本稿は, 海面下に施工する多柱基礎フーチングの工事記録である。従来は, (1) 締切り工を用いる, (2) 函体をドライドックで製作・曳航する, (3) 水中コンクリートを使用する, 等の施工法が用いられてきた。本工事では, ジャッキダウン工法と称する施工法を採用した。この工法は, フーチング外殻部をくい上で気中製作し, 海中の設計高さまで沈設した後にフーチング内部のコンクリートを打設する工法である。本工法の特徴は, フーチング外殻部の曳航などの工種をなくしたこと, 外殻部を締切り工と型わくに併用したことにある。本工法の採用により, 工期を大幅に短縮することができた。ここに, ジャッキダウン工法の計画段階での検討事項および施工の一部を報告する。
抄録全体を表示