農業施設
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20 巻, 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 呉 星五, 清水 浩, 西山 喜雄, 木村 俊範
    1990 年20 巻3 号 p. 230-236
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    通気量を大きな範囲で変化させて実験し, 前報 (清水, 他, 1989, 以下, 前報と略記) で確立した推定計算方法を適用して, 発酵乾燥に対する通気量の影響を究明した。堆積層断面への空塔速度で表わしたときの通気量が0.18~40.3cm/minの範囲で, 通気量以外の条件は均一になるようにした上で多数例実験し, その内から通気量を適当な間隔に配分した12条件の結果を中心にして究明した。また, 通気量が大きな範囲で変化した場合には, 堆積層周壁および上面への熱貫流量が層中心部品温となす関係は変化するので, その要件を加えて前報の推定計算方法を改良して実験結果を分析した。これらの成果から, 発酵による品温上昇・乾物減少および水分蒸発などが通気量と成す関係を層別・経時的に, かつ, 定量的に詳細に把握して, 通気量の適正値についての判断基準をえた。
  • 仮植できる苗数の比率に出荷価格の影響を考慮したとき
    丸山 義博
    1990 年20 巻3 号 p. 238-245
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    温室内でシクラメンを鉢花として生産するにあたり, 他のどの鉢花の生産よりも優先して与えられた棚面積が使用できるとしたとき, 生産できる仕上げ鉢の大きさの範囲と採算性を考慮して, 少なくとも2つ以上の案を設定し, これらを収益面から比較することで最も経済的な生産数量の決定について検討した。このときシクラメンの生産過程において, 第1回目の仮植 (仮植1) の時点で必要な数量の苗が歩留まりするように播種数を決定する。さらに仮植1以後の生産期間中の苗の損失量はゼロとする。しかし個々の苗の生育に対しおのおのの仮植の実施時点でより大きな鉢に仮植できる苗の比率は個々の苗の生育状態に依存するとし, 出荷の実施時点までの仕上げ鉢の大きさの範囲を4.5号, 5号, 6号, 7号とする。このときこれらの仕上げ鉢に対し, 苗の生育比率q5, q6, q7と出荷価格a4.5, a5, a6, a7のを考慮する。その結果, シクラメンの生産において, 採算性に最も優れた案の決定に有用なq6-q7平面と, この平面が成り立つ条件を与えるa4.5-a5平面およびa6-a7の平面を, おのおの導き出した。
  • 中野 和弘, 前川 孝昭, 山沢 新吾, 倉田 和彦
    1990 年20 巻3 号 p. 246-252
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    とうもろこし貯蔵時の発熱現象におよぼす微生物増殖の影響を検討した。数段階に水分調製したとうもろこしを断熱密閉容器内に貯蔵し, その穀温上昇を測定した。考察は表面殺菌した場合と微生物が増殖した場合について行い, 好気性反応式における2次反応定数k2と含水率, コロニー増殖率との関係を検討した。その結果, 表面殺菌した時の穀温上昇において, k2と含水率の関係は一次関数で表された。貯蔵中に微生物が増殖した場合の殼温上昇は, 殺菌区または微生物増殖が抑えられた場合より大きく, 含水率とk2の関係だけでは説明しえなかった。微生物増殖区において, k2とコロニー増殖率の関係は指数関数で表された。また微生物の増殖した容器内に酸素が供給され続けた場合は, さらに急激な穀温上昇となることも示された。
  • 曹 光煥, 青木 明善, 吉崎 繁
    1990 年20 巻3 号 p. 254-260
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    本研究ではマイクロ波乾燥の籾乾燥調製施設への導入を目指し, 現在加熱用として一般的に使用されている2.45GHzでの籾 (日本晴と Belle Patna) の誘電特性について, 定在波法による回路構成で測定し, 含水率, かさ密度および温度の誘電特性に及ぼす影響を検討した。その結果, 籾の誘電率と誘電損率はかさ密度, 含水率および温度の増加とともに増加し, かさ密度0.6069-0.7042g/cm3, 含水率17.0-34.7%d. bおよび温度20-40℃の範囲で誘電率2.52-5.19, 誘電損率0.303-0.963の範囲内にあることが知られた。
  • 継手, 定着杭, 接合金具の耐力
    小川 秀雄, 津下 一英, 佐藤 義和, 干場 信司, 山下 進
    1990 年20 巻3 号 p. 262-269
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    パイプハウスが所定の耐力を確保できるために必要な, 棟部継手, 定着杭, パイプ接合金具の実物大実験を行い耐力を求めた。その結果, 以下の事項が明かとなった。
    (1) 棟部スエージ継手の差込み長さは, パイプ径の3倍以上とすることが望ましく, これ以上の長さとすれば継手無しの場合との差は少ない。(2) 定着杭の通常畑土における暴風時許容引抜耐力は, ラセン杭で150kg, アンカー杭で200kgであり, 設置間隔は風速30m/秒に対して3.0m程度が適当である。(3) パイプ接合金具の耐力は, 鋼線製が鋼板製より低いが, いずれも必要耐力は満足している。
  • 佐々木 健, 大槻 和男, 江本 美昭, 浜岡 尊
    1990 年20 巻3 号 p. 270-277
    発行日: 1990/03/31
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    Effluent from anaerobic digestor of swine wastewater (EDSW) was treated by a photosynthetic bcterium Rhodobacter sphaeroides S under aerobic-dark condition. Organic matter (CODcr) and lower fatty acids in the effluent were effectively removed in batch treatment indicating that this organism was suitable for the treatment of EDSW. Continuous treatments of the effluent were performed to elucidate the fundamental growth characteristics of this organism such as the maximum specific growth rate, μm and the growth yield for COD removal, Y. Based on the values of μm (3.05 1/day), Y (0.52 g/g) and other growth characteristics obtained, a new treatment process was proposed. In this process, estimation of the scale of the aeration and sediment vessels for the treatment were carried out based on the waste from 4, 000 pigs house. As the results, the volume of aeration and sediment vessels might be reduced to ca. 1/6 and ca. 1/2, respectively, compared with the conventional activated sludge treatment process.
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