コンクリート工学
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45 巻, 12 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 角 彰
    2007 年 45 巻 12 号 p. 3-7
    発行日: 2007/12/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    平成19年6月施行された改正建築基準法は技術的に本質的な変更はない。しかし建築着工件数の激減に現れているように, 従来の建築設計施工システムの慣行を打ち破るものである。改定の内容は (1) 詳細な技術規定の法文化, (2) 構造計算判定制度の創設, (3) 大臣認定プログラムの抜本的見直し, (4) 確認審査, 検査の厳格化に分類できる。それぞれが意図するものは明確であるが, 一般社会への広報不足による混乱が続いている。長期的には規制強化による, 構造設計者の変質が危惧される。
  • 石橋 忠良, 鈴木 基行, 下村 匠, 内田 裕市, 桜井 順, 大谷 恭弘, 鈴木 昭信
    2007 年 45 巻 12 号 p. 8-16
    発行日: 2007/12/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    鉄筋の継手や定着は, 構造物の安全を担保するための重要な役割を担っており, 工法の選定にあたり, 単体の性能のほか, 施工および検査の信頼度が安全性に大きく影響する。土木学会「鉄筋継手指針」は1982年に発刊され, 今日まで広く使われてきており, この間にも新しい継手工法や定着工法が多く開発されてきた。また, 最近, コンクリート構造の設計法が性能照査型に移行してきている。このような現状を鑑み, このたび「鉄筋定着・継手指針 [2007年版] 」として改訂した。定着についてはその使用目的に応じた必要な性能と, それに対応した照査方法を示してある。継手については継手単体としての性能照査項目, 照査方法を示している。本指針では, 施工および検査の信頼度を含めて工法を評価する。
  • コンクリート試験方法JIS原案作成委員会
    2007 年 45 巻 12 号 p. 17-22
    発行日: 2007/12/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    日本コンクリート工学協会は, 1994年度以降, コンクリート試験方法JIS原案作成団体として, 骨材, フレッシュコンクリートおよび硬化コンクリートに関する試験方法JISの制定・改正作業を行っている。ここでは2007年度に改正されるコンクリート試験方法JISについて紹介する。
  • 久保 淳一郎, 澤田 祥平
    2007 年 45 巻 12 号 p. 23-28
    発行日: 2007/12/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    中性化した鉄筋コンクリート中の鉄筋腐食を抑制する新しい工法として, 有機系の鉄筋防錆材を外部溶液としてコンクリート表面に接触させ電気化学的に内部鉄筋付近に注入する手法に着目し, 基礎的検討を行った。本稿では, 鉄筋腐食抑制に必要な防錆材の濃度, 電場に応じた防錆材の注入量の違いおよび防錆材の腐食抑制効果の持続性について述べる。
  • 山野辺 慎一, 曽我部 直樹, 南雲 広幸, 松木 聡
    2007 年 45 巻 12 号 p. 29-36
    発行日: 2007/12/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    兵庫県南部地震以降大地震に対する耐震安全性の確保は規準等に規定され必須となっている。この耐震安全性確保のためにプレストレストコンクリート (PC) 連続ラーメン橋においては, 耐震性の向上という観点より過度の配筋となり施工性を損なう状況が発生している。筆者らは, PC連続ラーメン橋の耐震性および施工性の向上, さらにはコスト縮減を図るために制震橋脚構造について研究・開発を行ってきた。今回, 道路橋を想定して試設計された制震橋脚構造の性能を確認するために, 模型試験体に対する載荷実験を実施した。その結果, 試設計された制震橋脚構造のレベル2地震に対する安全性・耐震性を確認することができた。本論文は, 本構造の概要, 設計の考え方, 実験内容および実験によって得られた知見について述べるものである。
  • 中村 智樹, 土田 一輝, 永元 直樹, 林 浩二
    2007 年 45 巻 12 号 p. 38-44
    発行日: 2007/12/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    ベトナム北東部の世界遺産・ハロン湾に建設されたバイチャイ橋は, 橋長903mの6径間連続PPC斜張橋である。ベトナムで本格的な採用が初めてとなるニューマチックケーソン工法を基礎工に採用し, 高さ90mの主塔は, クライミング型枠を使用して施工した。また, 軽量化を図るため採用された鋼管ブレース付1室箱桁断面の主桁は, 移勤作業車を用いた場所打ち張出し架設工法により施工した。本稿では, 1面吊りPC斜張橋として世界最長の中央支間長435mを有するバイチャイ橋の施工について報告する。
  • 小室 努, 征矢 克彦, 河本 慎一郎, 小平 康人
    2007 年 45 巻 12 号 p. 45-51
    発行日: 2007/12/01
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    複雑な形状および用途を有する超高層建物に対して, 中間層免農を採用することで, 耐震性能の高い建物を実現した構造設計概要について紹介するとともに, PCa部材を用いた工業化工法を取り入れ, また, 中間免震層では事前に十分な検討を行いながら施工することで, 適切な工期と高い品質を確保した施工計画について報告する。
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