農業施設
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24 巻, 3 号
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  • 製氷性能と氷質
    小綿 寿志, 佐藤 義和
    1993 年24 巻3 号 p. 133-141
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    大きさが10m×14m, 深さ2mのアイスポンドにおいて, 第I報で開発した自動製氷制御プログラムを用いた製氷実験を2冬季間にわたり行った。その結果, 札幌においては1冬季間で厚さ2m以上の氷を製造することができた。単位厚さの氷の製造に要する温度-風速積算値 (TWIN) は降水量が大きいほど小さくなり, また氷の体積熱的純度 (単位体積当りの融解潜熱量の純氷との比率) も降水量が大きいほど小さくなった。各冬季間の降水量が異なったにも関わらず, 単位潜熱量の蓄熱に要したTWINはほぼ同じであったことから, 潜熱蓄熱のエネルギ効率は降水量の影響をあまり受けないことがわかった。以上の結果から, アイスポンドの建設対象地における冬季間の積算TWINおよび降水量が与えられるならば, 製氷可能厚さおよび氷の体積熱的純度を推定することにより, 必要なアイスポンドの大きさを簡易的に設計することができることを示した。
  • 小綿 寿志, 佐藤 義和
    1993 年24 巻3 号 p. 143-151
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    アイスポンドを用いて生食用バレイショの貯蔵庫を冷房する場合の冷房特性を明らかにするため, アイスポンド内の氷で冷却した水を庫内空気と熱交換する方式の冷房サブシステムを用いて冷房実験を行った。その結果, ファンコイルユニットからは約1℃の冷風が安定して得られ, 庫内を気温2℃, 相対湿度92~98%の好適条件に維持できた。冷房能力は水量の増加に伴い直線的に増大し, また風量が大きいほど冷房能力が大きかった。庫内を2℃に冷房した場合には, 冷房能力の約20%のエネルギを庫内空気の冷却以外の目的に費やすが, 冷房成績係数は現行の冷凍機による冷房の約2倍であることがわかった。さらに, 実用アイスポンドシステムの設計の際の冷房能力の推定方法について検討した結果, 熱交換器の単位伝熱面積当り水量および面速度と熱通過率との関係, および熱通過数と低温側温度効率との関係を経験式として示すことにより, 熱交換器の入口条件が与えられるときの冷房能力の推定を可能にした。
  • パーボイル米の着色に及ぼす加工条件の影響
    木村 俊範, バタチャリャ K. R., アリ S. Z.
    1993 年24 巻3 号 p. 153-160
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    本研究は, 多くの発展途上国で実施されているパーボイリング法を改善し, それらの国の技術レベルに適した新方法を開発する目的の下で実施された。
    本研究では, パーボイリング加工中に生ずる各種の変化のうち, 最も重要なもののひとつである着色特性について調査した。本報では, パーボイル米の明度および着色指標に対する浸漬, 蒸煮, 乾燥の3工程の影響を分別することに成功し, 各々の影響の大きさを明らかにした。その結果, 浸漬工程の影響が後続2工程にまで及び, 興味深い役割をしていることが分かった。
  • 貝塚 隆則, 秋濱 友也
    1993 年24 巻3 号 p. 161-166
    発行日: 1993/12/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    キノコの発生および成長におよぼす太陽光の影響を知るため, 疑似太陽光のもとでマンネンタケとヒラタケによる栽培実験を行った。疑似太陽光の効果としてマンネンタケでは鉄, カルシウム, 亜鉛などのミネラル類の含有率の上昇が認められ, また, ヒラタケでは収穫までの栽培期間が若干短縮することが確認できた。
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