農業施設
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22 巻, 1 号
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  • 小倉 祐幸, 藤重 宣昭, 新井 竜司, 河又 虎好
    1991 年22 巻1 号 p. 5-8
    発行日: 1991/07/26
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    井水散水二連棟ハウスの側壁カーテン及び散水方式を改良した場合の熱貫流率について調査を行った。この二連棟ハウスの基本型は, 井水散水用の可動カーテンとその内側に, 水平カーテンが二層ある一重三層ハウスである。使用していた散水ノズル間隔は, 4m毎 (流量6l・m-2・h-1) である。このときの総括熱貫流率は, 1.81W・m-2・℃-1であった。
    1) 側壁内側に二重膜構造フィルムカーテンを加えて側壁一重一層としたとき, 側壁の熱貫流率は, 側壁一重より1.11低減され, 総括熱貫流率は1.36W・m-2・℃-1であった。
    2) 散水ノズルの位置が3cm毎 (流量2.14l・m-2・h-1) のものに変更し, 側壁内側にカーテンを二層加え側壁一重二層としたときの総括熱貫流率は, 1.77W・m-2・℃-1であった。
    3) 散水ノズル (3cm毎, 流量7.16l・m-2・h-1) を屋根部, 側壁部に取り付け, 側壁を一重一層にして散水したとき側壁の熱貫流率は1.28低減され, 総括熱貫流率は1.25W・m-2・℃-1であった。
  • モデル化とその数学的解析
    廖 中明, 王 鼎盛, 劉 佳明
    1991 年22 巻1 号 p. 9-16
    発行日: 1991/07/26
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    スロット換気空間の局所におけるCO2濃度の挙動を予測するためモデルの数学的な解析が集中定数系を用いて行なわれた。モデルの基礎方程式は, 一階の定常ベクトル微分方程式である。このモデルの特徴は, 系の動的特性を表す状態行列 [A] である。輸送行列の逆行列である [Q]-1は, 局所換気量行列の逆行列と遷移確率行列の積である。これを用いることでCO2濃度の局所輸送現象を評価することができる。また, モデルの物理的, 数学的特性から換気システムの総括混合因子が評価される。尚, 方程式の安定性も検討された。
  • モデルの検証について
    廖 中明, 王 鼎盛, 劉 佳明
    1991 年22 巻1 号 p. 17-24
    発行日: 1991/07/26
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    本研究は, 前報のスロット換気空間におけるCO2濃度を予測する集中定数系モデルの検証を実験的に行なった。CO2濃度は定常状態で測定された。CO2濃度の過渡的な挙動はチャンバー内の3点で換気量の関数として求められた。モデルにおける計算は, コントロール・ボリュームを3次元的に集中定数化して解いた。側定値と計算値は比較的良い一致を示した。(誤差8%-14%)。また, このモデルは換気量が370m3から1000m3の範囲で適用が可能であると思われる。
  • 大麦の場合
    村田 敏, 河野 俊夫, 堀 善昭, 宮内 樹代史, 岩下 正弘
    1991 年22 巻1 号 p. 25-31
    発行日: 1991/07/26
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    3つの貯蔵タンクと混合機および運搬機を装備した混合貯留パイロットプラントを試験的に組み立て, 混合貯留法や貯蔵タンク内での常温通風乾燥の実用性を確かめるために, 種々の試験を行った。この方法は, 収穫した穀物の乾燥施設への過剰な集中的荷受けに対処するために, 高水分の禾穀類穀物を乾燥済みの穀物に混合させ, 一週間あるいはそれ以上の比較的短期間, 貯蔵するものである。
    大麦を対象とした試験を一週間行った。その結果は次のとおりである。
    1) 穀物の水分は, 著者らの拡散理論による予測どおり, 平均含水率へと急速に収束した。
    2) 品質要因, すなわちTTCによる発芽力, 脂肪酸度, ガスクロマトグラフによる穀物間空隙空気のガス組成, 乾物損失の測定値は安全基準内であった。
    3) 常温通風乾燥区の含水率は, 必要な基準 (13%, w. b.) に達し, 品質面でも良好な結果が得られた。
  • 阿部 和彦, 奈良 誠
    1991 年22 巻1 号 p. 35-39
    発行日: 1991/07/26
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
    さきに (Vol. 20, No. 2, 177-184, 195-201. 1989) 報告したソーラ・グリーンハウスの熱特性式をもとに, 種々の応用式を展開した。これを用いて, ソーラ・グリーンハウスの諸機能 (集熱, 蓄熱, 入射, 保温等) に関わる諸効果 (各機能による寄与分, 各機能間の相補関係等) を明らかにした。また, これらを元にして, 集熱所要面積の求め方を示した。
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