農業施設
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16 巻, 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 籾の含水率による粉塵の発生
    瀬能 誠之
    1986 年16 巻3 号 p. 5-10
    発行日: 1986/03/30
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    前報で得られた結果をより詳細に検討するため, 籾および〓の含水率状態による粉塵の発生特性について調べた。試作した籾流動層による粉塵発生・分離の試験方法は分離性能がよく, 良好な結果を得ることができた。粉塵の発生は分離操作の初期段階において, 最終段階の50~80%の粉塵発生量を得た。また, 籾含水率の高いほど発生粉塵量は多いことが明らかとなり, 25%前後の高含水率状態の籾では, 5%以下の乾籾に対し, 2~3倍の値となった。籾の構成物である玄米, 〓および毛茸 (粉塵) それぞれについての含水率状態による関係を明らかにした。さらに, 分離された籾粉塵の粒度特性をも考慮に入れ, 実際における粉塵発生のメカニズムについて論及し, 一般的に認識されている粉塵の発生特性との相違ならびに矛盾を説明した。
  • 切妻屋根式開放型畜舎内における豚の屋根内表面に対する形態係数
    蓑輪 雅好, 山口 智治, 相原 良安
    1986 年16 巻3 号 p. 11-30
    発行日: 1986/03/30
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    微小水平面に下向きに入射する放射熱量に対する畜舎構造因子の要因効果 (III, IV報) を家畜の体表面に入射する放射熱量に基づいて評価するために, 豚を対象にして, 放射伝熱に関して豚と等価な円筒モデルを設定し, 円筒モデルの屋根内表面に対する形態係数と微小水平面のそれとを比較検討した。その結果, III報とIV報に示した要因効果は, 豚体表面に入射する下向き放射熱量に及ぼす畜舎構造因子の影響を定性的にはほぼ評価しているが, 定量的には屋根内表面が関与する放射熱量を約2.8~3.0倍だけ過大評価し, 天空から直接入射する放射熱量を約0.6~0.8倍だけ過小評価していると判断された。
  • 桂 重樹
    1986 年16 巻3 号 p. 31-40
    発行日: 1986/03/30
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    鋼製タワーサイロにおいて, サイロ壁面とサイレージとの間に作用する垂直摩擦力などの大きさをサイロの模型を用いた実験により明らかにした。サイレージの材料にはイネ科牧草の1番草, 2番草並びにデントコーンを含水率を3通りに調製し用いた。その結果, 各サイレージの摩擦力の特性が明らかになりデントコーンサイレージの摩擦力はグラスサイレージのそれよりも小さいことが示された。また, 摩擦力が作用し始めるときの密度もサイレージにより異なっていることが明らかになった。さらに, 現行の鋼製タワーサイロの設計基準との比較を行った。
  • 干場 信司, 鮫島 良次, 佐藤 隆光, 曽根 章夫, 岡本 全弘, 堂腰 純
    1986 年16 巻3 号 p. 41-47
    発行日: 1986/03/30
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    カーフハッチにおいて, 子牛がどのような空気の衛生的環境のもとで飼育されているかを知ることを目的として, 空中浮遊細菌数の測定を行なった。測定は, 北海道立新得畜産試験場および札幌市篠路の個人経営の牧場で夏期と冬期に行ない, 空中浮遊細菌数はフィルター法により求めた。その結果, カーフハッチにおいては, 在来の牛舎内に比べて, 空中浮遊細菌数ははるかに低濃度であり, 新鮮な空気が十分に供給されていることを確認した。また, カーフハッチ周囲の空中浮遊細菌数は, 屋外のそれとほぼ等しく, 細菌性疾病の空中感染の可能性が低いことが推察された。これらのことから, カーフハッチは空気の衛生的環境の面で優れた哺育施設であると考えられる。
  • モデル装置の圧力損失と集塵効率について
    瀬能 誠之, 大賀 篤
    1986 年16 巻3 号 p. 48-59
    発行日: 1986/03/30
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    施設内外の粉塵環境を改善するための一つの方法として, 終末処理装置としての集塵装置が重要な意味を持っている。この集塵装置の改良を目的として, 気泡および泡沫による集塵方式を新たに考え, その圧力損失, 捕集効率等についての基礎的諸特性を明らかにした。
    特に, 籾粉塵に対する捕集効率は99.9%以上の値を得た。また, 集塵装置の性能評価に関する新たな指標として, E/O比, およびC/O比を設定した。これにより, 気泡集塵のメカニズムは慣性衝突による効果が支配的であることを明らかにした。
  • 塩 光輝, 町田 武美
    1986 年16 巻3 号 p. 60-69
    発行日: 1986/03/30
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    本論文は農業用プログラムの開発を促進し簡便化するための手法として, 簡易言語による農業システムプログラムの開発を行ない, システムの概要とプログラム作成方法ならびにその作成例の解説を行なったものである。
    本システムは図1のような構成内容からなり, 6本のシステムプログラムと3つのファイルからなっている。プログラムの作成はADAM言語と呼ぼれる簡易言語によって一覧表形式で行なわれる。これによって, データの管理を含むかなり高度で複雑なプログラムでも簡単に作成することが可能である。
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