エポキシ樹脂と金属酸化物界面での吸着形態,電子の授受などの相互作用を明確にすることを目的に,XPSを用いてエポキシ樹脂と酸一塩基性度の異なる金属酸化物,MgO,Al
2O
3,SiO
3との界面反応状態を分析した結果,つぎの結論を得た。(1)界面近傍では,エポキシ樹脂はMgO,Al
2O
3,SiO
2のいずれの金属酸化物に対してもエポキシ基を金属酸化物に向けるような形で配向している。(2)電子の授受を伴うような界面相互作用はエポキシ樹脂と塩基性のMgOとの間にのみ生じており,両性のAl
2O
3や酸性のSiO
2との間には生じていないと考えられた。
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