農業施設
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37 巻, 2 号
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  • 関 平和
    2006 年37 巻2 号 p. 51-60
    発行日: 2006/09/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    無攪拌状態で進行する容器内コンポスト化プロセスを対象に, 有機物量, 水分, 温度の3変数の不均一性に着目した確率論モデルを作成した。実験による温度Tの空間的不均一性を基にして算出した確率論的量子 (濃度の離散的変化の単位量)εの値を用いて, モデルシミュレーションによって見積もられた有機物と水分の標準偏差は実験結果とほぼ一致し, モデルの妥当性が確かめられた。また, モデル計算により, 攪拌なしのコンポスト化プロセスでは, 容器の断熱が十分なとき, プロセスが成立する範囲内であれば通気量はできるだけ小さい方がεの値が小さくなり, 状態変数の空間的不均一性は小さくなるものと思われた。一方,εが大きく不均一性が過大な場合はコンポスト化が良好に進まない可能性が高くなることが理論的に予測された。
  • 製炭時の利用可能熱量の算出
    大橋 慎太郎, 中野 和弘, 佐藤 貞雄, 中谷 忠雄
    2006 年37 巻2 号 p. 61-69
    発行日: 2006/09/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    製炭工程における窯内温度変化と熱収支を明らかにし, 未利用エネルギーとして放出される熱量を算出した。研究対象地は, 新潟県南魚沼郡湯沢町旭原福祉工場とした。同施設の炭窯において, 生産性が高く炭化温度の高い白炭窯の温度測定を行った。白炭製造では, 窯内での炭化に1日をかける日落し窯法と, 2日をかける中二日窯法があり, 本研究ではこの2種類の製炭方法における利用可能熱量を検討した。総出熱量のうち約50%が排熱として窯外に放出されていた。日落し窯法における単位時間当たりの利用可能熱量は, 中二日窯法の約1.7倍であった。しかし, 木材投入量に対する熱収支を計算した結果, 中二日窯法の方が効率よく熱回収できることがわかった。これらのことから, 各製炭方法における利用可能熱量が明らかになった。
  • 片平 光彦, 齋藤 了
    2006 年37 巻2 号 p. 71-76
    発行日: 2006/09/25
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    生鮮食品用の結束テープは, 生産者, 消費者とも結束物からテープを外す際に簡単に切れることに対する要望が多い。そこで, 既存の結束テープに長さ10mmのスリットを10mm間隔で加工した改良結束テープを開発した。開発した改良結束テープは, 異なる温度条件で保存しても最高荷重, 比例限度荷重に差が生じず, 十分な強度を有した。また, 改良結束テープは, 36日間保存しても最高荷重, 比例限度荷重に変化がなく, 既存の結束テープと同等の保存性を有した。改良結束テープを使用した生産者は, 単位時間当たり結束作業能率等を含めた総合評価で既存の結束テープと同等と評価した。改良結束テープを使用した消費者は, 既存の結束テープよりも扱いやすいく購買条件の一つにするとの評価が高かった。
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