農業施設
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20 巻, 1 号
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  • 籾の水分分布及び品質に関する実証実験
    金 鑽, 後藤 清和, 山下 律也, 山下 勝男
    1989 年20 巻1 号 p. 105-111
    発行日: 1989/07/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    カントリーエレベータ (CE) の貯留乾燥ビンを用いて, 生籾と半乾籾を混合し, 混合後の通風及び無通風の貯留実験を前報に引続いて行った。この方式は混合貯留過程において, 生籾と半乾籾間の水分移動が行われ, 通風の有無にかかわらず標準偏差が減少するので, 貯留性が向上した。また, 品質の面では, 胴割れ, 脂肪酸度, カビの汚染, 発芽率を経時的に測定したが, 異常が認められなかった。したがって, 穀物乾燥施設に混合貯留乾燥方式を導入し, 混合攪拌装置を有する貯留ビンを利用することにより, 施設の低コスト化と品質向上が期待できる。
  • 乳牛の大きさと糞尿溝構造が牛床の汚れに及ぼす影響
    佐原 傳三, 相原 良安, 市川 忠雄, 川西 啓文, 長島 守正
    1989 年20 巻1 号 p. 113-120
    発行日: 1989/07/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    乳牛の大きさ及び糞尿溝構造が乳房の汚れと関係深いとみられる牛床の汚れに及ぼす影響を明らかにするために, 大きさの異なる乳牛を供試し, 長さ160cmの牛床後部に3種類の糞尿溝を設置し, 排糞・排尿時の乳牛の後肢の位置, 糞・尿の落下位置, 糞の拡散範囲及び糞の累積拡散範囲を測定・分析した。
    その結果, 乳牛の大きさの影響についてみると, 排糞・排尿時の後肢の位置及び糞と尿の落下位置は牛の体重が10kg増すごとに, 約1.01と1.23cm後方へ移動し, 牛床寸法が一定の場合は牛床上に落下する糞・尿の拡散範囲と, 牛床上へ貯留する糞の累積面積の減少がみられ牛床の汚れ範囲の軽減が認められた。
    また, 糞尿溝構造の影響については, ロストル式糞尿混合型は, 開放式糞尿混合型及び閉鎖式糞尿分離型より糞の拡散範囲が狭く, さらに, 排尿時の後肢と尿落下位置間の距離もロストル式糞尿混合型は, 閉鎖式糞尿分離型より短く, 排尿時に尿を遠くへ飛ばさない傾向が明らかであった。したがって, 糞尿溝はロストル式糞尿混合型がよいと結論した。
  • 温室暖房について
    佐々木 浩二
    1989 年20 巻1 号 p. 121-127
    発行日: 1989/07/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    床面積352m2のガラス温室に圧縮器出力7.5kWの空気-空気型ヒートポンプを取入れ, 暖房性能, 効率的運転管理法, 成績係数および運転経費について検討した。外気温が-1~-2.5℃までの低下であれば, 13~15℃の設定値を保持でき, 内外気温差は最大17℃を得た。外気温の低下が著しい場合は, 除霜運転の頻度が高まり, 設定値の保持を困難にすることがあった。運転管理法は, 外気温の低下に伴って設定値も下げていく変夜温管理法が本ヒートポンプの好適制御法と認めた。成績係数 (COP) は2.4~3.2の範囲にあり, 外気温と高い相関を示した。運転経費を重油だき温風暖房機の場合と比較したところ, 重油料金が65~85円/lでほぼヒートポンプの電力料金と等しくなると試算された。
  • 小島 孝之, 藤田 進
    1989 年20 巻1 号 p. 128-134
    発行日: 1989/07/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    筆者らは西南暖地に位置し, 冬季の日照時間が比較的少ない佐賀平野の低平地における地中熱交換ハウスの暖房効果を確かめたが (小島ら1987, 1988)、本報ではハウス地下部における温度分布調査と土の熱伝導率の測定を行った。
    その結果, 地中熱交換システム運転開始前の地下部の温度変化は深さ60cmより深い層ではほとんど見られなかった。
    地中熱交換システム運転開始後9日では熱交換パイプの回りの部分の土壌で僅かな温度上昇が見られた。
    1ヶ月後のハウス内地温との温度較差は60cmまでの浅い層において大きいことが観察された。また, 放熱後であってもハウス内の地温がそれと同じ深さの外側の地温より低くなることはなかった。従って, 地中熱交換システムは佐賀平野において地温低下無しに利用できるといえよう。
    土壌の熱伝導率 (及び含水率) は深さ10cmで0.25 (19%WB), 50cmで0.38 (27.1%WB)、100cmのところで0.51kcal/mh℃ (47.8%WB) であった。
    佐賀平野では冬季深さと共に含水率が増し, 熱伝導率が大きくなる。また, それぞれの深さの土壌は含水率の増加と共に熱伝導率を増加する性質があることを明らかにした。
  • 田中 俊一郎
    1989 年20 巻1 号 p. 135-138
    発行日: 1989/07/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
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