コンクリート工学
Online ISSN : 2186-2753
Print ISSN : 0387-1061
ISSN-L : 0387-1061
54 巻, 4 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
巻頭言
TOPICS
解説
テクニカルレポート
  • 廣藤 義和, 毛利 彰仁, 宮本 充也, 山田 雅裕
    2016 年 54 巻 4 号 p. 353-361
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    コンクリート品質の連続管理装置は,ひずみ計および温度計を内蔵した計測器(以下,プローブと称す)をアジテータ車のドラム内部に取り付け,コンクリートの積込みから荷卸しまでのスランプ,温度および積載量を推定できるものであり,海外より導入した技術である。プローブにより得られる情報を無線通信でリアルタイムに把握することで,運搬中のレディーミクストコンクリート品質の連続管理が可能となる。本稿では,本装置の概要と適用例を示すとともに,様々な種類のコンクリートを用いて,スランプおよび温度等の推定精度ならびにリアルタイム計測への適用性の検証を行った。この結果,本装置はスランプおよび温度等を精度良く推定でき,またスランプ等の経時変化を逐次把握できることから,品質管理に有用であることがわかった。
  • 柳井 修司, 日比 康生, 西郡 一雅, 佐藤 圭太
    2016 年 54 巻 4 号 p. 362-370
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    福島第一原子力発電所2,3,4号機海水配管トレンチには,東北地方太平洋沖地震によって被災した原子炉建屋・タービン建屋から漏出した高濃度汚染水が滞留している状況であった。2014年11月,トレンチ内部へ充填材を打ち込み,汚染水を置換・除去する作業を開始し,2015年12月にその作業を完了した。本稿は,トレンチの横抗トンネル部に適用した長距離水中流動特殊充填材をはじめとする種々の充填材に関する検討内容を取りまとめたものである。
  • 青木 圭一, 西田 宏司, 前田 晴人, 高橋 宗臣
    2016 年 54 巻 4 号 p. 371-374
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    あと施工アンカーにおける凍結融解の影響試験は,あと施工アンカーを施工した後に長期的に持続する引張荷重が作用した状態において凍結融解の環境変化を受けた場合,接着系のあと施工アンカーの抜け出し(変位量)および引張耐力がどの程度影響を受けるかを確認するための試験であり,日本ではまだ基準化されていない試験である。今回,ヨーロッパの基準(ETAG)に準拠したあと施工アンカーにおける凍結融解の影響試験を計画し,ドイツの第三者機関(KIWA)にて実施したので,本稿においてその試験方法と試験結果とを報告する。
  • 性能設計対応型ポーラスコンクリートの施工標準と品質保証体制の確立研究委員会
    2016 年 54 巻 4 号 p. 375-380
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    本稿は,日本コンクリート工学会に設置された「性能設計対応型ポーラスコンクリートの施工標準と品質保証体制の確立研究委員会」において実施した共通実験の結果について紹介するものである。委員会では,強度比-空隙率関係式を用いて強度管理を行う方法を試案として示している。また,この共通実験の結果から,強度比-空隙率関係の確認および関係式中の実験定数の目安を示しているが,運用にあたっては,原則として各機関で実験定数を求めるものとしている。本提案に至った経緯について共通実験の結果を紹介しながら報告する。
工事記録
  • 岸本 剛, 古田 英之, 服部 晃三, 河野 政典
    2016 年 54 巻 4 号 p. 381-386
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    既存の耐震壁の壁厚を増す耐震補強を対象としたモルタル吹付けによる補強工法を開発し,実建物の耐震補強工事に適用した。コンクリートを打ち込む代わりにポリマーセメントモルタルの吹付けにより増し打ちする工法で,ポンプ車と生コン車,型枠も不要であり省スペースでの施工が可能である。加えて,あと施工アンカーを用いず既存躯体と一体化する方法を採用しているため,あと施工アンカー打込みの騒音や振動を抑えることができ,幅広い施工条件,要望に対応可能な補強工法である。構造実験および施工実験結果に基づき,耐震補強工法としての有用性を立証し,実建物の耐震補強工事への適用を進めている。
  • 緒方 辰男, 大城 壮司, 永元 直樹, 三加 崇
    2016 年 54 巻 4 号 p. 387-392
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/04/03
    ジャーナル フリー
    プレストレストコンクリート橋をはじめとするコンクリート構造物は,一般的に耐久性が高い構造といわれてきたが,近年,塩害や中性化などによる鉄筋やPC鋼材の腐食に起因する構造的な問題や第三者被害などが報告されている。このため,将来の維持管理の負荷を低減するため,今後整備する社会資本は耐久性に富んだ構造とすることが重要である。このような社会的な背景から,筆者らは鉄筋やPC鋼材などの腐食による劣化の原因となる鋼材を使用しない超高耐久なプレストレストコンクリート橋,「Dura-Bridge」を開発した。本構造の全体的な安全性を検証するため,実証橋を建設し載荷試験とモニタリングを実施している。
資料
講座
随筆
海外だより
国際情報
さろん
feedback
Top