北海道・上川郡・東川町農協に, ソーラ・グリーンハウス実験棟 (200m
2) が, 60年5月に建設された。壁体は, 寒期の集熱, 断熱・保温に優れ, 暖期の遮熱にも優れた新壁体 (透明断熱壁体) を採用した。この壁体を, パイプハウス類似の骨組に取付けて全体を組立てた。
ソーラ・システムは集熱器, 地中熱交換パイプおよび床暖・冷パネルで構成した。集熱器と床暖・冷パネルは, 現場施工が容易な合成ゴム製のものであり, また地中熱交換パイプは, 温水パイプを温室床下地中に平行に埋設したものである。栽培は, 無機質繊維製のベッドに点滴給液を組合せる方法とした。
このソーラ・グリーンハウスは, 省エネルギーはもちろんのこと, 通年稼動, 省力, 清潔保持が容易などの特徴を有する。2年余にわたる実用化研究により, ソーラ・グリーンハウスの省エネルギー特性を確認し, 一方, メロン等, 果菜類の年3作以上の可能性を実証した。
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