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才野 鏡太郎, 小庄 忠志
2023 年 54 巻 5 号 p.
770-775
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
始動時の噴射燃料の壁面付着量を,過渡排気成分濃度の計測によって,定量的かつ過渡的に予測する手法を開発した.これを用いて,エンジンベンチ上の始動再現運転において,筒内当量比λ=1を狙った燃料噴射量のフィードフォワード制御を実施した.その結果と得られた知見を示す.
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木村 幸四郎, 坂井 洋志, 大村 哲生, 高橋 大志
2023 年 54 巻 5 号 p.
776-781
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
本研究では,熱効率の大幅な向上とエンジン排出NOxの徹底的な低減を両立するλ2.5以上のスーパーリーンバーンを検討した.燃焼に関するキー技術である着火,火炎伝播,未燃HC低減技術について述べ,CN燃料としてバイオ燃料であるエタノールを活用した場合の燃焼影響と更なる熱効率向上の可能性について示す.
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津田 豊史, 三浦 和也, 山平 一也, 伊藤 裕也, 横尾 正太, 木俣 文和
2023 年 54 巻 5 号 p.
782-787
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
メタンは自動車排ガスに含まれ,その温室効果はCO2の約25倍と高い.またメタンは化学的に安定であり,三元触媒による浄化が困難である.本研究では,リーン/リッチのλ振動を与えたときのメタン浄化性能向上に三元触媒のOSC機能が強く関与していることを明らかにした.またこのメカニズムをin situ FT-IR分析によって調査した.
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-システム成立性-
竹内 秀隆, 本間 隆行
2023 年 54 巻 5 号 p.
788-793
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
アンモニアは燃やしてもCO2を排出せず,容易に液体となり貯蔵や輸送効率に優れるため,脱炭素燃料として注目されている.難燃性のアンモニア燃料をレシプロエンジンに適用するため,オンボード改質システムを構築した.冷間始動や運転領域の確保,排気抑制などの課題解決に取り組み,システム成立性を検証した.
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-動力性能と排気特性-
本間 隆行, 竹内 秀隆, 薬師寺 新吾, 髙島 良胤, 佐古 孝弘
2023 年 54 巻 5 号 p.
794-799
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
アンモニアは燃えにくいことから、既存エンジンにオンボード改質システムを追加し、アンモニアから改質した水素との混焼によりエンジン運転領域を確保した。出力や排気などのエンジン特性の取得と、実用機器に搭載して運転評価を実施した。一連の評価で既存の化石燃料を用いたエンジンと同じように使えることを示した。
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-冷間始動特性-
宮川 浩, 鈴置 哲典, 中谷 規之介, 本間 隆行, 竹内 秀隆
2023 年 54 巻 5 号 p.
800-805
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
市販の列型エンジンに,オートサーマル方式のオンボード改質器と排気後処理装置として三元触媒とSCR触媒を取り付け,アンモニアを単一の燃料とするエンジンシステムを構成した.本報では,混合気の空気過剰率を段階ごとに制御することにより,未燃アンモニアや窒素酸化物の排出を抑制した冷間始動が可能であること示す.
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成毛 政貴, 北村 高明
2023 年 54 巻 5 号 p.
806-811
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
ハイブリッド車両の更なる燃費向上に向けて廃熱の有効利用が重要となる.本研究では,空気過剰率2.0の希薄条件で運転可能なSIエンジンを搭載したシリーズハイブリッド車両を対象とし,有機ランキンサイクルや熱電変換デバイス等の廃熱回収システムを適用した際の燃費改善効果を数値シミュレーションにより評価した.
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-ピストンピンオフセットの影響-
石川 泰裕, 川村 晃生, 伊東 明美, 山下 健一
2023 年 54 巻 5 号 p.
812-817
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
ピストンスカート部のフリクション低減のためには当該部において適切な油膜を形成することが重要である.しかし,当該部における油膜形成メカニズムには不明な点が多く,開発初期において最適な油膜形成を実現するピストン設計が困難となっている.本研究ではピストン設計パラメ-タが油膜形成に及ぼす影響を明らかにした.
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加藤 修平, 阿部 尚也
2023 年 54 巻 5 号 p.
818-825
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
本稿はアクセルペダル操作支援により電気自動車のエネルギ収支改善を実験検証した。これまでエネルギ収支改善に有用とされている惰行には所定の踏込量(角度)へ誘導すべくペダル反力を動的に変更する大がかりな支援装置(反力発生モータ)がある。これに対し小型バイブレータを用いた方法を提案しその有用性を実証した。
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秦野 正治, 菅生 三月
2023 年 54 巻 5 号 p.
826-828
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
本研究は水素用低Ni省Mo型ステンレス鋼板のTIG溶接や冷間加工の利用技術を評価した。実機製造した同鋼板はTIG溶接と20%冷延後の30ppm水素チャージで良好な耐水素脆化特性を示した。70%冷延材は-40℃の70MPa水素ガス中SSRTで引張強さ1500MPaと窒素ガス中よりも高い伸びを有した。
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-車両ニュートラル特性確保に寄与する空力アイテム(UMVG)の開発-
堀之内 克年, 林 昌尚, 安念 輝之, 武田 英樹, 西村 敦, 矢田 孝
2023 年 54 巻 5 号 p.
829-834
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
走行性能が良いと言われるクルマには車両運動性能の重要な観点である車両にNeutral(N)が存在する。本論文では、車両Nの現象が極低周波数低減効果にある事を定量的に示し、そのメカニズムを解説する。更に要因となる現象に着目し、車両Nを達成する廉価なアイテムを開発したのでその内容について述べる。
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豊島 貴行, 松澤 俊明, 穂高 武, 樋口 英生
2023 年 54 巻 5 号 p.
835-841
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
コーナリングスティフネスの特性はトレッド部の仕様によって、その増減の効果が大きくことなる.トレッド部の仕様とコーナリングスティフネスの関係についてTM Tire Modelから考察し、コーナリングスティフネス特性に影響するトレッドのメカニズムについて研究した内容を論ずる.
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前田 健太, 篠原 尚希, 金子 聡, 園田 大樹, 鈴木 圭介
2023 年 54 巻 5 号 p.
842-849
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
駆動力をドライブシャフトによりタイヤに伝達する自動車において,駆動力の急激な変化はドライブシャフトのねじり共振の原因となる.この振動は駆動系とタイヤの回転速度差フィードバックにより低減することが知られている.本講演では,タイヤ速度情報をオブザーバにより推定し,制振制御に適用する手法を報告する.
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香村 伸吾
2023 年 54 巻 5 号 p.
850-855
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
車両の電動化に伴う駆動系の回転慣性・剛性の変化により,サスペンション・タイヤと駆動系の連成を考慮した乗心地設計の必要性が高まりつつある.本論文では側面視のサスペンション・タイヤモデルに駆動系回転方向の慣性と剛性を組合わせることにより実現象を再現することを確認するとともに,相互の共振,反共振を組合わせた乗心地設計手法を提案する.
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景山 一郎, 渡辺 淳士, 栗谷川 幸代, 原口 哲之理, 金子 哲也, 西尾 実, 松本 学
2023 年 54 巻 5 号 p.
856-862
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
道路交通の安全性確保の観点から,実路摩擦特性のデータベース化が重要となる.これまで,新たな連続計測が可能な手法を提案し,路面の表面の違い,計測条件の違い等について計測結果について示してきた.この結果を受け,本論文ではこの連続計測のメリットである摩擦特性が変動する路面の特性計測を行い,路面状況,計測条件等の違いによる特性差を示す.
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森田 正興, 藤田 預詞雄, 小島 茂樹, 大野 友也, 川原 康照
2023 年 54 巻 5 号 p.
863-868
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
本報では,多目的設計探査手法を活用した車体質量と剛性のトレードオフ検討技術を提案する.部品板厚を対象としたサンプリング計算後,機械学習にてサロゲートモデルを構築する.サロゲートモデル活用にてパレートフロントを明示,パレート解の仕様から目標達成の対策検討を実施可能であることを示した.
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安木 佑介, 石川 朝幸
2023 年 54 巻 5 号 p.
869-873
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
ホイールはタイヤからの路面入力の車体伝達に関与する重要な車軸の一部品であり,その特性は操縦性の評価に有益な指標となる.本研究は,薄膜センサをブレーキロータに実装し,実走行中のハブ接触面の動的な面圧変化を計測することにより,ホイールの微小な剛性分布の差に起因した面圧の応答性の違いを明らかにした.
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阿部 啓介, 山崎 徹
2023 年 54 巻 5 号 p.
874-879
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
電動車で顕在化する中周波音の低減には,車体パネルの振動抑制が重要である.骨格パネル間の結合部で生ずる面外波がパネル振動の要因であることに着目し,振動エネルギー伝搬を伝達パワーを用いて評価した.これにより伝搬メカニズムを理解でき,パネル振動に寄与する点結合部位の特定と設計指針の導出が可能となる.
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古味 由惟, 横島 潤紀, 森長 誠, 辻村 壮平, 山内 勝也, 白橋 良宏, 山崎 徹
2023 年 54 巻 5 号 p.
880-886
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
本報では,道路交通騒音によるアノイアンスや生活妨害と騒音曝露量や非音響要因との関連性について,住宅種別ごとにクロス集計およびロジスティック回帰分析を行った.結果として,戸建て住宅と集合住宅では,アノイアンスや生活妨害に対する騒音曝露量や非音響要因からの影響が異なることが明らかになった.
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-燃焼室共鳴周波数帯の筒内圧力振動の評価法-
小西 敬三, 鳥居 建史, 木村 範孝, 小林 広樹, 岡田 大輔
2023 年 54 巻 5 号 p.
887-894
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
前報では,副室ジェット燃焼エンジンの開発で課題となった高周波の筒内圧力振動は節面の異なる二つの共鳴モードに起因することを明らかにした.本報では共鳴によって筒内で圧力分布が異なり,かつサイクル変動を伴う高周波の圧力振動に対し,その優劣を適切に評価する方法について検討したので,その概要を報告する.
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齋藤 久典, 久野 啓樹, 伊藤 貴浩, 多々良 涼, 神﨑 裕也, 濱田 大資, 鈴木 智一朗
2023 年 54 巻 5 号 p.
895-900
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
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二輪ユーザーにとってエンジンサウンド等の音は欠かせない魅力要素の一つであり,一定の音量を求められる傾向にある.ただし,発生する音量の増加は環境負荷を伴うため,社会からは望まれない.この背反事項の解決策として,環境騒音低減を図りながらライダーへのサウンド提示を車両外装構造で強化した手法を紹介する.
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加藤 洋子, 宮崎 一樹, 阿部 晃大, 関根 道昭
2023 年 54 巻 5 号 p.
901-907
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
本研究は,高齢ドライバによるペダル踏み間違い事故の原因調査や対策に資する情報を得るため,交通事故マクロ統計データベースによりペダル踏み間違い事故の件数をクロス集計し,発生状況を調査した.高齢者は道路交通暴露量に対してペダル踏み間違い事故を起こしやすく,駐車場での発生頻度が高いことなどを確認した.
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栗林 篤, 竹内 栄二朗, Alexander Carballo, 石黒 祥生, 武田 一哉
2023 年 54 巻 5 号 p.
908-914
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
自動運転における人間-機械協調手法として,協調認識システムが提案されている.協調認識において,オペレータに認識タスクを割り当てる際,運転の安全や効率に加え,人の能力も考慮して決定する必要がある.本研究では部分観測マルコフ決定過程で再構築し,介入要求計画の最適化を行う.提案手法を簡単なシミュレーションで評価を行った.
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山下 太郎, 加藤 千幸, 山出 吉伸, 今野 彰
2023 年 54 巻 5 号 p.
915-920
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
空気抵抗低減には車両後方端に向けて断面積を絞っていくことが有効であるが,このような形状の車両は横風安定性が悪いことが知られており,空気抵抗低減と共に横風安定性の向上も重要となる.本研究では流入風のヨー角変動を受ける車両周りの流れをLESによって計算し,空気力と渦構造との関係を分析した結果を報告する.
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越川 翔生, 松村 恵理子, 千田 二郎
2023 年 54 巻 5 号 p.
921-926
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
主にパラフィン系炭化水素で構成される水素化バイオ燃料(HVO)は脂肪酸メチルエステル(FAME)に代わる新たなバイオディーゼル燃料として注目されている.本報ではFAMEにHVOを混合し,FAMEの燃料性状改善を図ったうえで,光学計測および実機関を用い,混合燃料の噴霧・燃焼特性の把握を行った.
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木村 汰知, 北島 康祐, 水嶋 教文, 山田 裕之
2023 年 54 巻 5 号 p.
927-932
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
OpenModelicaを用いて既存の車両モデルに組み合わせて使用可能なDPFモデルを開発した.本モデルではすすの燃焼は一段総括反応で表現し,PM堆積量について実験値をほぼ再現する. DPFの再生終了条件が燃料消費率に与える影響を評価した結果,PMが残存する状態で再生を終了することにより,再生中の燃費が改善できる可能性が示唆された.
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田中 茂, 原 朋子
2023 年 54 巻 5 号 p.
933-938
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
脱炭素社会の実現に向け、ガソリン車は2030年半ばまでに廃止され、電気自動車に転換される。日本では電気自動車の比率は1%未満である。電気自動車の長期運転記録データはほとんどない。電気自動車「日産リーフ」の2011年から2022年までの12年間の走行実績を集計し、電気自動車の特性を評価した。
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川野 茂, 六嶋 公平
2023 年 54 巻 5 号 p.
939-944
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
車両のCO2排出量に対して実用燃費の点からエアコン寄与度の明確化が必須である.その手法としてSAEJ2766が使われるが,BEVの暖房条件が未対応である.そこで本研究では実車暖房試験等により補完/定量化可能とし,2035年のエアコン使用によるCO2排出量を各地域で推計,提言をまとめたので報告する.
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-水質がCO2 吸着特性にあたえる影響-
境田 悟志, 佐久間 亮輔, 田中 拓実, 酒井 康行, 田中 光太郎, 金野 満
2023 年 54 巻 5 号 p.
945-950
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
湿度スイング法は吸着材の湿潤状態によりCO2の吸着・離脱を制御する手法であり,既存の直接空気回収より低エネルギー化が図れる.この手法の普及には吸着材の耐久性が鍵となるが,再生時に使用する水の水質が吸着材に与える影響は不明である.そこで,本研究では水中イオンがCO2吸着特性に与える影響を明らかにする.
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花房 比佐友, 小林 貴
2023 年 54 巻 5 号 p.
951-956
発行日: 2023年
公開日: 2023/08/25
ジャーナル
フリー
本研究は,協調型自動走行車が一般道に適用された場合の交通流に与える影響について評価を行うことを目的とする.信号によって整流されている一般道において,協調型自動走行車が導入された場合の速度変化や交通流率の変化等,交通シミュレーションを適用して交通流の観点から分析する.
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鈴木 康平, 本田 知己
2023 年 54 巻 5 号 p.
957-963
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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自動車用すべり軸受に用いられるAl-Sn-Si合金の摩耗特性を予測するために,潤滑下での摩耗形態遷移過程とそのメカニズムを詳細に理解する必要がある.そこで,力学的因子であるすべり速度と荷重を変化させ,添加剤によるトライボ膜の影響および摩耗形態の遷移について調べ,その摩耗形態遷移機構について考察した.
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松原 直義, 北野 康司, 横尾 望, 中田 浩一, 小畠 健, 野村 守, 藤本 尚則, 三好 明
2023 年 54 巻 5 号 p.
964-969
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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自動車から排出されるCO2の大幅な削減には,リーン燃焼など内燃機関の熱効率の向上技術と,燃焼に適した燃料技術の開発が不可欠である.本研究では,リーン燃焼エンジンに及ぼす燃料組成の影響を検証すると共に,その効果を解析することで,ノック抑制とリーン燃焼限界拡大を両立する燃料特性について検討を行った.
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稲葉 一輝, 濱崎 拓人, 林田 和宏
2023 年 54 巻 5 号 p.
970-976
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
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ディーゼル機関においてパイロット噴射がすす粒子の炭素結晶子サイズおよび酸化反応性に及ぼす影響を検討した結果,パイロット噴射量の増加に伴い炭素結晶子サイズが増大し,酸化開始温度が上昇することが明らかとなった.
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各務 伸一, 久保田 俊一, 松田 浩充, 高林 徹, 鈴木 雅樹
2023 年 54 巻 5 号 p.
977-983
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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火花点火エンジンにおいては熱効率や出力に対して点火時期の設定が重要な要素となっている.本研究ではエンジン筒内の0次元計算と統計モデルを組み合わせることでノック限界点火時期の予測モデルの構築を行った.吸気量やEGR導入などにより燃焼に関係する筒内状態量を変化させた場合にもモデルが追従することを確認した.
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井上 大地, 青柳 信之介, 堀部 直人, 林 潤, 川那辺 洋
2023 年 54 巻 5 号 p.
984-989
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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隣接するディーゼル噴霧火炎が互いに干渉する領域におけるすす形成過程を明らかにするため,RCEM内の高温高圧場に2噴孔インジェクタから噴射した噴霧火炎が壁面に沿って衝突する領域を対象にLII法を適用した結果について報告する.
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成毛 政貴, 伊藤 貴之
2023 年 54 巻 5 号 p.
990-995
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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多気筒エンジンにおけるEGRやリーン限界に及ぼす燃料組成の影響に着目し,特にオレフィン含有率変化や含酸素化合物であるエタノールやETBEの添加が燃焼安定性に及ぼす影響を調べた.その結果,燃料組成によって適用可能なEGR率や空気過剰率の範囲が異なり,燃料組成の調整による熱効率改善の可能性が示唆された.
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宮下 和也, 古川 伸哉, 橋本 宗昌, 石井 義範, 山下 健一
2023 年 54 巻 5 号 p.
996-1001
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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内燃機関のさらなる高効率化には,燃焼改善による燃焼期間の短縮,後燃えの低減が重要となる.本報では,燃焼改善方法として燃料噴霧への空気導入促進・噴霧拡散促進に着目し,実機において噴霧への直接空気噴射を行うことでその効果を確認した.
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福田 敦士, 井上 奨也, 阪井 日向, 桑原 一成
2023 年 54 巻 5 号 p.
1002-1008
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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プレミアムガソリンとレギュラーガソリンのオクタン価差を利用し,ガソリンに天然ガス成分を添加することによる耐ノック性向上効果を定量的に調べた.エタンの着火特性が大きな活性化エネルギーを有することに着目すると,ガソリンにエタンを添加することは高燃焼安定性と高耐ノック性を両立させる燃料設計の一例となる.
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青木 靖仁, 的場 伸啓, 遠藤 亮, 天野 慎一, 大平 博道
2023 年 54 巻 5 号 p.
1009-1013
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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電気自動車の実用化に向けて,車載電池の安全性,安定性に対する要求が高まっている.考慮すべき現象すべてを網羅的に検証することは難しいため,シミュレーションを活用した予測が不可欠である.本研究では,充放電時の発熱や変形挙動を再現可能なモデル構築に必要な計測データ,解析面での考え方について述べる.
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藤田 稔之, 永井 栄寿, Binh-Minh Nguen, 山田 翔太, 清水 修, 藤本 博志
2023 年 54 巻 5 号 p.
1014-1019
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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ワイヤレス給電システムは電磁界を使って電力を送電するため,他のデバイスとの干渉や人体に影響が及ぶ場合がある。この論文では,電磁環境について調査を行った.EMC及び電波防護に関する評価を行い,1車両に50 kWの送電を行った場合でもEMCおよび電波防護の 規定を満足することを確認した.
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増井 聖弥, 伊藤 泰弘
2023 年 54 巻 5 号 p.
1020-1023
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
フリー
電気自動車の航続距離を確保すべく,車両フロア下には大容量の電池が搭載される.その際,電池ケースはサイドシルの際にまで配置されるため,ポール側突時に電池を保護するには,優れたエネルギー吸収性能を有する車両側面構造が求められる.そこで,波板型構造を有する鉄製のエネルギー吸収部材について検討した.
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張 徳旭, 新谷 浩平, 高瀬 孝平, 岩田 基史, 小里 和久, 田原 智史, 岩田 広明, 安井 律子
2023 年 54 巻 5 号 p.
1024-1030
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
フリー
本研究では,近年開発の効率化が要求されるEV車のバスバーの通電時熱性能,パック構造部品としての機械強度及び溶接組付け性能のモデルベース開発手法を示し,諸性能同時成立形状の開発効率化のために提案するDEBASを用いたセットベース設計法と,直線ハット型バスバー開発における提案手法の有効性を報告する.
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山本 真規, 樋口 明
2023 年 54 巻 5 号 p.
1031-1037
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
フリー
前後加速度と横加速度が同時に発生する全運動領域において,前後駆動力配分の旋回特性への影響を解析した.複合スリップ時のタイヤSAT特性や駆動力によるデフ摩擦特性の影響を考慮することにより,前輪への駆動力配分が大きい方が弱アンダーステア傾向となる領域があることなどを明らかにした.
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山本 彰人, 山田 一二, 鈴木 茂樹, 田中 亘, 脇田 陸, 石野 柊輔
2023 年 54 巻 5 号 p.
1038-1043
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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セミアクティブサスペンションではダンパーのストローク速度の推定が必要となる.従来はオブザーバを用いた推定が一般的であったが,本稿ではLSTMを応用した全く新しい手法を提案し,ストローク速度の推定精度を向上させた.その結果,乗り心地性能の更なる改善に成功したため報告する.
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-タイヤを等方化した駆動力配分制御の提案-
勝山 悦生
2023 年 54 巻 5 号 p.
1044-1050
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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タイヤ横力は車両運動性能を左右する最も重要な役割を果たしている.本稿では,その横力発生メカニズムを考察し,前後力にもそれを模擬する駆動力制御を適用した.その結果,車両の操舵応答性や外乱安定性の向上,ならびにタイヤ負荷率の均等化にも寄与する等,多岐にわたる運動性能の改善が確認できた.
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-ジェット火炎による燃焼室共鳴励起メカニズムの解析-
鳥居 建史, 新谷 祐輔, 木村 範孝, 小林 広樹, 小西 敬三
2023 年 54 巻 5 号 p.
1051-1059
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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副室ジェット燃焼エンジンにおける7 kHz以上の高周波筒内圧力振動の増大原因を解明した.実稼働時の筒内圧特性解析とCFDによる燃焼反応速度及び火炎分布の解析結果から,その主原因は,燃焼反応速度が著しく上昇することに加え,ジェット火炎ごとの燃焼反応速度がばらつくことによって火炎分布が非対称化する点にあることがわかった.
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原田 あすか, 金森 等, 阿賀 正己, 横井 康伸, Karatas Nihan, 吉原 佑器, 田中 貴紘
2023 年 54 巻 5 号 p.
1060-1066
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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自転車事故防止の通信型支援システムでは情報の正確性が課題,具体的には自転車の急な方向転換により遭遇しない(誤報)や情報発信無の自転車と遭遇する(未報)場合である.誤報や未報の程度と受容性の関係を調査した.未報時の過信抑制方策として,交通環境リスク提示による運転注意力維持を調査したので併せて紹介する.
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袁 鑫, 山崎 徹, 栗原 海, 木俣 葵, 中村 幸宣
2023 年 54 巻 5 号 p.
1067-1073
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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衝突現象を対象構造物の持つ運動エネルギーを構造物内変形箇所の内部エネルギーとして考え,衝突性能をエネルギー伝達特性に基づき評価する手法であるISEA(Impact Statistical Energy Analysis)を提示する.等価なダンパマス系,FEMによる検証を行い,ISEAの有効性を示す.
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谷口 真潮, 新谷 浩平, 小野寺 啓祥, 大塚 紀子, 勝原 忠典
2023 年 54 巻 5 号 p.
1074-1079
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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VAE(Variational Autoencoder)を用い複数車種の3次元形状を教師データとし,任意の潜在変数を選択することで多様な車両の3次元形状を生成する技術を構築した.構築技術を用いて生成した3次元形状がCAE解析へ適用可能であることを確認した.
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奥井 伸宜, 前岨 康祐
2023 年 54 巻 5 号 p.
1080-1085
発行日: 2023年
公開日: 2023/09/25
ジャーナル
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重量車の実路走行排出ガス(RDE)試験に向け,シミュレーション(HILS)を用いたRDEの評価手法(MBT)を検討している.今回は,MBT評価に向け,従来試験手法で用いられるHILSモデルに,実路走行環境を再現させるための車両運動シミュレーションを組み合わせた.それらを連成させMBT手法を評価した.
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