鉄筋コンクリート, プレストレストコンクリートを統一した, より一般的設計理論による設計の必要性が生じてきた。これが完全に具体化されるためには時間を要するであろうが, 終局曲げ耐力に関しては, この統一は容易である。その理由は, 終局状態にあって, 両者とも曲げひびわれが発生し, 圧縮側コンクリートの圧縮合力は鋼材引張力で釣り合わされねばならず, 引張力は鉄筋でもPC鋼材でも, これらの組合せでもよい鋼材によって発揮されればよい。統一的設計法への出発点として, 鉄筋コンクリート終局状態での設計法を検討した。
一般的設計法フローチャートを示し, (1) 断面寸法, 材料既知の場合, 必要耐力を与えるための鉄筋断面積算定, (2) 断面, 鉄筋断面積, 材料既知の場合の断面耐力算定, (3) 断面ダクティリティーの点から中立軸深さの制限ある場合, 既知断面, 材料に対して必要耐力を与える鉄筋断面算定, の3ケースを論じた。
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