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57 巻 , 6 号
December
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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総説
  • 内藤 泰
    57 巻 (2014) 6 号 p. 659-669
    公開日: 2015/04/10
    ジャーナル フリー
    要旨: 本稿では, 大脳皮質における聴覚情報処理のどのような段階あるいは側面が, 皮質のどの領域, あるいはネットワークで行われているのかについて脳機能画像で得られた知見を概括した。 聴覚野における音の周波数に応じた配列は外側が低音,内側が高音という単純な配置から, 複数の軸を有する複雑な配列へと理解が深まっている。 音の強さの認知には聴覚野以外の皮質領野の関与が示唆されており, 語音と楽音のように異なる音色が聴覚野の異なる領域で処理されることも報告されている。 また, 難聴や背景雑音によるS/N比の低下,人工内耳を介する言語聴取など, 困難な条件下の聴覚認知では視覚野や前頭葉の運動関連領野などとの協同が観察され, 難聴などに起因する種々の障害の背景にある神経機序を理解し, 治療やリハビリテーションの方針を考える上で有用な情報が得られている。
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原著
  • 赤松 裕介, 廣田 栄子, 尾形 エリカ, 山岨 達也
    57 巻 (2014) 6 号 p. 670-678
    公開日: 2015/04/10
    ジャーナル フリー
    要旨: 当科にて4歳未満に CI 埋め込み術を行なった32例の術前から CI 装用後30ヶ月間の聴性行動 (MAIS) と発話行動 (MUSS) の発達的変容について以下の結果を得た。
     1) MAIS 評価は CI 装用後18ヶ月, MUSS 評価は CI 装用後30ヶ月時に70%を超えた。
     2) MAIS・MUSS 評価ともに領域により改善傾向が異なった。
     3) MAIS・MUSS 評価ともに初期改善にはいずれの領域も得点は50%未満だった。
     4) MAIS 評価の中期改善では聴覚入力の要請領域と音の検知・識別領域の改善が著しく, 後期
       改善に音声理解領域の向上を認めた。
     5) MUSS 評価の中期改善では意図的発声領域と家庭内音声使用領域, 日常音声使用領域の改
       善が著しかったが, 会話修復領域は後期に至っても得点は50%未満だった。
     6) CI 装用経過については, 領域毎の改善に注目することが重要と言える。
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  • 伊藤 まり, 大石 直樹, 小川 郁, 田路 正夫
    57 巻 (2014) 6 号 p. 679-685
    公開日: 2015/04/10
    ジャーナル フリー
    要旨: 難聴を自覚している耳鳴症例に対する TRT (Tinnitus Retraining Therapy) では補聴器による音響療法も考えられるが, 補聴器装用を継続し得ない症例も存在する。 今回平成24年4月から12月まで川崎市立井田病院耳鳴難聴外来を受診した耳鳴患者44例 (男23例女21例) のうち, 補聴器による TRT を継続し得なかった13例 (男7例女6例) を対象とした。 耳鳴の評価としては THI, VAS (1日のうちで耳鳴の気になる時間%), HHIA を施行した。 補聴器による TRT を継続し得なかった理由として効果を感じなかったことと, 代金が挙げられた。 前者は一側性難聴症例で患側に補聴器を装用すると響いてしまい充分な利得が上げられず耳鳴改善感が得られないので装用をやめてしまった。 後者は, 耳鳴の改善を自覚しても患者は補聴器の代金が高額と感じ, 早く返却してしまった。 補聴器による TRT では患側に外界音が充分に入力されるように利得設定し, さらに2~3ヶ月装用することにより TRT を継続し得る可能性があると考察された。
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  • 鈴木 雪恵, 馬場 陽子, 小川 洋, 山田 奈保子, 原田 綾, 松井 隆道, 鶴岡 美果, 大森 孝一
    57 巻 (2014) 6 号 p. 686-693
    公開日: 2015/04/10
    ジャーナル フリー
    要旨: 福島県における中学校の通常学級に在籍している人工内耳・補聴器装用児の学習環境に関して, 担当教員等へのアンケート調査を行い, 現状の把握を行った。 今回の調査より, 人工内耳・補聴器装用児の聞き取りの問題や学力の問題, 周囲生徒との問題があることがわかった。 しかし, その対策として考えられる FM 補聴システムの活用や支援員の配置, 教育環境の整備, 教育支援計画と指導計画の作成が低い率でしかなされておらず, 周囲生徒に対する配慮も少なかった。 これに対し, 専門機関が組織的かつ迅速に直接学校を指導する必要があると考えられた。 そのため, 我々は以下の学校支援のための役割分担を明確にした。 授業参観後のケース検討会等の直接の学校支援については福島県立聾学校地域支援センターが行い, コーデイネートは福島県養護教育センターが行う. さらに, 医療機関は人工内耳・補聴器装用児の情報提供を行うという支援体制について関係者で合意を得た。
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  • 岡本 康秀, 神崎 晶, 貫野 彩子, 中市 健志, 森本 隆司, 原田 耕太, 久保田 江里, 小川 郁
    57 巻 (2014) 6 号 p. 694-702
    公開日: 2015/04/10
    ジャーナル フリー
    要旨: 音声の情報として, 周波数情報に加えて時間情報は極めて重要な因子である。 今回時間分解能の評価として Gap detection threshold (GDT) と temporal modulation transfer functions (TMTF) を用いた。 対象を老人性難聴者とし, 年齢, 語音明瞭度を中心に時間分解能の検討を行った。 その結果, 加齢により GDT と TMTF の低下傾向を認めた。 また, 語音明瞭度に影響する因子として, TMTF における peak sensitivity (PS) が強い相関を認めた。 このことは音声知覚において, PS のパラメータであらわされる時間的な音圧の変化の検知能力が語音聴取能力に強く影響を及ぼしていることが示唆された。 今後は時間分解能の臨床応用に加えて, 時間情報をもとにした強調処理などの補聴処理技術が開発されることが望まれる。
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  • 西尾 のり子, 河野 淳, 冨澤 文子, 芥野 由美子, 野波 尚子, 鮎澤 詠美, 南雲 麻衣, 白井 杏湖, 鈴木 衞, 藤田 和美, ...
    57 巻 (2014) 6 号 p. 703-710
    公開日: 2015/04/10
    ジャーナル フリー
    要旨: 当院を受診した初診年齢0歳児24症例に対して, 補聴器の試聴を開始し, 初診日齢, 新生児聴覚スクリーニングの有無, 平均聴力レベル, 補聴器装用開始日齢, 補聴器装用適合日齢, 補聴器適合に至るまでの問題点, 補聴器フィッティング状況 (音響利得,最大出力音圧 (MPO), 装用閾値の関係について), 決定補聴器について検討した。 全体的な傾向として, 初診日齢が早いほど, 補聴器装用開始日齢, 補聴器装用適合日齢も早く, 初診から補聴器適合までに6か月ほど時間を要しており, 初診から補聴器確定までの期間には個人差がみられた。 補聴器装用においての問題点では, 聴力評価13例 (54.2%), 装用困難9例 (37.5%), イヤモールド4例 (16.7%), ハウリング7例 (29.2%), 補聴器装用評価20例 (83.3%), 補聴器の特性4例 (16.7%) であり, 補聴器装用開始日齢から補聴器適合日齢までの期間が3か月以内と短い場合には問題点が少ない傾向にあったが, 補聴器適合日齢には関係なくみられた。
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