる風流れ解析と粒子法によるウォッシャ液流れ解析の連成手法を開発した.本発表では,実車実験結果との比較,及び本手法を用いた開発の進め方を示す.
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近藤 謙次, Stefan Guether, 北原 鷹大, 福島 卓, 大槻 喜則
2025 年56 巻5 号 p.
860-865
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
規制強化によって自動車からの排ガス排出量が大幅に低減してきた一方で,非排気のブレーキ摩耗粒子の排出割合が注目されている.そこで,Euro 7では,ブレーキ粒子の排出規制が導入される.本稿では,欧州新規制に対応したブレーキ粒子測定システムの計測技術について報告する.
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遠藤 健, 入江 耕太
2025 年56 巻5 号 p.
866-871
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
本研究では,雨滴除去の性能改善に取り組んだ.従来の静止画とビデオを想定した手法では,利用する情報が限定的であり,性能上の限界が存在する.そこで,同一時刻に撮影された他のカメラ画像を用いる手法を提案した.主観評価と物体検出観点において,ベースラインの性能を大きく改善し,提案手法の有効性を明らかにした.
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大倉 優一, 富永 健太, 北野 弘明
2025 年56 巻5 号 p.
872-877
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
将来のばらつきを考慮した軌道生成により進路変更の可否判断性能向上を目的とする.モデル予測制御による軌道生成において,機会制約として他車両との距離を確保できる確率に制約を課す手法を提案する.他車挙動のばらつきが大きい合流シーンにおいて合流成功率が25.9%向上した.また,実車に適用して性能評価した.
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-アルミ電解コンデンサ低温特性の影響調査-
向山 大索, 稲葉 雅司, 上田 雅生, 有賀 善紀, 池田 佳子, 江上 孝夫, 橋本 一成, 城ノ口 秀樹, 山本 真義, 篠田 卓也
2025 年56 巻5 号 p.
878-883
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
前回は精密なアクチュエータモデルと低温特性を再現したアルミ電解コンデンサモデルを用いてシミュレーションを行い,低温環境でのアクチュエータ制御への影響について考察した.今回,製作した実機の昇圧回路部(電源部)を低温環境で駆動し、シミュレーションと同様の現象が再現できるかなどの確認を行ったので,これについて報告する.
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露木 雅文, 羅 智圓, 冨田 民則, 新 吉高
2025 年56 巻5 号 p.
884-889
発行日: 2025年
公開日: 2025/08/22
ジャーナル
フリー
先進運転支援システムの改善効率化には,膨大な車載カメラ映像から所望のシーンを目視確認無しに抽出する必要がある.本研究ではルール判定の結果をマルチモーダル大規模言語モデルで正誤判定することでシーン判定の精度向上と誤りやすいシーンの集計ができ,システム改善の効率化につながることを示した.
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香取 広平, 長谷川 勉, 瀬尾 昌裕, 髙橋 剛
2025 年56 巻5 号 p.
890-895
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
近年,ディーゼル車用燃料の軽油は分解系基材の利用拡大を図った生産が望まれている.分解系基材は芳香族分が多くPM生成量が増える要因となるため,軽質化などの対応策が必要となる.そこでPM生成量に与える芳香族炭化水素成分や蒸留性状を変化させた燃料系によりPM生成量を求め,それぞれの因子の寄与度を定量化した.
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宮下 和也, 古川 伸哉, 石井 義範, 小澤 恒
2025 年56 巻5 号 p.
896-901
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
燃焼CFDでは各現象を表現したモデルを組み合わせることによりシリンダ内の燃焼を再現している.しかしその再現性には課題があり,特に壁面熱損失の精度検証が必要である.本報では高速度赤外線カメラを用いてピストン表面の赤外放射を直接可視化し,検証に必要な実機エンジンにおける時系列壁面温度分布を計測した.
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田中 耕太, 田中 剛, 山本 浩史, 泉 光宏, 水嶋 教文, 葛岡 浩平
2025 年56 巻5 号 p.
902-907
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
産業用エンジンのカーボンニュートラル実現に向けて量産LPGエンジンをベースに燃料供給系を水素用に換装した水素エンジンを開発した.ターボ過給に加え,異常燃焼の抑制技術やクランクケース内循環システムなどの採用による最小限のシステム変更で,ベースエンジンと同等の出力および超低NOx排出を達成した.
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向山 智之, 内田 登
2025 年56 巻5 号 p.
908-915
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
大型車用ディーゼル機関において,熱効率向上およびその元となる噴霧技術が重要である.本研究では先行研究において報告された噴孔オフセットノズルによる熱損失低減および図示熱効率改善に着目し,高圧縮比ディーゼル機関における性能評価および現象解明に向けたノズル内流れの解析,噴霧観察を実施した.
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板谷 隆樹, 戸谷 章人, 後藤 英明, 高橋 暁史
2025 年56 巻5 号 p.
916-921
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
電動車両向けe-Axleでは,車両への搭載性,車両レイアウト性を考慮し,小型軽量化が求められる.従来の間接水冷構造では小型軽量化による損失密度の増加に対して冷却性能が不足することが課題となる.本報告では,コイル浸漬油冷構造を適用したモータの実機評価を行い,その効果について検討した結果を報告する.
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-試験時間短縮および回生制動特性の考慮-
吉川 真司, 奥井 伸宜
2025 年56 巻5 号 p.
922-927
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
現行の審査事務規定では,重量EVの一充電走行距離は実車を用いた定速走行による試験法が規定されている.一方,EVでは減速時の回生制動の特性により一充電走行距離が変化する.そこで実車試験に要する時間と回生制動特性の影響を考慮し,バッテリの電力量と電力量消費率から一充電走行距離を算出する手法を検討した.
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-小型配送車を対象とした太陽光発電システムの車載効果の見積もり-
裴 帥, 彭 エイケン, 小林 王義, 廣田 壽男, 紙屋 雄史, 水野 英範, 大関 崇
2025 年56 巻5 号 p.
928-933
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
小型配送用EVに日射計を搭載し,福島県郡山市で長期間の実証試験を実施し,車両電力消費と日射量を計測した.試験結果をもとにシミュレーションモデルを開発し,配送車の独有な運行特徴,および太陽高度,気温などによる車両電力消費とPV発電への影響を解析し,PV発電システム搭載による省エネルギー効果を評価した.
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-Flow Drilling Screw (FDS)の疲労強度予測手法-
河村 拓昌, 新里 映太, 後藤 卓, 浦川 和士, 宅野 聡悟, 磯野 志之
2025 年56 巻5 号 p.
934-939
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
軽量材料を使用するマルチマテリアル車体に対して異種材料接合技術の開発が行われており,接合する材料やその厚さ,製造方法やコストなどを考慮して多様な接合方法を使い分けられている.本研究では,数値解析によりFDS接合部の複数の破壊モードを対象とした疲労強度を予測する手法を提案する.
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籔内 和真, 横島 潤紀, 森長 誠, 牧野 康一, 土肥 哲也, 横山 栄, 小林 知尋, 山崎 徹
2025 年56 巻5 号 p.
940-946
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
筆者らは,低周波数領域の40 Hzまたは50 Hzの音圧レベルが卓越する大型車単体騒音を刺激とし,低周波音実験室において主観評価実験を実施した。本報では,低周波数成分における卓越周波数の音圧レベルが,低周波音による影響として特徴付けられる圧迫感・振動感,騒音に対する不快感に及ぼす影響を検討した。
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棚瀬 昇, 勝間田 静江, 吉田 朋巳, 安藤 貴裕, 長岡 靖
2025 年56 巻5 号 p.
947-952
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
D-Call Net(AACN)の死亡重傷率の計算で用いられている衝突事故の厳しさを示す疑似ΔVは車両の回転を考慮していない.特に側面衝突事故において回転挙動を伴う場合車体の各部位のΔVが異なる可能性がある.事故データを用い影響代を確認するとともに,回転挙動を考慮したΔVの算出方法について考察する.
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小原 伸哉
2025 年56 巻5 号 p.
953-960
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
北海道の自動車運輸の脱炭素化シナリオを,政府のCO2削減目標に基づいて検討した.ハイブリッド車の排ガス低減効果により当面のCO2排出量は削減される。2030年頃を過ぎると,EVなどの電力起源のCO2排出量が加わり,道内の自動車輸送全体でのCO2排出は増加に転じる.鉄道輸送との協調についても調査した。
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赤井 淳嗣, 濱田 幸宏, 佐藤 康元, 三国 敦
2025 年56 巻5 号 p.
961-966
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
近年,C-SMC(Sheet Molding Compound法で成形した不連続炭素繊維強化複合材料)が自動車分野で注目されている.C-SMCの長期利用にあたっては,疲労損傷度の評価が重要となる.本研究では,無次元熱弾性温度振幅を用いて,疲労損傷度を定量評価する方法を提案し,その有効性を検討した.
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谷田 公二, 上田 雄悟, 日高 倫明, 李 亦楊, 山崎 涼介, 舟橋 健司
2025 年56 巻5 号 p.
967-973
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
本研究では,左側通行の交差点内の右折行動をドローンを用いて観測した.認知心理学に基づき,右折運転者が予測する右折所要時間を分析に取り入れた.その右折所要時間と,対向車の交差点までの距離とを比較して右折運転者は右折可否を判断していると示唆された.この知見は,自動運転車の制御則に寄与すると考えられる.
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西森 久雄, 武藤 潤, 古川 智之, 折中 ミイユ, 柴田 靖文
2025 年56 巻5 号 p.
974-979
発行日: 2025年
公開日: 2025/09/25
ジャーナル
フリー
電子部品の高機能化要求に伴い,先端半導体や構成素子をプリント基板上に高密度実装する技術において,製造時に安定してはんだ接合を形成できる設計技術が重要である.実験基板ではんだ接合のリフトオフが観測されたため,シミュレーションによる再現とAIを活用したロバスト設計に向けた重要な設計パラメータについての検討と考察を紹介する.
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