コンクリート工学
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13 巻, 2 号
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  • 小林 昭一
    1975 年13 巻2 号 p. 1-11
    発行日: 1975/02/15
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    本稿は, コンクリートのぜい性的な破壊の機構を中心に, 破壊力学との関連において考察したものである。前半では, 多相材料の破壊の基本的な特性を, 多数の要素から成る構造系の破壊という観点から, 破壊の開始, 伝播および系の破壊 (崩壊) へと至る過程とその機構という面から検討した。次いで, 要素ならびに系としての強度特性を検討し, 多軸応力状態の下での一般的な破壊の規準の性質について考察した。後半では, 以上のことを踏まえた上で, コンクリート・システムの破壊の機構を考察し, 次いで, 内部構造の変化に伴うシステムの巨視的応答特性の変化とその表現法について検討した。最後に, コンクリート・システムの破壊のモデル化についても言及した。
  • 武田 寿一, 小畠 克朗
    1975 年13 巻2 号 p. 12-25
    発行日: 1975/02/15
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    地中連続壁を長期の土・水圧および地震時水平力を負担する地下外周本体構造としても設計するためには, 次の構造的な問題を検討しなければならな。
    (1) 地中壁体のコンクリート性状と鉄筋付着力 (2) 地中連続壁の耐震構造法とその曲げせん断耐力 (3) 地中壁体と本体構造部材との接合工法とその耐力本報告は, 地下本体構造としての構造法の例を説明し, 前記問題点に関する調査・研究について, 実際の地盤で製作した地中壁体による試験結果を主として述べる。地中壁体の施工性と品質管理技術を加味して総合的に評価できるこの試験結果は, その設計資料となるものである。
  • その1. 部材の弾塑性性状
    富井 政英, 崎野 健治
    1975 年13 巻2 号 p. 26-41
    発行日: 1975/02/15
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    本稿はコンクリート充てん鋼管部材 (円形および正方形断面) の耐力, 剛性および靱性に関する研究状況を展望したものである。特に鋼管が充てんコンクリートを拘束することによる効果について述べている。
    最初に中心圧縮を受ける短柱の性状および長柱の座屈荷重について述べている。つぎに, 軸力, 曲げモーメントおよびせん断力の複合応力を受ける部材の荷重・変形関係について述べ, 現行の設計規準を紹介している。最後にコンクリート充てん鋼管部材の力学的挙動に関する問題点を指摘している。
  • 西沢 紀昭, 玉置 脩, 山内 博, 小寺 重郎
    1975 年13 巻2 号 p. 93-110
    発行日: 1975/02/15
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    鋼橋脚柱をフーチングに固定するアンカーフレームの設計資料をうるために, アンカーフレームの模型試験, ボルトの引抜, 圧縮の付着試験, フレームつきボルトの押し込み試験, FEM によるアンカーフレーム応力, 基礎の応力解析を行なった。その結果, ボルトとフレームとの協同作用, ボルトの圧縮引張の付着強度, コンクリートの支圧強度, コンクリートに埋め込まれたアンカーフレームの応力, フーチング内の応力等についての資料がえられた。なかには今まで一般にアンカーフレームの設計で考えていた仮定とかなり異なる傾向を示すものもあった。この研究結果を設計にフィードバックすればフレームの鋼材量を低減することが可能である。
  • 田村 雄児, 米山 紘一, 松野 操平
    1975 年13 巻2 号 p. 111-119
    発行日: 1975/02/15
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル フリー
    コソクリートの動的性質を把握するため, 小型モデルによる振動実験を行なった。この際, 共振現象を利用すれば小型の起振機を用いても大きな応答が得られるはずであるとの観点から, 任意の入力周波数に対して共振を起こさせるような小型起振機を開発した。そしてこれをセメントおよびレジンのモルタル供試体に適用し, その特性を確認した。さらに長時間動的載荷実験を行ない, モルタル部材の動的諸元の変化の様子を調べた。その結果, 開発した共振型起振機は供試体の固有角速度より遅い角速度で差動させる場合その機能を効果的に発揮する。動的繰返し荷重に対してはセメントモルタルよりもレジンモルタルの方が有利である。などの結論を得た。
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