農業施設
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26 巻, 2 号
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  • 佐藤 義和, 干場 信司, 小綿 寿志, 福本 昌人, 吉田 孝二, 中辻 浩喜, 三田村 強, 落合 一彦, 池田 哲也, 原 令幸, 高 ...
    1995 年26 巻2 号 p. 81-88
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    牧場内の泥ねい化の発生原因を検討するとともに, コンクリート舗装によらない防止技術についての実証的な検討を行った。現地調査と土の試験から, 泥ねい化の発生原因は牛の蹄による土の練り返しと踏圧による土の高密度化であると推定した。そのため, 泥ねい化防止の基本的な方策は, 地表面において蹄による荷重を分散させて, 土の練り返しを防ぐことであると判断した。泥ねい化防止の対策として, 地表面におけるエキスパンドメタルとプラスチックネットの併用を採用し, 実証的な実験を行った。飼槽・水槽付近, 牛舎の出入口などで十分な効果が確認された。エキスパンドメタルは溶融亜鉛メッキしたものを用いれば, かなりの耐用年数が期待できると判断した。プラスチックネットは機械的な損傷と紫外線劣化から, 3~5年の耐用年数であろうと推定した。
  • ネギの乾燥
    伊藤 和彦, 韓 忠洙
    1995 年26 巻2 号 p. 89-96
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    遠赤外線を熱源とした農産物の乾燥に関する研究の一環として, ネギの葉身部の乾燥特性を明らかにした。遠赤外線乾燥は照射と休止を繰り返す間欠乾燥方式を採用し, 対照区として通風乾燥および真空凍結乾燥区を設けた。遠赤外線乾燥法は通風乾燥法に比較して大きな乾燥速度を示した。乾燥速度は試料の切断長の長短, 照射率に影響を受け, 試料の切断長が短く, 照射率が高い試験区の乾燥速度が大きい値を示した。
    一方, 通風温度は乾燥速度に影響をほとんど与えなかった。
    乾燥後の品質は乾燥所要時間の長短に大きく影響を受け, 短時間で終了した試験区の試料は高品質を保っていた。
  • 膜構造施設の可能性に関する検討
    豊田 裕道, 佐瀬 勘紀, 大谷 敏郎
    1995 年26 巻2 号 p. 97-103
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    環境問題も視野に入れた施設園芸のあり方の検討の一環として, 最近の傾向である施設大型化に着目し, 軽量・大スパン化が可能な膜構造を農業施設に導入する可能性を検討した。一般的な膜構造建築物の歴史と分類について整理し, わが国の経緯と状況について紹介した。農業用については, これまで実験規模の空気膜構造検討例があるだけであったが, 最近, 現地での実施例が見られるので, わが国とアメリカの事例を紹介した。空気膜構造温室は, 内部空間確保, 採光性が良いなどの利点がある一方, その構造上, 換気を十分行うことができないため高温時の温度制御が問題点であるが, 今後, 環境工学的究明, 改善を行うことにより施設設置時の一つの選択肢となる可能性を示した。
  • 膜分離技術の施設園芸への適用
    大谷 敏郎, 佐瀬 勘紀, 豊田 裕道
    1995 年26 巻2 号 p. 105-114
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    膜分離技術は, 溶液中の物質を分離するのに非常に効果的な方法である。限外ろ過膜を用いることで, 溶液を加圧するだけで特定の物質を溶液から分離できる。また, 逆浸透膜を使用することで, 加熱することなく溶質を濃縮することが可能である。本資料では, 施設園芸における環境問題を改善するため, 膜分離技術の応用の可能性について検討する。
    まず, 膜分離技術を概説した後, 農業分野における過去の応用研究についてまとめた。その結果, 園芸分野への膜分離技術の応用はわずかしか報告されていないことが明らかになった。一方, 地下水中の農薬や肥料成分の濃度が上昇していることから, わが国では地下水の水質規制が始まろうとしている。従って, 農業分野, もちろん施設園芸分野においても排水や農薬, 肥料成分の排出を抑え, 再利用をはかる必要がある。そこで著者らは, 水耕栽培においては水や養液の再利用に, 膜分離技術, 特にナノろ過膜が重要な技術の一つであることを提案する。
  • 向 弘之, 長谷川 三喜, 稲田 司, 加茂 幹男
    1995 年26 巻2 号 p. 115-120
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    フリーストール牛舎を有する酪農家を対象にアンケート調査を行い, 牛舎の建築と保守管理における自家労力活用の実状を把握した。牛舎建築に自家労力を活用した場合の牛舎建築費は, 業者に一括発注した場合の4分の1~半分であった。牛舎の建築を自家労力で行った農家は, 破損を自ら補修する割合が高く, 各種工具の保有率が高い傾向があった。またフリーストール牛舎では, 牛による加力を原因とする隔柵等の破損が多発する傾向が見られた。
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