昭和歯学会雑誌
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12 巻 , 4 号
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  • 割田 研司, 古谷 彰伸, 佐藤 真弥子, 川和 忠治, 井上 昌幸
    1992 年 12 巻 4 号 p. 319-324
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    全国14大学, 研究機関が参加した文部省科学研究費補助金総合研究 (A) 「金属アレルギーの疫学的調査ならびにその口腔内使用金属との関連性について」の研究の一環として, 1989年度・1990年度の2年間にわたり, 本学学生を対象としたパッチテストによる歯科用金属に対する感作率の調査を行った・被験者は本学歯学部学生のボランティアで, 男62名, 女26名, 合計88名で・年齢は22~40歳, 平均25.4歳, パッチテストと併せて, 問診表による既往歴, 生活環境等の調査を行った・パッチテスト用金属試薬には歯科用金属に含まれる代表的な元素18種類を含むM-9シリーズを用い, パッチテスト用絆創膏を用いて, 肩甲骨と脊柱を避けた背部皮膚面に48時間貼付した・判定にはICDRG基準を用い, 貼付48時間後, 72時問後, 1間週後における判定結果から, 金属による感作の有無を判定した.パッチテスト陽性で金属に対する感作有りと判定された者は, 男10名, 女6名, 合計16名で, 陽性者率は男16.1%, 女23.1%, 平均18.2%であり, 女性でやや高率であった・金属元素別陽性者数はSn, Hgで4名, Cr, Niが3名, Znで2名, Pd, Co, Sb, Moで各1名であった.また, 複数の金属に対して感作している者が3名いた.金属に対する感作有りと判定された被験者のうち, 金属による接触皮膚炎既往者群の陽性者率は33%であり・健常者における陽性者率16%に比べて高率であった.しかし, 今回の調査で, 健常被験者の約16%に, 金属による感作と考えられるパッチテスト陽性反応がみられたことから, 歯科用金属に対する潜在的な金属アレルギー陽性者がかなりの数いることが推察された.
  • 美濃部 浩久
    1992 年 12 巻 4 号 p. 325-342
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    モンゴロイドの基盤となる集団と地理的に近い位置にあるフィリピンの住民の顔面形態をモアレ縞法を用いて三次元的に計測・分析し, その人類学的特徴を記載した.被験者はマニラ市内および近郊在住のフィリピン成人男性57人, 女性140人である.モアレ写真は, 眼耳平面を基準平面として正面方向から撮影し, 縞のピッチは2mmである.フーリエ級数を応用して顔面の輪郭をPöchの10型の改良型を用いて分類した.男性は逆卵円形, 楕円形が多く, 女性は楕円形, 卵円形が多かった.顔面長に対する相対的な顔面幅は女性より男性で小さく, 性差の程度は上顔面部より中顔面・下顔面部へと小さくなる傾向が認められた.顔面のモアレ縞パターンは4型に分類できた.type Iが最も多くみられ, とくに男性では60%以上を占めていた.次いでtype IIが多かった.type IIIは男性で少なく, 女性で比較的高率にみられた.type IVは女性のみにみられた.フーリエ級数を応用した顔面輪郭の分類とモアレ縞パターンのtype間にはほとんど関係がみられなかった.指数値間の相関をみると, 上口唇部の前方突出度が上口唇と頬部の側方への蛮曲度に強く関与していた.モアレ写真から頬部と上唇部の指数値を計測・算出した.指数値の性差をみると, 頬部側方蛮曲度を除いて女性より男性が大きい値を示した.左右差は上口唇部側方蛮曲度で最も大きかった.人種差をみると, 上口唇部前方最突出度が日本人に比べてフィリピン人で顕著に大きい値を示した.本研究と直接比較できる他人種のデータは少なく, フィリピン人の人種学的な位置を検討することは難しかったが, フィリピン人顔面は形質人類学的に南方系の特徴がみられるが, 北方系の特徴も兼ね備えていると考えられる.
  • 立花 均, 若林 始, 松本 光吉
    1992 年 12 巻 4 号 p. 343-347
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    歯頚部象牙質知覚過敏症の患者の歯に, 波長830nm連続波のGaAlAs半導体レーザーを20mW及び40mWの出力で使用し, その誘発痛の緩和の程度を調査した.被験歯は22歳から61歳の患者, 計18人の中で歯頚部象牙質知覚過敏症を有する前歯43例, 小臼歯21例, 大臼歯16例を用いて実験を行った.知覚過敏度の判定基準は誘発痛が, 耐え難い場合を3度, 強い痛みがあるが耐えられる痛みがある場合を2度, 軽度の痛みがある場合を1度, 痛みとして感じられない場合を0度とした.この判定基準に基づきレーザー照射前, 直後, そして約1か月後に知覚過敏度を判定した.レーザーの照射は可及的に歯頚部象牙質知覚過敏症患部に近接して行った.照射は30秒単位とし, 効果の有無に係わらず最大180秒までとした.その結果, 40mW照射群においては著効例が全体の2.5%, 有効例が85.0%, 無効例が7.5%であった.20mW照射群においては有効例が全体の30.0%無効例が70.0%であった.各照射群間で有意差が認められた.照射時間は40mW照射群では1度の群で120秒, 2度の群で147秒, 3度の群で171秒であった.20mW照射群ではすべて180秒であった.再発の調査では40mW照射群では1度の群で認められず.2度の群で36.8%, 3度の群で57.1%に再発が認められた.20mW照射群では1度の群で80.0%, 2度の群で75.0%, 3度の群で66.7%に再発が認められた.
  • 吉田 佳子, 近藤 信太郎, 美濃部 浩久, 大野 二朗, 浜田 立太, 若月 英三
    1992 年 12 巻 4 号 p. 348-354
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    従来より, 外鼻形態は人種により特徴が表されるとし, 鼻背, 鼻底の形などの肉眼観察による検討のほか, 鼻指数による分類が行われていた.モンゴロイド系人種は歯の形質からSundadontyとSinodontyに分けられる.フィリピン人女性はSundadontyに, 日本人女性はSinodontyに属している.この異なる集団に属する両者の外鼻形態の比較を三次元モアレトポグラフィにより行った・計測においては, 日本人女性は鼻長, 鼻背長が大きく, フィリピン人女性は鼻幅, 鼻長幅指数が大きかった.鼻背, 鼻屋のモアレ縞の走行から, フィリピン人女性の鼻背の形は凹曲型が多く, 鼻背から頬部への傾斜は, 緩やかである.それに対し日本人女性の鼻背の形は直線型が多く, フィリピン人女性ほど, 鼻背から頬部への傾斜は緩やかではない。また, フィリピン人女性は, 日本人女性にはみられないモアレ縞の走行があり, このモアレ縞から, フィリピン人女性の外鼻には, 鼻根部から鼻背中央付近までの隆起が弱く, 外鼻下方で急激に突出する形態がある.このようにフィリピン人女性と日本人女性では計測学的に違いがあるほか, 形, 特に, 外鼻上方の隆起状態に相違が認められ, フィリピン人女性の鼻は南方系の, 日本人の女性の鼻は北方系の特徴を備えていた.
  • 小川 博章, 玉置 幸道
    1992 年 12 巻 4 号 p. 355-366
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    高温で安定なイットリアを用いて, チタン鋳造用鋳型材としての可能性を検討した.粒度の異なる2種類の高純度イットリア粉末を数種類の結合材により練和し, 硬化時間, 硬化時の寸法変化, 生型および焼成強度, 加熱膨張などを測定した.その結果, 平均粒径10μmの粗いイットリア粉末をイットリアゾル20wt%-ジルコニアゾル80wt%の混合溶液で練和した硬化体が硬化時間, 変形, 強度などの点から鋳型材として最も適していた.また金属ジルコニウム粉末を数%添加することにより数%程度の加熱膨張が得られ, チタンの鋳造収縮を十分に補償できると考えられた.平均粒径2μmの細かい粉末は操作性に劣り, 硬化時に変形やひび割れを伴う大きな収縮が認められた.試作イットリア鋳型材中に鋳込まれたチタン鋳造体は非常に型離れが良く光輝面を呈し表面粗さも小さかった.また, 表面の反応硬化層もビッカース硬さの結果から表層150μm程度に限局していることが認められた.また, 試作イットリア鋳型材を用いて臨床形態を有するチタン全部鋳造冠を鋳造した結果, 鋳放しの状態で良好な適合を示した
  • Vitita JINTANAWAN, Iselda TAKITO HONMA, Koukichi MATSUMOTO
    1992 年 12 巻 4 号 p. 367-373
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    The enamel, dentine, canal walls and root surfaces of ten human extracted teeth were irradiated by newly developed CO2 laser device (LASERSAT CO2 SATELEC, France) under the condition of the fixed different exposure time of 1, 2, 3, 4 and 5 seconds and varied power from 1, 2, 3 until 10 watts. The detailed examination was carried out by light microscope and scanning electron microscope. As a result, among enamel, dentine, canal wall and root surface, the root surface showed the most severe morphological changes. This result was considered to depend on the composition of water, mineral and organic substance. Furthermore, considering from the lased findings, it was confirmed that even under the condition of low power, the enamel surface was melted and recrystalized like glass surface. From our findings, it can be concluded that this device seemed to be effective for caries prevention and primary caries treatment if the temperature rising after CO2 laser irradiation which causes the dental pulp disturbance could be resolved
  • 池田 通, 山口 朗, 斉藤 健一, 秋月 弘道, 片岡 竜太, 道 健一, 吉木 周作
    1992 年 12 巻 4 号 p. 374-377
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    慢性び漫性硬化性骨髄炎はかなりまれな疾患であるうえ, その成り立ちについても必ずしも明らかではない.最近我々は8年の経過を有する慢性び漫性硬化性骨髄炎の症例を経験した.患者は20歳女性で, 1984年より左側顎角部の疹痛および腫脹を繰り返しており, 他院にて慢性硬化性骨髄炎の診断のもとに薬物投与による対症療法および開窓, 掻爬治療を受けていた.1992年, 本学第一口腔外科に転院するとともに, 病変部の除去手術が施行された.病変は下顎角から下顎枝に及び, 病理組織学的には, 硬化が著しい緻密骨様組織から成る部分と線維性骨異形成症に類似した細い骨梁から成る部分とで構成されていた.本症例では病理組織学的に炎症像はほとんど認められなかったが, 多彩な組織像を呈していたことや, 痙痛および腫脹を繰り返していたことなどから, 慢性び漫性硬化性骨髄炎と判断した.また, 本疾患を病理組織学的に診断する場合, 可能な限り広範囲の組織像を観察したうえ, 臨床経過に十分注意する必要があると考えられた.
  • 鈴木 敏光, 小杉 紀子, 久光 久
    1992 年 12 巻 4 号 p. 379-381
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 木村 義孝
    1992 年 12 巻 4 号 p. 383
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 1992 年 12 巻 4 号 p. 384-394
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 1992 年 12 巻 4 号 p. 395
    発行日: 1992/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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