CHEMOTHERAPY
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31 巻, 12 号
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  • 高瀬 善次郎他
    1983 年 31 巻 12 号 p. 1093-1101
    発行日: 1983/12/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Cefotaximeの周産期感染症における有用性を検討する目的で, 産科領域における胎盤通過性および臨床評価を行なった。
    胎盤通過性の検討には, 1g 1回静注例で89例, 0.5g 1回静注例15例, 1g 1回筋注例7例, 1g 1回点滴静注例11例が集積された。
    1g 1回静注例についてみると, 母体血清中濃度は投与終了後すみやかに最高値に達し, 臍帯血清中濃度は30分から60分にピークに達した。臍帯血清中へは母体血清中濃度の約1/4の移行がみられた。羊水中濃度は投与後約3時間から4時間で最高値に達し, 母体血清中濃度の約1/8の移行がみられた。
    新生児の血中残存濃度は, ほとんどみられなかった。新生児の総ピリルビン値については, 本剤投与に起因すると考えられる高値出現例は認められなかった。
    臨床的には, 破水例68例, 腎盂腎炎, 産褥熱等の破水以外の症例22例が集積された。破水例全例は有効と判断され, 破水例以外の症例では, 腎盂腎炎1例, 帝王切開後の子宮内感染1例がそれぞれ無効と判定された以外は, いずれも著効ないしは有効と判定された。
  • 嶋田 甚五郎他, 斎藤 篤, 柴 孝也, 山路 武久, 井原 裕宣, 北条 敏夫, 加地 正伸, 三枝 幹文, 宮原 正, 三和 秀明, 堀 ...
    1983 年 31 巻 12 号 p. 1102-1108
    発行日: 1983/12/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    緑膿菌に対するLatamoxef (LMOX) とTobramycin (TOB) の併用効果について主としてin vivo実験の立場から検討を行なった。
    臨床分離の緑膿菌4株に対する試験管内併用試験を種々の実験条件で検討した結果, 液体希釈法で高菌量接種の場合に, より強い併用効果を示す傾向を示し, これら4菌株に対して相乗効果が認められた。
    上記4株を接種菌とするマウス腹腔内感染症に対する両剤の併用効果をLMOX: TOB=10: 1で検討した結果, いずれの菌株による感染においても優れた相乗効果を示した。また, 腹腔内生菌数の経時的追跡結果からも併用投与による殺菌作用の増強が認められた。
    併用効果に及ぼす諸因子の影響を検討した結果, 薬剤投与の時期が遅れても効果が認められること, 接種菌量には影響されないこと, および, それぞれ単独のED50付近の組み合わせを中心に広範囲の配合比において相乗効果を示すことが確認された。
    Cyclophosphamide処理による白血球減少マウスを用いた感染系においても, 両剤の有意な相乗効果が認められた。
  • 実験動物のagingの影響
    戸谷 治雅, 新免 友次, 加藤 敬香, 山崎 勝, 鎌田 皎
    1983 年 31 巻 12 号 p. 1109-1113
    発行日: 1983/12/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Gentamicinの直腸における吸収を, 血漿中濃度を指標とし, 幼若犬, 成犬, 老齢犬について検討した。
    Gentamicin単独では幼若犬においてのみ, ある程度の吸収が見られたが, 成犬, 老齢犬では, ほとんど吸収は見られなかった。
    界面活性剤を吸収促進剤として用いた場合, 三者ともに血中濃度の上昇は見られたが, 幼若犬において最も著しく, 成犬, 老齢犬の順であった。しかし, 幼若犬では坐剤の漏出などが観察され, 刺激に対し敏感であることを示唆した。
  • 筋注法と点滴静注法の比較
    高橋 悟, 篠崎 公一, 佐々木 康人, 増原 慶壮, 田中 美雄, 佐野 隆志, 染谷 一彦
    1983 年 31 巻 12 号 p. 1114-1123
    発行日: 1983/12/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    Tobramycin (TOB) の有効かつ安全な投与を行なうために, 血中TOB濃度を高速液体クロゼトグラフィーを用いて測定し, 臨床薬物動態理論に基づいて筋注時と1時間点滴静注時の投与設計法と腎毒性について検討した。健常志願者6名にTOB 1.5mg/kg筋注および1時間点滴静注後の血中濃度推移はいずれも治療域内にあり, One Compartment Modelにより解析した結果, 半減期, 分布容積ともほぼ同等の値を示した。患者においてTOB 1.5mglkg投与後のPeak値は, 筋注時では全例治療域に達せず, 1時間点滴静注時では22.2%しか治療域に達しなかったが. TOB 1.6~3.5mg/kgと投与設計後では, 筋注時は80%, 1時間点滴静注時は全例治療域に達しており中毒域に達したものはなかった。また, Trough値は全例治療域にあった。一方, Steady StateにおけるPeak値の予測値と実測値の差の絶対値は, 筋注時より1時間点滴静注時において有意に (P<0.05) 大きかったが, いずれも治療域内にあり, 実測値と予測値はほぼ1対1の対応を示した。1例を除き他の抗生剤を併用しているが, 臨床経過は3例を除き良好であった。したがって, TOB 1時間点滴静注法は, One Compartment Modelを応用することにより筋注法と同様に有効かつ安全で, 患者ごとに血中濃度を測定し, 薬物動態値を求めて投与設計を行なうことが有効かつ安全な治療のために必要である。TOB投与中の腎障害の出現に尿中β2-microglobulin測定の有用性が示唆された。
  • 1983 年 31 巻 12 号 p. 1124-1178
    発行日: 1983/12/25
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
  • 1983 年 31 巻 12 号 p. 1182
    発行日: 1983年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
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