シラスコンクリートは, 用いる細骨材の全てをシラスとしたコンクリートと定義される。シラスは, 南九州に大量に存在する火砕流堆積物の総称であり, 乱した状態では砂状になることから, 以前よりこの地域では, 細骨材としての利用可能性について検討が行われていたが, 1990年代後半に入り, 海砂の採取規制に伴う代替骨材として着日されるようになり, 検討が本格化してきた。そして, 2006年1月に, 鹿児島県より『2005年制定 シラスを細骨材として用いるコンクリートの設計施工マニュアル (案) 』が発刊されるに至った。本文では, このマニュアル (案) の内容を基に, シラスコンクリートの主な特微, 配合設計法および施工⊥の注意点などを概説するとともに, 実用化の事例ならびに今後の展望を示す。
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