昭和歯学会雑誌
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14 巻 , 2 号
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  • 大峡 淳
    1994 年 14 巻 2 号 p. 93-102
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本研究は, 歯周外科手術へのフィブリン系組織接着剤の応用による, 歯周組織再生への影響について実験病理学的に検討した.雑種成犬14頭の下顎両側第3, 第4前臼歯部の頬側歯槽骨を, 外科的にセメント・エナメル・ジャンクションより根尖側に4mm削除し, 骨欠損を作成した.骨欠損作成後, 露出した根面の歯根膜, セメント質を除去した後, 実験群には歯肉弁と根面との間に, フィブリン系組織接着剤を注入し縫合した.対照群には注入せず, 実験群と同様に骨欠損を作成し, 歯根膜, セメント質を除去した後そのまま縫合した.術後2, 4, 8週で屠殺し, 組織学的観察及び形態計測を行った.その結果, 実験群において上皮の根尖側への増殖抑制が, 術後2週から4週で認められた (P<0.05).また術後8週において実験群の新生セメント質が, 対照群に比べ有意に形成されているのが認められた (P<0.005).さらに実験群の新生骨が, 術後8週において対照群に比べ, 有意に形成されているのが観察された (P<0.05).以上の結果より, 歯周外科手術へのフィブリン系組織接着剤の応用は, 歯周組織の再生を促進させることが示唆された.
  • 阿部 正幸
    1994 年 14 巻 2 号 p. 103-115
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    ラット顎下リンパ節内に発現分布する弾性線維の走行状態, 形状を明らかにし, さらにその線維が加齢的に変化がみられるかを光顕的に検索を行ったものである.材料は, 生後0日齢から78週齢まで飼育したSD系ラットを用いて, 左右側の唾液腺とともに摘出し, ワイゲルトのレゾルシン・フクシン染色を行い, 弾性線維を染出し, 検鏡に供した.観察部位は被膜, 辺縁洞, 皮質表層, 皮質深層, リンパ小節の胚中心周囲部, 胚中心, 髄質の7部位である.その結果, 生後0日齢, 1週齢では, 顎下リンパ節の被膜, 皮質, 髄質のすべての部位に弾性線維の発現は認められなかった.生後2週齢では, リンパ節被膜に短く斜断された繊細な弾性線維が少量認められた.生後3週齢では, 被膜より辺縁洞に侵入する繊細な弾性線維が蛇行状に少量認められた.生後5週齢では, 被膜, 辺縁洞, 皮質表層に中等度の弾性線維の発現量がみられ, 皮質深層には少量認められた.これらの線維は繊細で, 蛇行状, 糸屑状, 顯粒状を呈し比較的広範囲に発現していた.生後9週齢では, 弾性線維の発現走行状態は生後5週齢とほぼ同様であったが, 9週齢に至ってリンパ小節の胚中心周囲部に少量の弾性線維が発現した.これらの線維は直線状, 蛮曲状, 分岐状, 顯粒状を呈していた.また髄質には蛇行状, 網状の弾性線維が少量認められた.生後26週齢では, 観察部位のすべてに弾性線維の発現を認めた.特に, リンパ小節の胚中心については, これまでの先人の報告では弾性線維は認められないといわれているが, 本研究では生後26週齢から胚中心に弾性線維の発現を認めた.生後30週齢, 52週齢, 78週齢では, 被膜に中等度, 辺縁洞に多量の弾性線維を認めたが, 皮質表層では30週齢, 52週齢, 78週齢ともに生後26週齢と同様に多量の弾性線維が認められた.弾性線維の走行形態は, これまでの形状とほとんど同様であるが, 線維の太さと発現量は増齢と共に増す傾向を示し, 皮質, 髄質において糸屑状ないし網状を呈する弾性線維の発現が増加して広範囲に分布していた.リンパ小節の胚中心に発現した弾性線維は生後78週齢で明確に認められ, リンパ小節周囲から胚中心に向って求心性に弾性線維が発現するものと思われる.生後30週齢, 52週齢, 78週齢の髄質では, 弾性線維は中等度の発現量を示した.皮質と髄質とに発現した弾性線維量を比較すると皮質の方が多く, また, その線維の形態も種々な走行形状を示した.さらに顎下リンパ節の弾性線維の加齢的変化を認めたが, 加齢に伴い弾性線維が増量するのは, リンパ節実質内の細網線維の骨格をより強固に保持するため生理的, 機能的に発現するものと考える.また, 実質内の細網線維の一部が弾性線維に置き換わる可能性もあるものと思われる.いずれにせよ本弾性線維の発現存在は, リンパ流動の調節に重要な意義を有していることを示唆するものであると考える.
  • Tetsuo KODAKA, Yuki OHARA
    1994 年 14 巻 2 号 p. 116-119
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    By using scanning electron microscopy, the different crystals formed on basal crystals were observed in human dental calculus. In early calculus, polygonal column and triangular plate-shaped crystals of brushite or dicalcium phosphate dihydrate (DCPD) were formed on the mass of fine needle or sandygrain-shaped biological apatites (AP). In old calculus, elongated ribbon and plate-shaped crystals of octacalcium phosphate (OCP) were arranged on the glomerate structures of AP crystals; in addition, the alternation of these crystal layers were frequently observed. Hexahedrally based crystals of whitlockite (WH) were induced on the surfaces of OCP crystals and on the mass of AP crystals, while rod-shaped AP crystals were induced on the surfaces of WH crystals. Their appearances suggest that the epitaxial growth and transformation of DCPD, OCP, AP, and WH crystals easily occur in the microenvironment of dental calculus.
  • Tetsuo KODAKA, Tsuneyoshi SANO, Masayuki YAMADA
    1994 年 14 巻 2 号 p. 120-122
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    It is known that calcified deposits showing an aster-like structure on the sectioned and fractured surfaces are present in human supragingival calculus. In a tonsillolith collected from an old female, aster-shaped calcified deposits were also found. In both stones, the central regions showed a glomerate structure composed of fine needle or sandygrain-shaped crystals of biological apatites formed mainly by the extracellular calcification, and the marginal regions showed a radial arrangement of elongated ribbon and plate-shaped crystals of octacalcium phosphate. It is suggested that the deposits of the tonsillolith are formed in the sites surrounded with organic matter, and that the sites are similar to that of dental plaque where the deposits of dental calculus will be formed.
  • 久光 久, 真鍋 厚史, 長谷川 篤司, 千木良 尚志
    1994 年 14 巻 2 号 p. 123-132
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    新しく開発されたコンポジットレジン表面溜沢材BRT-IIを本人学歯科病院保存科外来に来院した患者30名, 45症例に使用し, 1か月間の経過観察を行った.その結果, 11の診査項目すべてにおいて全症例で観察期間中全く異常が認められなかった.従って, 本材料は表面滑沢材として臨床的有用性があるものと考えられた.
  • 後藤 恭徳, 江川 薫
    1994 年 14 巻 2 号 p. 133-144
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    成熟骨の皮質は緊密な緻密骨で構成されている.緻密骨は基質線維の配列が異なる多数の基礎層板, ババース層板および介在層板からなるが, 成熟骨を構成する緻密骨の外周部は外基礎層板で取り囲まれている.一方, 緻密骨の外基礎層板の周囲は骨形成能を有する細胞層からなる外骨膜で取り囲まれている.外骨膜の外層は緻密なコラーゲン細線維からなる線維層で構築されている.外骨膜の外層からはシャーピー線維が起こっており, 外骨膜の細胞層を貫き外基礎層板内に侵入しており, 骨と周囲組織とを結合させている.緻密骨の基質を構成するコラーゲン細線維とシャーピー線維の立体微細構築を研究する目的で, 成人の脛骨骨幹部を材料として, 高分解能の走査電子顕微鏡で観察した.骨表層基質を観察する試料は, 外骨膜を剥離して1%トリプシン溶液で表層を被覆する骨芽細胞と非コラーゲン性の有機性基質を除去した.剥離した外骨膜は1%トリプシン溶液で外骨膜の細胞層を除去して外骨膜のシャーピー線維を観察した.緻密骨内の基質線維とシャーピー線維を観察する試料は, 緻密骨とシャーピー線維をダイヤモンドディスクで切断または凍結割断した後に緻密骨を10%EDTAで脱灰した.緻密骨の表層基質の大部分は疎な網状のコラーゲン細線維で形成されており, その深層には骨の長軸方向に走向する束状のコラーゲン細線維が観察された.表層基質はきわめて密なコラーゲン細線維網で形成された部分や骨の長軸方向に走行するコラーゲン細線維束のみで形成された部分も認められた.表層基質は約1.5μmの未石灰化のコラーゲン細線維の層で形成されていた.骨の外基礎層板を構成する基質線維は層状に配列し, 層板を構成するコラーゲン細線維束は隣接する層板のものとほぼ直交する方向に配列されていた.層板を構成するコラーゲン細線維は束状を呈しており, 細線維の密な部分と疎な部分とが観察された.外骨膜の内面にはシャーピー線維が認められた.シャーピー線維は直径が3~7μmを呈しており.密に分布している部分と疎な部分とが認められた.コラーゲン細線維の束で構成されているシャーピー線維は骨表層基質を構成するコラーゲン細線維束の間隙に侵入していた.シャーピー線維束の直径は約3μmを呈しているものが数多く認められたが, 表層の基質線維東間のきわめて狭窄した間隙に侵入するシャーピー線維も認められた.緻密骨の表層部ではシャーピー線維はラセン状を呈するものも認められたが, 骨基質内ではコラーゲン細線維がきわめて密に収束していて直線的に走行していた.シャーピー線維の骨基質内での尖端部ではコラーゲン細線維が分散しており, 基質線維の間隙に侵入していた.緻密骨の石灰化基質中には石灰化していないシャーピー線維が認められた.
  • Wataru NAKAMURA, Kazuo ITOH, Sadao WAKUMOTO, Hisashi HISAMITSU
    1994 年 14 巻 2 号 p. 145-149
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    The effect of the Pd content in a powder alloy which was triturated with a commercial Ga-containing liquid alloy was evaluated by measuring its mechanical properties and by its clinical performance in class I restorations. Experimental powder alloys were prepared by reducing the Pd content of a commercial powder alloy, which contained 10 wt % Pd, to either 3 wt % or 0 wt % (Pd-free alloy). The clinical performance of the restorations was significantly improved by decreasing the Pd content to 3 wt %, and the degree of marginal integrity correlated with the creep. Therefore, these results suggest that the Pd content in the commercial alloy should be reduced to 3 wt % to improve its clinical longevity.
  • Masatoshi MIKAWA
    1994 年 14 巻 2 号 p. 150-157
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    Changes in the contractile tension and muscle length of rat superficial masseter muscles were measured together with postnatal increases in body weight from the age of 3 to 11 weeks to establish control data during growth. Isolated masseter muscle fiber bundles were used for precise measurement of contractile tension and muscle length. Up to the age of 5 weeks, female rats showed a greater contractile tension than male rats. At the 6th weeks, the level of contractile tension in male and female rats was similar. The tension development curve in 6-to 9-week-old males was sigmoidal, while that in 6-to 8-week-old females showed a linear increase. Male and female rats reached maximum contractile tension at 9 and 8 weeks of age, respectively. The most remarkable changes in contractile tension from the age of 6 to 9 weeks correlated with rapid changes of body both weight and muscle length. Statistically significant relationships were observed between contractile tension and both body weight and muscle length. These findings suggest that the changes in the contractile tension were influenced by morphological changes as well as by individual growth. These findings will also be useful as control data regarding the rat superficial masseter muscle contractile tension.
  • 小西 潔, 割田 研司, 菅沼 岳史, 篠田 浩人, 福永 秀樹, 古屋 良一, 川和 忠治
    1994 年 14 巻 2 号 p. 158-163
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本研究は, シリコーン複印象システムを用いて金属床製作用の複模型を製作し, その寸法精度を検討することが目的である.Kennedy III級の下顎欠損歯列模型を原型とし, 咬合面, 口腔底に標点を5か所付与した後, レマジル, ウイロジル, デグフォームの3種類のシステムにより複模型を製作して, 非接触式三次元座標測定機により各標点間距離を求め, 複模型の原型に対する寸法変化を三次元的に測定した.その結果, 各標点間距離が, ウイロジルのシステムでは, ほぼ均等にやや大きくなったのに対して, レマジルとデグフォームのシステムは, 水平方向が, ほぼ全ての部位でやや小さくなり, 垂直方向では, かなり大きくなり, 複模型の弧状変形が推測された.これらのことより, ウイロジルのシステムが, 複模型材硬化時フラスコが無いため, ほぼ均等にわずかに膨張したのに比べて, レマジル, デグフォームはフラスコなどの規制により水平方向への膨張ができず, その分垂直方向に膨張し, やや不均一な膨張になったと考えられる.これらのことより, 複模型材硬化時におけるフラスコの有無が, 複模型の寸法精度に大きく影響していることが示唆された.
  • Takashi MIYAZAKI, Yukimichi TAMAKI, Hisao TANAKA, Noriyasu AOYAMA
    1994 年 14 巻 2 号 p. 164-170
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    Effects of manipulative variables such as the type and volume of chips in a barrel on the barrel polishing were examined. It was found that these significantly affected the amount of polishing and the surface texture of the workpiece. The highest amount of polishing was obtained when using RK chips which had an irregular shape. Then the surface roughness of the workpiece after polishing was about 1.5 μm Rmax. The smallest amount of polishing was obtained when using SA chips which had a spherical shape and wasn't good enough to form the smooth surface. The worst polishing efficiency was obtained at 80 vol % with all chips. Larger amounts of polishing were obtained when using RK chips and UP chips at 20 vol %. In this study, the best dimensional change and surface texture of the workpiece was produced by UP chips which had a columnar shape at 60 vol%.
  • 真鍋 真人, 倉地 洋一
    1994 年 14 巻 2 号 p. 171-174
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 1994 年 14 巻 2 号 p. 175-177
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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