鍼治療は, 東洋医学の中で内経系医学の基本的療法のひとつである。しかし, 治療効果や, 作用機序については, 自然科学的に説明されない部分が多い。
われわれは, 過去30数年にわたる鍼治療の経験から慢性肝機能障害に対し, 鍼治療が何らかの影響を与えていると思われる現象を見い出し, その客観的効果について検討を行なってきた。その結果を日本鍼灸医学会, (社) 全日本鍼灸学会において報告した。そして統一カルテを作製し, 会員諸氏に協力を求めた。その結果, 84症例の収集が得られた。ここでは, 東洋医学研究所
®で行なっている慢性肝機能障害患者に対するチャートをもとに診察法選穴の理由と特殊穴及び治療法の公開を行なった。
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