農業施設
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49 巻, 4 号
第49巻第4号(通巻159号)
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • ─園芸施設の環境─
    佐瀬 勘紀
    2018 年49 巻4 号 p. 143-148
    発行日: 2018年
    公開日: 2023/09/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 安立 隆陽, 水谷 孝一, 若槻 尚斗, 海老原 格
    2018 年49 巻4 号 p. 149-156
    発行日: 2018年
    公開日: 2023/09/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿では,少量の試料でも測定が可能で,取り扱いが容易であり,かつ,配管にも設置可能な,食品の製造工程に適した粘度計を提案する。この粘度計は,円板状の圧電振動子を容器および配管の底面または壁面に埋め込んだ形態を有しており,圧電振動子の共振特性から等価回路パラメータを推定することで,粘度を測定する。また,圧電振動子の円周部を容器に固定しても粘度を測定できるよう,電極配置を工夫することで,圧電振動子の主に中央部が振動するモード(中央部振動)を利用している。提案する粘度計の有効性を検証するために,実際に容器底面に圧電振動子を埋め込んだ粘度計を作製し,圧電振動子の直列共振周波数における等価回路の抵抗成分Rs と粘度標準液の粘度ηの関係を検証した。この際,試料となる粘度標準液は10 mL とした。その結果,径方向振動ではηとRs が一対一に対応しないが,中央部振動では9.1-478(mPa・s)の範囲においてηとRs が一対一に対応し,ηがRs2 に比例する傾向が見られた。したがって,提案する粘度計は,容器底面に埋め込むことが可能かつ,少量の試料でも粘度を測定することが可能であり,食品の製造工程に適していることが明らかになった。
  • 高橋 和也, 植松 康
    2018 年49 巻4 号 p. 157-163
    発行日: 2018年
    公開日: 2023/09/07
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では,我が国で一般に用いられている園芸用パイプハウスを対象とし,積雪により崩壊に至るまでの過程を幾何学的および材料非線形を考慮した有限要素法解析によって明らかにし,パイプハウスの合理的な耐雪設計法を確立するための基礎的知見を得た。これまでの二次元フレーム解析に加えて三次元フレーム解析を実施し,パイプハウスの豪雪被害の状況を概ね再現することができた。二次元解析結果との比較により妻面や桁行直管による三次元効果を明らかにした。また,現在採用されている種々の補強方法が耐力に及ぼす影響を明らかにし,雪荷重に対して効果的な補強方法について考察した。 雪荷重はパイプハウス屋根に均等に堆積する場合だけでなく,強風により雪粒子が輸送されて風下側に偏った分布になったり,南側屋根面に融雪や落雪が生じて屋根の片側にのみ荷重がかかる状態となったりすることもある。本研究では,それらを想定した3種類の荷重分布パターンに対して解析を行った。解析においてはフレーム数や形状初期不整が耐力に及ぼす影響を調べた。また,本解析結果に基づき,現在一般的に行われている設計法の妥当性とパイプハウスの余裕度についても検討した。
  • 土屋 遼太, 望月 和博, 奥島 里美, 石井 雅久, 山口 智治
    2018 年49 巻4 号 p. 164-172
    発行日: 2018年
    公開日: 2023/09/07
    ジャーナル オープンアクセス
    近年,情報通信技術(ICT: Information and Communication Technology)の急速な進展に伴い,様々な施設園芸向けの環境計測システムが利用されている。施設園芸での環境計測の実施は環境情報の可視化や共有を可能とするとともに,エネルギーマネジメントへの活用も期待される。本研究では,すでに販売されている施設園芸向け環境計測システムの機能について情報を収集し,その現状を分析した。さらに,これらの製品と新たに開発した園芸施設エネルギー・環境モニタリングシステムの特徴を比較し,改善点を検討した。調査においては,カタログなどで得られる情報を用いて,現状として環境計測システムがどのような機能を有しているかを明らかにするとともに,製品ごとに5項目のスコアを用いたレーダーチャートを作成し,それぞれの特徴を可視化した。この結果,接続可能なセンサー数に大きな幅があること,計測項目より計算機能などソフト面での機能の方が多様であること,電源種別の選択では安定性,インターネット接続方法では設置しやすさを重視する傾向があることなどが明らかになった。また,新たに開発したシステムについて,設置しやすさの向上や農家向けの補助的な機能の拡充が重要であることが示唆された。
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