昭和歯学会雑誌
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14 巻 , 4 号
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  • 山縣 健佑
    1994 年 14 巻 4 号 p. 309-331
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    補綴処置においては咀嚼, 外観のみならず発音機能の回復, 改善も重要な課題である.そのため筆者らは, 補綴処置に関連する発音障害の評価法や臨床的な検査法の開発に努めている.また, 無歯顎者や口蓋裂, 顎変形症など咬合の喪失や不正咬合を有する症例にたいして咬合の挙上, 再構成を行う際に, 顔貌の審美性の改善だけではなく, 生理的適応範囲を推定するために調音動作の解析を利用する術式を行っている.その効果を判定するために, 歯列や咬合条件の変化に伴う調音活動の変化を発音時の顔面, 下顎の運動経路および, 舌と上顎歯列, 口蓋との接触様式 (パラトグラム) の解析により検討した。さらに, 口腔, 顔面の運動経路の計測による機能評価を試みているが, これらは高齢者や障害者の異常機能の診断にも役立つと期待される
  • Takeshi IGARASHI, Nobuichi GOTO
    1994 年 14 巻 4 号 p. 332-338
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    Intracellular and extracellular invertase-like enzymes were purified from Prevotella oralis (formerly Bacteroides oralis) Ig4a by combination of several ion-exchange chromatography and gel filtration steps. The intracellular enzyme was purified as an electrophoretically homogeneous protein, and the extracellular enzyme was partially purified. The molecular weights of intra- and extracellular enzymes were estimated to be 79,000 and 53,000, respectively, by SDS-polyacrylamide gel electrophoresis. Both enzymes specifically cleaved sucrose and raffinose, but not melezitose and other polysaccharides tested, implying that the enzymes are invertases (EC 3.2.1.26; β-D-fructofranoside fructohydrolase). The intra- and the extracellular invertases had optimal pHs of approximately 6.5 and 5.5, optimal temperature of 35°C and 55°C, and Km values of 14.2 mM and 66.7 mM, respectively. These enzymes were inhibited strongly by Hg2+, and weakly inhibited by Zn2+ and Fe3+. The antiserum against the purified intracellular invertase revealed by Ouchterlony analysis that the two invertases were antigenically related
  • 久根下 斉, 藤島 昭宏
    1994 年 14 巻 4 号 p. 339-350
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    市販の3種類のハイブリットタイプの臼歯用コンポジットレジンと1種類のMFRタイプの前歯用コンポジットレジンを用いて円板状試験片を作製し, アルコール (99.5%エタノール), 酸 (1mol乳酸溶液), アルカリ (1mol水酸化ナトリウム溶液), 脱イオン水中環境に2か月間浸漬し, 表面粗さ (Rmax), 吸水量, 溶出量の測定, およびSEM観察からコンポジットレジンの環境耐久性を評価して, 以下の知見を得た.アルコール環境は, MFRタイプのコンポジットレジンには吸水量, 溶出量の増加をもたらし, SEM像の観察で有機複合フィラー・マトリックスレジン界面に沿った明瞭な亀裂が観察された.ハイブリッドタイプのコンポジットレジンでは, SEM像からフィラー・マトリックスレジン界面で間隙が生じたものや, フィラー自体に亀裂が生じたものが観察され, フィラー粉砕時の内部応力の緩和によって生じたものと推察された.酸環境では, SEM像の観察からハイブリッドタイプのコンポジットレジンで表面性状の劣化が認められ, 微小な亀裂やフィラーの溶解脱離した像が観察されたが, MFRタイプでは影響がほとんど認められなかった.アルカリ環境では, すべてのコンポジットレジンに顕著な溶出が認められ, SEM像の観察からも無機フィラーの溶解, 脱離した像が明瞭に観察され, 劣化の程度が一番大きい環境であった.各環境下における表面粗さ (Rmax) は, アルカリ環境では経時的に表面粗さの増加が認められた.その他の環境では表面性状の変化は小さかったが, 保管期間が長くなるに従って, 表面粗さが増加する試料が認められた.また, アルカリ環境は, コンポジットレジンのフィラーの溶解, 脱離が明瞭に認められるものの, 各コンポジットレジンで一様な劣化が生じたため, 耐久性評価のための試験環境としては十分ではないと考えられた.しかし, アルコール, 酸環境では, 各コンポジットの劣化の様相が異なり, アルカリ環境よりも耐久性評価の環境として有効であると考えられた.コンポジットレジンの劣化は, フィラー・マトリックスレジン界面, フィラー自体・マトリックスレジン自体の劣化が複雑に関与するため, コンポジットレジンのフィラータイプ, および浸漬溶液によって劣化の挙動が異なっていた
  • 田中 久雄, 玉置 幸道
    1994 年 14 巻 4 号 p. 351-358
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    3種類のカルシア粉末の特性を調べ, チタン鋳造用鋳型材およびルツボ材としての可能性を検討した.各カルシアは製法, 純度が異なるため, 粉末の粒度分布や活性度に差があることが認められた.特に, 焼成カルシア (CFQ-S, CSQ-S) は電融カルシア (CFQ-E) に比べて活性度が高いので硬化時間を大幅に短縮できることが判明した.焼成カルシアの生型強さは環境温度, 保存時間に影響を受け, 本実験では約10℃の環境下に24時間保存した場合に最も大きな値を示した.-方, 電融カルシアは低温の環境下では硬化が遅延され, 強さも小さかった.いずれのカルシアもチタン粉末を添加して鋳型を作製すれば, 加熱時にチタンの鋳造収縮を補償しうる膨張を有することが認められた.また, 高周波誘導融解鋳造機を用いて, 各カルシアで作製したルツボおよび鋳型より得られたチタン鋳造体の硬さは, カルシアの純度に影響され, 純度99・9%のCFQ-Sで鋳造したものが最も硬さが小さかった.本実験の結果から, 高純度焼成カルシアが操作性, 物性に優れ, しかもチタンとの反応性も低いので, チタン鋳造用鋳型材およびルツボ材として最も有望であると考えられた
  • Tetsuo KODAKA, Masayuki YAMADA
    1994 年 14 巻 4 号 p. 359-362
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    In old dental calculus attached to human teeth, the hexahedrally based crystals of whitlockite were frequently formed in the various intra-spaces of calculus deposits and the interface of calculus and the teeth. Thus, we suggest that such crystal depositions cause the maturation of dental calculus to accelerate
  • Tetsuo KODAKA, Shohei HIGASHI
    1994 年 14 巻 4 号 p. 363-366
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    We have reported that some filamentous and rod-shaped microorganisms in human dental calculus were replaced by the hexahedrally based crystals of whitlockite. Morphologically, such rocky pile-shaped deposits in subgingival, marginal (ledge-type), and deep subgingival (spiny) calculi were more or less distinguishable. This may be caused by the differences of the microbial flora, and the supplied Mg content and pH range derived from either saliva or gingival fluid
  • 宮崎 隆, 藤森 伸也, 藤島 昭宏, 舘野 孝行, 大野 康亮, 道 健一
    1994 年 14 巻 4 号 p. 367-377
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    近年, 口腔外科領域で従来からのステンレス鋼製の顎骨再建プレートに代わり, チタン製プレートが導入されてきたが, 物性についてはいまだ不明の点が多い.そこで市販および試作の顎骨再建用プレート, および固定用プレート, さらに固定用ネジを用いて, XMAによる元素分析, 表面と断面のSEM観察, 金属組織の観察, 硬さ測定, および引張試験を行い, 物性の検討を行った.また, 臨床破折プレートについてもSEM観察を行った.チタン製プレートとネジには, チタン合金製と純チタン製があり, プレートとネジの組み合わせは各メーカーで異なっていた.表面のミクロの形状は, 製造工程の影響で比較的平滑な面と粗造な面が認められた.また, 結晶粒径も製品により異なっていた.チタン合金製のスクリューやネジの硬さは, 純チタン製のものよりもはるかに大きかった.また, 引張試験の結果, 純チタン製のスクリューは, 従来のステンレス鋼製スクリューよりも耐力が大きいが引張強さが小さいことが認められた。臨床使用中に破折したスクリュー破折面のSEM観察では, 脆性破壊の様相を示していた.従ってチタンの特性を考えたプレート設計が重要であり, チタン製スクリューの特性をよく理解して, ベンディングやネジ止めなどの操作を行うことが必要であると考えられる
  • 丸山 淳, 蛭間 有紀子, 船登 雅彦, 本村 一朗, 福永 秀樹, 川和 忠治
    1994 年 14 巻 4 号 p. 378-386
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 平成3年度に昭和大学歯科病院第一歯科補綴科で装着されたクラウンおよびブリッジに関する統計的情報 (総製作数, 種類および割合, 支台歯の歯髄の有無等) を確定し, 歯冠補綴治療の現状を把握することであり, 以下に示す結果が得られた.1.クラウンとブリッジの総数は, 1,116個で, クラウンが903個 (81.0%) ブリッジが213個 (19.0%) であった.2.クラウンのうち最も多いのは全部鋳造冠553個 (61.2%) で, 次いで陶材焼付鋳造冠253個 (28.0%) であり, レジン前装鋳造冠は1例も見られなかった.3.前歯部では陶材焼付鋳造冠がジャケット冠の約3倍, 小臼歯部では全部鋳造冠が陶材焼付鋳造冠の約2.5倍, 大臼歯部では大部分が全部鋳造冠であった.4.ブリッジは臼歯部に約60%, 前歯部および前歯部から臼歯部にかけて約20%ずつ装着されていた.5.ブリッジは, 1歯欠損2本支台歯が最も多く, 2歯欠損においては前歯部では4本支台歯が, 臼歯部では2本支台歯が, 複合型では3本支台歯が多かった.6.クラウンにおいては保険診療が68.8%であり, ブリッジにおいては保険診療が68.1%であった.7.クラウンの支台歯は無髄歯が88.8%であり, ブリッジにおいては無髄歯が67.7%とクラウンの場合より有髄歯の割合が多かった.
  • 青山 眞理子
    1994 年 14 巻 4 号 p. 387-400
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    チタンと歯科用合金 (コバルト・クロム合金, 金銀パラジウム合金) を用いて, 異なる表而張力を有する各溶液との接触角を測定した.種々の表面張力に対する接触角の値からジスマン・プロットを作成して, 各金属における臨界表面張力 (γc) を求めた.大気中で加熱処理を施し, 表層に酸化被膜を生成させたチタン試験片を作製し, 酸化物生成にともなう重量変化, 表面性状の観察および蒸留水との接触角の変化を検討した.また未処理および酸化処理を施したチタンと, 各種歯科合着用セメントとの接着強さを測定して, チタンの酸化処理が接着性に及ぼす影響について検討した.ジスマン・プロットから得られた臨界表面張力 (γc) は, チタン>コバルト・クロム合金>金銀パラジウム合金の順序となり, チタンは金銀パラジウム合金やコバルト・クロム合金よりも濡れ性が良い金属であることが認められた.さらに酸化処理を施すことにより, 未処理のチタンに比べ接触角の低下が生じることから, 濡れ性の向上が認められた.600℃, 30分間の酸化処理を行ったチタンで最も小さい接触角を示したが, 800℃, 30分間の処理では酸化物の生成量が著しく増加し, 酸化被膜の肥厚による表面形態の変化が認められた.チタンに対する合着用セメントの接着は, レジン系セメントで最高の接着強さを示し, シアノアクリレート系セメントにおいても良好な接着性を示した.一方, グラスアイオノマーセメント, カルボキシレートセメントでは上記のセメントに比べ, チタンに対する接着性は小さかった.最も濡れの良かった6000℃, 30分間の酸化処理を施したチタンでは, 未処理のチタンに対し, すべてのセメントにおいて接着強さを顕著に向上させた.しかし, 800℃処理での接着力は600℃処理に比べ有意に低下し, 引張試験後の破断面からチタンと酸化被膜界面で剥離を生じていることが観察された.これらのことから, 大気中で加熱処理を行いチタン表層に酸化被膜を生成させることにより, 簡便に濡れ性を向上させることが可能であり, 各種歯科合着用セメントとの接着性を向上させることが判明したため, 加熱による酸化処理は, 歯科臨床において応用可能なチタンの有効な表面処理法の一つであることが認められた.
  • 高橋 修, 江川 薫
    1994 年 14 巻 4 号 p. 401-412
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    骨は受動的運動器官の役割を果たし, 筋による張力を絶えず受けている.そのために骨は外力に適合した合理的な構造をなしている.骨の応力と基質構成線維の走向との関係を検討する目的で, 下顎骨の表層の構成線維の走向について高分解能の走査電子顕微鏡で観察した.研究材料としては生後3年齢の雄性のカニクイザルの下顎骨を使用した.摘出した試料は固定後, 実体顕微鏡下で外骨膜の線維層を剥離するとともに細切し, 1%トリプシン溶液で骨基質表層を被覆する骨芽細胞と非コラーゲン性の有機性基質を除去して, 骨基質表層の構成線維を剖出した.一部の試料は10%水酸化ナトリウム溶液に浸漬して, コラーゲン線維以外の有機質を除去した.すべての試料は導電染色の後, アルコール系列による脱水, 液化炭酸ガスによる臨界点乾燥.白金パラジウムのイオンスパッタコーティングを施して, 電界放射型走査電子顕微鏡で観察した.下顎骨の表層は束状のコラーゲン細線維で形成されていた.下顎体部の外側面では細新幹線維束の大部分は前後方向に走向していた.内側面も外側面と同様な配列を呈していた.表層の細線維束が比較的疎な配列を呈している部位も下顎体部に認められ, 疎な細線維束の間隙に走向の異なる細線維束が観察された.下顎体部の表面がわずかに突出している部位では細線維束の交錯が認められ, 表層の細線維束は分散していた.比較的深い陥凹部では細線維束は不規則な走向を呈し, 互いに交錯していた.下顎底部ではきわめて密な細線維束が下縁に沿って平行に走向していた.下顎骨の正中部では内側面.外側面ともに細線維束は歯槽縁から下顎底に上下方向に走向していた.オトガイ孔の辺縁部では細線維束は孔を取り囲むように走向していた.オトガイ孔の周囲の表層では多数の腱の侵入が認められ, 細線維束は腱を取り囲むように走向していた.歯槽縁では細線維束は辺縁に沿って前後方向に走向していた.歯槽部の表層では大部分の細線維束が上下方向に走向していた.上下方向に配列する細線繊で形成され榔位は前齢から臼歯総でほぼ連融噸察され.歯槽部の内麺よりも外側面の方が大きな上下径を呈していた.下顎枝部の表層では細線維束は上後方から下剛方に走向し, 下顎体部との移行部で細線維束の走向が変化していた.下顎角部の咬筋粗面の表層では.咬筋の腱が侵入していた孔が多数認められ, 細線維束は孔の周囲を取り囲むように走向していた.筋突起では細線維束は上下方向に走向し細線維束の間隙には腱の侵入が認められた.翼突筋窩の表層では細線維束は同心円状に走向し, 外側翼突筋の腱の侵入が認められた.
  • 戸羽 一, 田所 智彦, 杉森 正英, 串田 東作, 岩瀬 正泰, 桜田 重世, 南雲 正男
    1994 年 14 巻 4 号 p. 413-417
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    われわれは, 頸部に生じたリンパ上皮性嚢胞を3例経験したので報告した.症例1は33歳女性で, 右側顎下部の腫脹を主訴に当科を受診し, 右側頸部に境界明瞭な弾性軟の腫瘤を認めた.症例2は40歳男性で, 右側頸部の腫脹を主訴に当科を受診.右耳介下方部より頸部にかけて弾性軟の腫瘤を認めた.症例3は, 48歳女性で, 左側頸部の腫脹を主訴に当科を受診し.右側顎角部下方に弾性軟の腫瘤を認めた.いずれの症例も超音波所見, CT所見により側頸嚢胞と診断し, 摘出術を施行した.病理組織学的診断は, リンパ上皮性嚢胞であった.どの症例も術後現在に至るまで再発は認められず経過は良好である.
  • 佐々 竜二, 山下 登, 向山 賢一郎
    1994 年 14 巻 4 号 p. 419-421
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 山本 綾子
    1994 年 14 巻 4 号 p. 423-424
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 1994 年 14 巻 4 号 p. 425-436
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 1994 年 14 巻 4 号 p. 437-440
    発行日: 1994/12/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
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