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-気流流速および噴射圧力が液膜形成に与える影響-
石黒 智大, 茶木 寛太, 松田 大, 松村 恵理子, 千田 二郎, 原口 茂則, 佐藤 義久
2025 年56 巻6 号 p.
980-986
発行日: 2025年
公開日: 2025/10/06
ジャーナル
フリー
筒内直接噴射式火花点火機関ではシリンダ内部に付着した燃料が有害物質の排出やオイル希釈の原因となるため,流動場における噴霧や液膜の挙動の把握を目的とし撮影を行った.気流場では噴射圧力増大に伴う微粒化や壁面での飛散の影響よりも噴霧液滴の運動量が大きくなる影響が大きく,付着量が増加するという知見を得た.
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-筒内水成層コンセプトの高負荷条件への適用-
稲垣 和久, 河合 謹, 近藤 照明, 西川 一明
2025 年56 巻6 号 p.
987-994
発行日: 2025年
公開日: 2025/10/06
ジャーナル
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エンジン筒内に水を成層配置させることでNOxを大幅に低減する燃焼コンセプトを提案した.第2報(本報)では,より高負荷条件のIMEPが1.2MPaにおいて,エンジン性能を評価し,水の噴射量が燃料の50%の条件で,水噴射の分割化と噴射時期,インターバルの最適化によって,等スート濃度条件で,NOxが約40%低下することを実証した.
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浜崎 智大, 里川 健, 平井 涼平, 杉浦 里玖, 三好 明, 高橋 和夫
2025 年56 巻6 号 p.
995-1001
発行日: 2025年
公開日: 2025/10/06
ジャーナル
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エタノールはバイオ燃料としてだけでなく,オクタン価向上剤としても高い性能をもつ.我々は衝撃波管実験により,成分の異なるベース燃料にエタノールを添加すると,エタノールの着火抑制効果に違いが生じることを見出した.反応シミュレーションにより,エタノールと各ベース燃料成分との化学的相互作用を検討した.
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-DPFモデルの温度予測精度の向上とその応用-
長谷川 堅大, 水嶋 教文, 山田 裕之
2025 年56 巻6 号 p.
1002-1007
発行日: 2025年
公開日: 2025/10/06
ジャーナル
フリー
既報にて車両モデルに適用可能なディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)モデルを開発した.本報では,DPF入口の排出ガス温度挙動をより正確に予測するための簡易的なターボチャージャ,酸化触媒(DOC)の熱モデルを新たに構築・実装し,各種DPF再生方法がポスト噴射量に及ぼす影響を調査した.
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豊田 博充, 阮 平明, 永井 栄寿, 藤本 博志, 澤瀬 薫
2025 年56 巻6 号 p.
1008-1015
発行日: 2025年
公開日: 2025/10/06
ジャーナル
フリー
駆動力と制動力の統合制御によって横方向の運動性能を向上させる場合、ロール姿勢の挙動が悪化する可能性があります。本研究ではこの課題を解決するために、オンボードモーターシステムと摩擦ブレーキシステムの応答特性の違いに着目し、周波数分離に基づく駆動・制動力の統合制御戦略を提案します。
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阿部 啓介, 山田 宏典, 山崎 徹
2025 年56 巻6 号 p.
1016-1022
発行日: 2025年
公開日: 2025/10/06
ジャーナル
フリー
伝搬初期における振動エネルギーのアクティブ成分を時系列で可視化することを目的に,瞬時振動インテンシティの計測手法を開発した.平面構造物を対象に,有限差分法を用いて瞬時振動インテンシティの近似解を導出する定式化を提案した.同定した実験結果をFEM解析結果と比較することで手法の妥当性と実用性を検証した.
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鎌野 寛隆
2025 年56 巻6 号 p.
1023-1028
発行日: 2025年
公開日: 2025/10/06
ジャーナル
フリー
部品単体特性から結合状態の応答を求めるDynamic Substructuringは重要な性能予測手法である.本研究はEPS作動音への適用を念頭に,ギアボックス,ブッシュ,サブフレーム各単体の実験的計測による結合状態の応答予測可能性を示す.また種々の計測方法が予測精度に与える影響を検討した.
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細川 崇, 平尾 章成, 五十嵐 智貴
2025 年56 巻6 号 p.
1029-1036
発行日: 2025年
公開日: 2025/10/06
ジャーナル
フリー
間接視界装置として,カメラモニタシステムが使用可能となったが,カメラは原則視点が固定されており,一時的な視界範囲の拡大以外は認められていない.一方,ドライバがミラーを確認する際,頭部移動により視点を変化させ,視界範囲を拡大している.本研究は,この拡大量の実態を実車実験により把握し,視界解析を行った.
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小川 和樹, 後藤 建, 戸田 耕佑
2025 年56 巻6 号 p.
1037-1043
発行日: 2025年
公開日: 2025/10/06
ジャーナル
フリー
多項式回帰にて舵角を算出し、車両の軌道追従制御を行う手法を提案する。回帰の評価式に、舵角速度及び舵角加速度の抑制項と、L2正則化項を加えることで、制御の安定化を図る。シミュレーションで一般的なモデル予測制御と比較し、計算時間の削減と実用的な追従精度の両立を示す。
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-ノッキング予測モデルの構築-
神戸 浩揮, 増田 糧, 田中 剛
2025 年56 巻6 号 p.
1044-1050
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
水素燃料火花点火機関の課題の一つであるノッキングに対して,残留ガス組成に着目したノッキングモデルを構築した.本報では,水素燃料において残留ガス中のNO濃度が着火遅れ時間に与える影響が大きいことを明らかにした.また,NOを考慮することで,ノッキングが発生する実験結果を精度よく再現することを確認した.
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- 5成分ガソリンサロゲートに対する検証 -
橋本 淳, 伊藤 千将, 窪山 達也, 酒井 康行, 秋濱 一弘
2025 年56 巻6 号 p.
1051-1057
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
著者らは既報で,実機計算用の粒径分布予測モデルを作成し,イソオクタン/ノルマルヘプタン/トルエン混合燃料のバーナー火炎,単気筒直噴エンジンの実験結果に対して検証を行った.本研究では,ガソリンの性質をよく再現する5成分サロゲートに対してモデルを拡張し,単気筒直噴エンジンの実験結果に対して検証を行った.
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伊東 明美, 本宮 一稀, 檜山 大輔, 市村 凌裕
2025 年56 巻6 号 p.
1058-1062
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
水素エンジンは既存エンジンより水分発生量が多く,冬季の車両走行時にはオイル乳化が生じる事,また油中水分量と油温が露点を上回る時間の間に相関がみられることを既報にて示した.本報では単体試験により乳化したオイルから水分が蒸発するために必要な時間や温度等について調査した結果を報告する.
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戸邊 祥太, Henry Du
2025 年56 巻6 号 p.
1063-1068
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
吸気バルブデポジットの影響はマルチポートインジェクションの際に研究がされていたが,直噴インジェクションになっても吸気系への燃料吹き返しによる影響が確認されている.カーボンニュートラル燃料など,今までと製造手法が異なるガソリンが使われる際にIVDへの影響が課題となる可能性について調査を行った。
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渡邉 雪斗, 平岩 洋二, 柴田 元, 小川 英之
2025 年56 巻6 号 p.
1069-1074
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
ディーゼルエンジンのポスト噴射にNOxの低減効果があることが報告されているが,その詳細なメカニズムは明らかとなっていない.本研究では,エンジン実験によりポスト噴射のNOx低減効果を詳細に調べ,0次元化学動力学計算結果を用いて燃焼中に生成されたアンモニアによるNOx還元の可能性について解析をした.
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-着火手段の比較および最小火種要件-
冬頭 孝之, 福井 健二, 政所 良行, 植田 玲子, 西川 一明, 近藤 照明, 脇坂 佳史
2025 年56 巻6 号 p.
1075-1081
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
メタノールなどのアルコール燃料は重量車での拡散燃焼用代替燃料となり得る.本研究ではメタノールの着火手段を文献調査し,軽油パイロット点火が最もロバストであることを見出し,筒内可視化で最小火種要件を特定した.更にメタノール単一燃料での拡散燃焼法としてパイロット火花点火・メイン拡散燃焼技術を提案した.
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-メタノール単一燃料によるパイロット噴霧火花点火・メイン拡散燃焼-
福井 健二, 政所 良行, 植田 玲子, 西川 一明, 近藤 照明, 脇坂 佳史, 冬頭 孝之
2025 年56 巻6 号 p.
1082-1087
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
メタノール単一燃料での拡散燃焼技術として前報で提案したパイロット火花点火・メイン拡散燃焼技術を筒内可視化で実証した.パイロット噴霧の火花点火後,スワール方向の火炎伝播と共に電極での保炎によって火種を形成する.点火後のパイロット追加による火種拡張により全ての噴霧を噴射期間中に着火できることを確認した.
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石川 泰裕, 又吉 琉翔, 伊東 明美, 山下 健一
2025 年56 巻6 号 p.
1088-1095
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
スカート部の摩擦損失を正確に推定するため、ピストン設計諸元がオイル供給量に与える影響を理解することが不可欠である.本研究は,誘起蛍光法を用いてピストン隙間がスカート部に形成される油膜のオイル量に与える影響を調査し,ピストン隙間が広いほど油膜のオイル量が増加することを明らかにした.
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中間 健二郎, 吉村 佳, 渡邉 直人, 臼井 雄太郎, Paul Kapus, Peter Pötscher, Philipp Kapus
2025 年56 巻6 号 p.
1096-1102
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
水素を燃料として利用しながらも,ガソリンと同等の動力性能を持つ過給直噴水素エンジンを開発し,その性能を台上および車両にて評価した.本エンジンはλ=1燃焼を特徴とし,量産ガソリンエンジンと同等の耐久性および排出ガス性能を有する.車両実験により,最新の排出ガス規制を達成し得ることを明確にした.
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遠藤 佑馬, 波頭 佑哉, 荒木 崇至, 草鹿 仁
2025 年56 巻6 号 p.
1103-1110
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
プラグインハイブリッド車用三元触媒の浄化性能予測のため、MBDに基づく表面反応モデルを構築した。65,000km相当の加速劣化を受けたPd/CZ触媒で各種試験を行い、劣化に応じた頻度係数の調整により、150~400℃におけるCO、C
3H
6、NOの浄化挙動を再現できた。
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竹折 浩樹, 根本 康司, 奥 裕希, 生友 良平, 森 武史, 中尾 圭太, 碓氷 豊浩, 三橋 亮, 中澤 直人, 松尾 雄一
2025 年56 巻6 号 p.
1111-1118
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
エンジン始動直後のエミッション低減を目的に,新しいHCトラップシステムを開発した.トラップ材料としてHC分子の吸着率向上と高温までの保持を可能とする,Ag-CHAとCu-FAUを開発した.これらを浄化触媒と組み合わせフロア下部に配置することで,LA#4モードのエミッション試験で,エンジン始動時のHC排出量を約50%削減できた.
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- 火花点火エンジンと圧縮着火エンジンの排気特性の違いがCO₂吸着・脱離性能に及ぼす影響 -
野内 忠則, 山﨑 誠志
2025 年56 巻6 号 p.
1119-1125
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
ガソリンとディーゼルエンジンの排気の違いが,物理吸着法のCO₂吸着・脱離性能に及ぼす影響を検討した.ディーゼルは,低CO₂濃度の特性等が理由で,CO₂吸着量がガソリンに比べ58%低かった.しかし,EGRにより排気中のCO₂濃度を上昇させることで,脱離性能を悪化させずにCO₂吸着量を69%向上できた.
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古宮 直人, 日比野 良一
2025 年56 巻6 号 p.
1126-1132
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
本研究では,クラッチ係合に起因する車両挙動に関するモデルの系統的な作成手法を提案する.低自由度かつ精度の高いモデルの構築を目指し,車両の加速度等の計測結果を基に,要素を絞りモデル化を行う.クラッチモデルの導入と,エンジンとトランスミッションの回転数差の考慮などを行い,7自由度のモデルを構築した.
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胡本 博史, 為貝 仁志, 吉末 知弘
2025 年56 巻6 号 p.
1133-1138
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
自動車のオートマチックトランスミッションで使われる湿式多板クラッチは,開放時に高回転領域にてクラッチプレートが軸方向に振動することで引き摺り損失が急上昇することがある.その振動現象をCFDと振動の連成解析によってモデル化し,高速度カメラでの振動計測をもってモデルの妥当性検証を行うことで振動メカニズムを明らかにした.
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二村 圭哉, 久保田 芳永, 中富 奏明, 轟 拓海, 内藤 直也, 梓沢 慶介, 大矢 聡義
2025 年56 巻6 号 p.
1139-1144
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
カーボンニュートラル達成のために車両の電動化が必要であるが、電気自動車の普及には多くの電力変換器の搭載によるコスト増加がある。そこで走行用のモータとインバータに電力変換器を統合したドライブユニットの開発を行っており、本論文では駆動性能とDC急速充電の性能向上方法の検討と実機検証結果について述べる。
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山田 哲, 秋澤 淳
2025 年56 巻6 号 p.
1145-1150
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
本研究では,EVのタイプ,充電器の仕様,ドライバーの行動特性に基づき,目的地に到着するために必要な急速充電頻度を算出可能な評価モデルを開発した.評価モデルを用いて,世界のトレンドある車載電池容量の高容量化と充電器の高出力化の有効性について評価を実施した.
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服部 元治, 安部 正人, 狩野 芳郎, 山本 真規, 山門 誠, 西村 直哉
2025 年56 巻6 号 p.
1151-1156
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
車両の電動化に伴い,重心高は低下,ピッチ・ヨー慣性モーメントは減少,重心位置は後方に移動し,低重心のスポーツ車の諸元に近くなる.しかしながら,床下にバッテリーが搭載されているため,ドライバ着座高は特別低くならない点が,低重心のスポーツ車とは異なる.本報ではドライバの着座位置の違いが,操舵特性に及ぼす影響を解明する。
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田中 歩武, 芝端 康二, 皆川 正明, 山門 誠, 山本 真規, 安部 正人, 狩野 芳郎
2025 年56 巻6 号 p.
1157-1164
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
第1報ではロールステアを介してサスペンションの上下摩擦が車両平面運動に及ぼす影響を解析した.本報ではロールステアが無くとも生じるヨーとロール運動の連成メカニズムを解析し,この連成関係および初期アライメントを介した摩擦力による影響の検討を行い,主に直進廻りの平面運動に影響を及ぼすことを明らかにした.
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片桐 章彦, 中川 善和, 佐伯 晋, 白石 淳, 佐々木 真人, 伊藤 修
2025 年56 巻6 号 p.
1165-1170
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
歩行者保護性能を満足した車両の意匠形状を効率的に検討するための技術を開発した.サロゲートモデル・最適化技術・モーフィング技術の組み合わせで性能を満足した形状を高速に具現化し、LLM技術により自然言語駆動での形状作成を実現した.また作成した形状の評価手法技術を構築し、意匠形状の特徴を評価可能とした.
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藤田 騎行, 松田 貴男, 北川 裕一
2025 年56 巻6 号 p.
1171-1176
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
自動車事故における乗員保護の男女公正性に関する研究ニーズが高まっている.小柄女性を模した衝突試験用ダミー人形は実用されているが,平均体型女性のダミー人形はない.本研究では平均体型女性のバーチャル人体モデルを開発した.車両前面衝突における女性乗員の挙動や傷害リスクを解析,男性乗員との相違を分析した.
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原田 あすか, 金森 等, 山田 健一, 水間 隼人, Nihan Karatas, 吉原 佑器, 田中 貴紘
2025 年56 巻6 号 p.
1177-1183
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
生活道路での出会い頭事故防止には通信型運転支援が期待されるが,システムへの依存や過信の懸念が残る.安全な運転行動誘導の注意喚起支援の効果と限界を把握した.減速行動が不十分なドライバに対する対応策として運転介入による減速支援について検討したため,介入判断速度や介入開始・終了の在り方等について報告する.
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前田 健太, 田代 直之, Swarn Singh Rathour, 瀬戸 信治, 都賀 大輔, 佐藤 宏樹, 高僧 美樹, 横山 篤
2025 年56 巻6 号 p.
1184-1191
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
駐車は多くのドライバが苦手意識を持つ運転タスクの一つである一方,駐車を支援する駐車支援システムは不安や違和感による利用率の低さが課題である.本論文では,ドライバ主体の駐車操作アシストであって,力覚アシストで不安感を低減し,ドライバ個人の駐車傾向を適合した規範軌道により違和感を低減する手法を検討する.
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関根 康史
2025 年56 巻6 号 p.
1192-1197
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
衝突事故において,事故を起こした際の速度は,自動車乗員や歩行者の死亡重傷者率のような人身傷害程度を決定付ける重要な要因である.本報では,交通事故統計データから,自動車の速度と死亡重傷者率の関係の近似式を求めることにより,制限速度を大幅に超える速度で起こした事故の危険性を明らかにすることを試みた.
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稲葉 龍, 今井 正人, DANIEL GABRIEL, 土屋 舜太郎, 豊田 英弘, 伊藤 哲司, 小森谷 佑一, 櫻井 涼
2025 年56 巻6 号 p.
1198-1205
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
高速道や一般道に加え,生活道での自動運転実現に向けて開発を行っている.生活道自動運転では,合流やすれ違いシーンなどにおいてV2X通信非対応の車両とも協調が必須となる.本講演では,学習ベースの対向車軌跡予測手法と後退退避を含む軌道計画手法を開発し,生活道を模した環境で実施した実車評価結果を報告する.
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前原 一範, 齋藤 誠志, 和田 良治, 佐藤 崇, 佐宗 高, 岡元 雅義, 成川 輝真
2025 年56 巻6 号 p.
1206-1212
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
2輪対4輪衝突時のライダー全身挙動の現象理解を目的として,2次元縮退モデルを作成した.頭部,ヘルメット,上体部,胸骨部,下腿部の5剛体で構成し,膝位置は前後に移動するピボットで拘束した.実物大衝突試験と比較した結果,頭部移動量と胸たわみについて同様の結果が得られた.
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中村 優佑, 目良 貢, 清水 圭吾, 瀬尾 晃平, 平岡 武宜, 今川 翔平, 中島 卓司
2025 年56 巻6 号 p.
1213-1219
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
グラフ構造化分析を用いて,非定常中の流れ場から空気抵抗に寄与する後流構造の特定を支援する手法を提案する.後流に設置したプローブ点での総圧係数と空気抵抗係数の依存関係を有向非巡回グラフで可視化し,注目すべき位置と瞬間を特定した.特定した情報を用いて,高・低抵抗状態となる後流構造のメカニズムを分析した.
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吉澤 俊希, 林 篤剛, 濱田 純一, 加藤 孝憲, 阪山 由衣子
2025 年56 巻6 号 p.
1220-1225
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
ステンレス鋼および鋳鉄を腐食状態および制動負荷を変化させた制動試験に供し,外観,摩擦摩耗特性およびブレーキダスト量を評価した.鋳鉄は錆の発生によって,摩擦摩耗特性の劣化,ブレーキダスト量の増加が生じたが,ステンレス鋼では錆は生じず摩擦摩耗特性,ブレーキダスト量も変化しなかった.
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大塚 智貴, 小山 紫温, 西野 創一郎, 吉川 誠也, 野上 哲也, 荒谷 玲那
2025 年56 巻6 号 p.
1226-1230
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
本研究では板厚200μmから20μm箔材の抵抗シーム溶接に及ぼす溶接速度の影響について,接合条件,接合強度,接合形態の3つの観点から検討した.厚板と箔材の抵抗シーム溶接では接合性に及ぼす発熱による入力エネルギーと冷却による放出エネルギーのバランス(最適条件)が異なっていることが示唆された.
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中村 俊貴, 古瀬 孝志, 長谷川 慎治, 赤堀 慎哉, 伊藤 王一, 桜田 宗一郎, 秋口 隼之丞
2025 年56 巻6 号 p.
1231-1238
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
著者らはこれまで駆動ユニットの低摩擦化を可能とする新規添加剤を開発していた.本研究では同添加剤の活用により,低粘度化に伴う摺動損失の増加を抑制することで,さらなる省電費化を狙った.検討の結果,市販油から大幅な低粘度化を図り,省電費性と耐久性を両立したEV油技術の開発に成功したので報告する.
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土屋 舜太郎, 田仲 結衣, 二宮 洸, 城戸 英彰, 入江 耕太, 奥山 義隆
2025 年56 巻6 号 p.
1239-1243
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
フリー
BEVモデルで課題となる2D画像から3D空間への投影歪みに対処するため、360°ステレオマッチングが可能なマルチカメラシステムを構築し、得られた深度画像をBEV入力とする手法を提案した。画像のみ入力の場合と比較し、セグメンテーション性能を維持しつつ、3次元物体検出精度が向上することを確認した。
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大島 夏瑞, 山田 裕之, 今野 秀徳, 佐藤 厚, 岡部 順, 城 陽也
2025 年56 巻6 号 p.
1244-1249
発行日: 2025年
公開日: 2025/11/25
ジャーナル
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冷態始動モードでの排出ガス測定が導入された、平成28年規制に適合した重量車からのSPN23、SPN10および規制ガスの排出挙動を複数の車両を用いてシャーシダイナモで評価した。すべての車両の共通の傾向として指導直後のNOx増加、高速モードでのSPN10の増加という2点が確認された。
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