日本作物学会紀事
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71 巻, 4 号
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  • 玉置 雅彦, 猪谷 富雄, 中野 尚夫
    2002 年71 巻4 号 p. 439-445
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 山口市内において,牛糞堆肥を主体とした有機農法水田における継続年数が異なる水稲の生育ならびに収量を,慣行農法水田の水稲と比較した.その結果,有機農法では草丈は低く,継続年数が長いほど高くなった.株当り茎数も少なく推移し,継続年数が長いほど増加した.最高分げつ数も慣行農法で19.6本/株,有機農法8年継続で15.4本/株,同17年継続で17.3本/株と有機農法で少なかったが,有効茎歩合は慣行農法で79.6%,有機農法8年継続で85.7%,同17年継続で86.1%と有機農法で高く,慣行農法との補数の差は小さかった.穂数と籾数は有機農法が少なく,継続年数が長いほど穂数は増加し,穂長も長くなった.もみわら比は有機農法8年継続で1.12,同17年継続で1.17と慣行農法の1.04に比べて高く,また,継続年数が長いほど高まった.さらに,稲わらが混入している本有機農法では,慣行農法に比べて稲体の珪酸含有率が高く,継続年数が長いほど高まった.以上のことから,有機農法を継続することで水稲の生育は良好となり,株当り穂数と2次枝梗数の増加による1穂当り籾数の増加により,収量は向上することが認められた.
  • 坂田 雅正, 亀島 雅史, 中村 幸生, 古味 一洋, 山本 由徳
    2002 年71 巻4 号 p. 446-454
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 高知県で育成された早期栽培用・極早生水稲品種とさぴかの栽培圃場において,1998年に異常(不時)出穂が発生した.現地(県中央部)での聞き取り調査では,乾籾を100~160g稚苗用育苗箱に播種し,硬化期はいずれも無加温育苗ハウス内で管理した22~34日苗を3月30日から4月16日にかけて機械移植したところ,5月上旬に異常(不時)出穂の発生が確認され,その発生程度も圃場により異なった.1998年は春先から異常高温で,移植後も高温で経過し,生育が促進されたことから,温度が異常(不時)出穂の発生要因の一つと考えられた.発生時の特徴としては,通常の生育時より最終主稈葉数が4葉程度少なく,いずれも稈長,穂長が短かった.収量については現地圃場間で206~541gm-2の差がみられ,異常(不時)出穂の発生程度との因果関係が認められた.異常(不時)出穂は2001年においても確認され,その形態として穂首節間が十分に伸長せず葉鞘から穎花が抽出した個体があり,この穂首には伸長した苞葉が着生していた.また止葉が展開し,幼穂の発育・伸長が停止した出穂不能個体も観察された.発生区では播種からの有効積算温度(基準温度:10℃)が469~543℃日で異常(不時)出穂が確認され,この時の移植まで温度は253~351℃日で,移植苗の葉齢は3.4~4.4であった.また発生区では未発生区に比べ正常な穂の出穂期間が長くなった.一方,未発生区については,年次,苗の種類,移植時期を違えても播種後の有効積算温度が800℃日以上に達すれば到穂することが判明した.
  • 佐藤 導謙, 土屋 俊雄
    2002 年71 巻4 号 p. 455-462
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 春播コムギの初冬播栽培において,多収と高い子実粗タンパク質含有率(以下子実タンパクとする)を両立させるための窒素施用法について検討した.試験は総窒素量0~16gm-2で,融雪直後に全量を施用した「融雪施用区」,融雪直後の4~13gm-2に加え止葉期に3~6gm-2を施用した「分施区」,および比較として「春播区」を設置した.同一窒素量(窒素10gm-2)で比較すると,初冬播栽培は春播栽培と比べ窒素吸収量では大差がないものの,生育量および収穫指数が優るため多収となったが,子実タンパクが低かった.初冬播栽培で窒素を増肥すると,窒素吸収量および地上部重が増加し,収穫指数も漸増したため多収となり,子実タンパクも高まった.分施区は,同一窒素量条件では融雪施用区よりもやや収量が低かったものの子実タンパクは高かった.パン用や醤油用など,高タンパクが望まれる春播コムギの用途を考慮した場合,初冬播栽培では窒素施用量を13gm-2以上に増肥する必要がある.倒伏発生の危険性を考慮すると,その施肥法は,融雪直後に窒素7~10gm-2を施用することにより生育量を確保し,止葉期に窒素3~6gm-2を施用することにより更なる多収と子実タンパクの向上を得る,分施区がよいものと推察された.
  • 松江 勇次, 佐藤 大和, 内村 要介, 尾形 武文
    2002 年71 巻4 号 p. 463-468
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 早晩性を異にする水稲低アミロース極早生4,早生2および晩生1品種の計7品種を供して,登熟温度の違いが精米のアミロース含有率および玄米の白濁に及ぼす影響を検討した.低アミロース米品種においても登熟温度と精米アミロース含有率との間には,一般飯米用品種で認められているように,有意な負の相関関係が認められた.さらに,低アミロース米品種における登熟温度の違いによる精米アミロース含有率の変動はコシヒカリや日本晴に比べて著しく大きかった.登熟温度の違いによる精米アミロース含有率の品種間の変動幅をみると,柔小町が6.2~17.4%と最も大きく,逆にミルキークイーンは7.2~10.0%と最も小さかった.精米アミロース含有率の変動の大小の要因としては,登熟温度や千粒重の変動によるものではなく,変動の大きかったスノーパールを除く5品種は低アミロース性遺伝子で気温による精米アミロース含有率の変動が大きいdu遺伝子を有しているためと推察された.登熟温度と白度値(白濁程度の指標とした)との間には有意な正の相関関係が認められるとともに,登熟温度が玄米の白濁に及ぼす影響の程度は品種によって異なり,はなぶさとスノーパールのように登熟温度の違いに関係なく白濁する品種と,彩,ミルキークイーン,ソフト158,朝つゆ,柔小町のように登熟温度の違いによって白濁の有無および程度が異なる品種が判明した.また,精米アミロース含有率と玄米白度値との間には有意な負の相関関係が認められた.精米アミロース含有率と玄米白度値について登熟温度間と品種間の分散成分の値を比較すると,品種間の分散成分の方が登熟温度間の分散成分より大きかったことから,精米アミロース含有率と白濁は品種の影響を大きくうけることが示唆された.
  • 馬場 孝秀, 甲斐 浩臣, 山口 修, 古庄 雅彦
    2002 年71 巻4 号 p. 469-474
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 国内のビール大麦26品種を用いて,早播と遮光を組み合せた処理により側面裂皮粒の発生しやすさの評価を行った.試験は3年間行ったが,処理は播種期を11月10日前後の早播とし,寒冷紗を用いて節間伸長期~出穂期の約1ヵ月間を50%遮光した.1998年に調べた側面裂皮粒の発生率は,平均で適期播・対照区5.9%に対し早播・遮光区が31.4%と早播・遮光処理により側面裂皮粒の発生が多かった.1998年~2000年に調べた早播・遮光処理による側面裂皮粒の発生には,品種×年次で交互作用が認められ,年次によって品種間の相対的な差が異なることが明らかとなった.したがって,検定にあたっては2年以上の発生率を調査する必要があることがわかった.これは側面裂皮粒の発生が,節間伸長期~出穂期の日照時間によって影響を受けるためと考えられた.供試した材料の中できぬゆたかと九州二条16号は,側面裂皮粒の発生が3カ年とも少ないことから,側面裂皮粒耐性品種育成のための交配親や耐性品種として有望であった.
  • 高橋 肇, 島内 佳奈恵, 野見山 淳, 中川 悠子, 柴田 香織
    2002 年71 巻4 号 p. 475-480
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 西日本暖地で栽培する新たな品種を導入することを目的として,山口市で北海道育成品種ハルユタカを1995/1996年から1998/1999年までの4シーズン・9試験条件で栽培試験した.試験結果は,九州育成品種ダイチノミノリと比較することにより検討した.収量は,ほとんどすべての試験条件でハルユタカがダイチノミノリより低かった.これは,ハルユクカがダイチノミノリよりも収穫指数が低く,千粒重が軽かったためであった.また,稈の可溶性炭水化物含有率は,ハルユタカでは開花期が乳熟期よりも高く,登熟前半に稈に貯蔵養分が蓄積しなかったことを示唆した.ハルユタカは,全乾物重が重くなる条件下では,シンク容量を増大することで粒重を増し,収穫指数,子実収量を高めた.一方,ダイチノミノリは,たとえシンク容量を小さく抑えても登熟期間のソース能を高めることで収穫指数を高めた.ハルユクカは西日本暖地で栽培した場合,登熟期間の光合成能に関わらず,稈の貯蔵養分を速やかに子実へと転流することで千粒重,収穫指数の値を高め,子実収量を高める品種であると思われた.
  • 高橋 肇, 島内 佳奈恵, 中川 悠子, 柴田 香織, 飯山 豪
    2002 年71 巻4 号 p. 481-487
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 山口で栽培した北海道育成コムギ品種ハルユタカの開花後の個体群成長速度(CGR)が極めて低くなることに着目し,その原因を解析した.1997~2001年に九州育成のダイチノミノリを比較対照品種として成長解析を行い,草姿,葉面積指数,穂の表面積指数および光合成有効放射(PAR)の群落内部への透過率との関係について調査・検討した.各葉位での葉身の光合成速度についても比較した.その結果,ハルユタカは,各栽培年次とも登熟期間(開花期~成熟期)のCGRおよび純同化率が極めて小さくなった.この原因の一つは,ハルユタカがダイチノミノリに比べて穂や止葉,第2葉といった群落上層に位置する器官の表面積が大きく,群落内部へのPARの透過率が低いためであると考えられた.さらに,ハルユタカは全表面積指数がダイチノミノリよりも高く,群落の同化器官が過繁茂の状態であると推察された.群落条件において葉位別に光合成速度を測定したところ,ハルユタカは登熟期間,とくに登熟後半の光合成速度が大きく低下していた.
  • 高橋 肇
    2002 年71 巻4 号 p. 488-492
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 北海道育成のコムギ品種ハルユタカは,山口市で栽培すると収穫指数や粒重が低く,子実収量も低くなる.植物成長調節物質エテホンは,コムギ群落上面に散布することで稈長を短縮し,これにより生じた余剰同化産物が子実へ転流することで,収穫指数,粒重さらには子実収量を増加させることが期待される.本研究では,栽培技術によるハルユタカの収穫指数と粒重の向上を目的として,ハルユタカと九州育成品種ダイチノミノリとを2水準の栽植密度で栽培し,止葉展開期から開花期まで3日に1度10Oppmのエテホンを葉面散布処理した.その結果,エテホン処理は両品種とも稈長を有意に短縮したものの,収穫指数,子実収量や千粒重をはじめとする収量構成要素には効果がみられなかった.稈長の短縮は,稈の伸長期間ではなく,伸長速度の低下によるものであった.稈長の短縮により余剰同化産物が稈に蓄積され,稈の可溶性炭水化物含有率が高まったものの,成熟期においても高いままであった.稈の可溶性炭水化物は,十分に子実へ転流されなかった.
  • 手塚 隆久, 内野 明徳
    2002 年71 巻4 号 p. 493-499
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 普通ソバ日本在来品種56系統を熊本県九州沖縄農業研究センター圃場で8月下旬に播種,栽培し,主茎長,分枝長,分枝数,花房数,節数などの主茎と分枝に関する14形質を調査した.主茎長,分枝数など11形質間には互いに正の相関がみられ,これらの形質は生育日数との間にも正の相関がみられた.分枝長/主茎長比が大きくなるに伴い,分枝着生角度は増加する傾向がみられた.15形質をもとに主成分分析を行った結果,累積寄与率は第2主成分までで75%であった.第1主成分は主茎長,分枝長,主茎節数などの植物体の大きさをあらわす形質との相関が高かった.第1主成分と生育日数との間には,密接な直線関係がみられ,在来品種の植物体の大きさは生育日数に対応していると考えられた.第2主成分は分枝着生角度,分枝長/主茎長比と正の相関がみられ,節間長,初花節位,主茎長と負の相関がみられたことから,第2主成分は植物体の形をあらわしていると考えられた.第2主成分得点の分布幅は第1主成分得点の増加に伴って大きくなり,在来品種の植物体の大きさに伴って草型の変異幅が大きくなった.西日本の在来品種は草型に関して多様性を持っていると考えられた.
  • 細井 淳, 今井 勝
    2002 年71 巻4 号 p. 500-505
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 食用カンナ(Canna edulis Ker-Gawl.)において,根茎の節付近から2本1組となって同時に発生する不定根の形態的および解剖学的特徴と物理的特性を,生育各期に株元からの距離および伸長方向別に調査した.地中深く伸びる垂直根と,地表下を浅く伸びる水平根は明確に区別された.1組の不定根のうち,根茎の長軸に対して基部側から発生したものは垂直根となり,先端側のものは水平根となった.垂直根は水平根に比べて組織構造が充実して物理的特性も優れており,特に根茎際のものが最も充実していた.根の引っ張り強度に対して中心柱断面積と維管束数が大きく貢献し,根の曲げ剛性に対しては皮層断面積が貢献していた.本作物における根の引っ張り強度に関する破断荷重および曲げ剛性に関する断面2次モーメントの値は,他の草本植物の根と比べてかなり大きく,これらの特性が大型の地上部支持能力の高さと密接に関係するものと考えられた.
  • 前田 忠信, 平井 英明
    2002 年71 巻4 号 p. 506-512
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 本田初期に除草剤1回と殺虫剤1回の農薬使用という低農薬水稲栽培条件で,堆肥連年施用(堆肥連用)水田と化学肥料連年施用(化肥連用)水田において,1991~2000年の10年間コシヒカリを栽培した.1995年以降における,堆肥連用水田と化肥連用水田の土壌の理化学的特性の変化と水稲の根系,窒素,燐酸,加里の養分吸収,収量について検討した.試験開始から6年経過し好天候年の1996年において,堆肥連用・化肥少肥区の収量は63.7kg/a,化肥連用・多肥区の収量は59.6kg/aで10年間のそれぞれの処理区の中で最高収量であった.この年の土壌の理化学性は,堆肥連用水田においては,pHの上昇,有効態リン酸の増加,土壌三相の気相部分の増加が見られた.堆肥連用区の水稲の養分吸収については窒素吸収に比較して,相対的にリン酸,カリの吸収が多かった.試験開始から9,10年目の1999,2000年の土壌の理化学性は,堆肥連用水田で交換性陽イオンの内,CaとMgが増加したが,有効態リン酸は1996年と大差がなかった.これらの年における養分吸収の傾向も1996年とほぼ同様であった.収量については,両年とも好天候であったが,堆肥連用・化肥少肥区で50~52kg/aと,1996年に比べると著しく低く,化肥連用・多肥区の50~56kg/aよりやや低かった.200kg/a堆肥の連年施用では地力窒素増加の効果は大きくないが,pHが高く,有効態リン酸と交換性陽イオンの内,CaとMgが多かったことから土壌環境は改善されており,窒素吸収に比較して,リン酸,カリの吸収が多かったことから,堆肥連用水田でも,好天候年で適期に窒素の供給を多くすれば収量増が期待できると示唆された.
  • 大関 美香, 阿部 孝, 進藤 久美子, 大澤 良
    2002 年71 巻4 号 p. 513-517
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : ソバ属作物の生育初期に対するカドミウムの影響に関する基礎的知見を得るため,カドミウム処理下における生育初期の発芽率と主根長への影響を,塩化カドミウム溶液を充填したグロースポーチを用いて試験した.他作物に比較してソバ属作物のカドミウムに対する耐性がどの程度であるかを検討するために,水稲・陸稲(0ryza sativa),ソルガム(Sorghum bicolor),ナタネ(Brassica napus),カラシナ(Brassica juncea)それぞれ数品種を供試し,発芽率,主根伸長をソバ属作物と比較した.ソバ属作物におけるカドミウム耐性の品種間変異を明らかにするために,普通ソバ(Fagopyrum esculentum),ダッタンソバ(Fagopyrum tataricum)それぞれ複数品種を供試した.その結果,カドミウムが100ppm以下では,水稲を除いて発芽に影響は認められないが,主根伸長は,カラシナを除く作物で抑制が認められた.発芽から主根伸長時におけるカドミウムの抑制効果は,水稲に最も強く現れ,陸稲,ソルガム,普通ソバ,ダッタンソバ,ナタネ,カラシナの順となった.したがって,ソバ属作物は供試した作物の中では中程度の耐性を示すものと考えられる.普通ソバ15品種,ダッタンソバ3系統について,カドミウム濃度に対する主根伸長の抑制程度に連続的な品種間差が認められたことから,抑制程度の低い品種はカドミウム除去などに使える可能性が示唆された.
  • 佐藤 亜希子, 大井 崇継, 大江 知生, 金澤 晴香, 小関 拓也, 高橋 知子, 西塚 梢, 三浦 梢, 柳澤 明子, 平松 緑
    2002 年71 巻4 号 p. 518-522
    発行日: 2002/12/05
    公開日: 2008/02/14
    ジャーナル フリー
    要旨 : 山形県産ベニバナ(もがみべにばな)とアメリカ産ベニバナ(CW88-OL)を同時栽培し,成長について比較検討をした結果,次の事を明らかにした.(1)成長はもがみべにばなの方が早く,発芽から開花期が終了するまでの期間はもがみべにばなは75日,CW88-OLは88日であった.(2)花びらの色は,もがみべにばなは黄色から橙色へと変わり,最終的には濃橙色に変化した.一方CW88-OLは,終始黄色であった.(3)播種後68日目から観察された葉や萼に見られる刺は,もがみべにばなの方がCW88-OLに比べて圧倒的に多く,鋭いものであった.(4)種子の一粒重は,CW88-OLの方がもがみべにばなに比べて重かった.(5)播種後18日目に間引いた葉の味は,CW88-OLに比べてもがみべにばなは,苦みとえぐみがやや強い傾向のあること,および美味しさのあることが認められた.
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