茎葉生育の規則性を明らかにするために, 水稲品種コシヒカリ及び日本晴を用いて, 同一栽培条件下における主稈の出葉の遅速と地上部諸器官長との関係を調べた.その結果, 第1に, 総葉数が16の主稈において, 第14葉の出葉日の分布と, 第15, 第16葉身長, 第14, 第15葉鞘長及び穂長との間にそれぞれ強い負の相関を認めた. また, 第14葉の出葉日の分布とIV, V節間長との間に強い正の相関を認めた. 第2に, 総葉数が17の主稈は16の主稈より第14葉の出葉日が早く, かつ求頂的にみて同じ葉(節)位の上位葉身長が大きく, 下位節間長が小さいことを認めた. 第3に, 総葉数が同じ場合, 最長葉身の葉位が相対的に上位にある主稈では, 下位にある主稈より, 第14葉の出葉日が早く, かつ上位葉身長が大きく, 下位節間長が小さい傾向を認めた. なお, 第14葉の出葉日が同じグループ内で両者を比較しても, 前者は後者より, 上位葉身長が大きく, 下位節間長が小さい傾向を認めた.
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