表面科学
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10 巻 , 9 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 瀬尾 真浩
    1989 年 10 巻 9 号 p. 558-564
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    800K以下の比較的低温領域における合金の表面酸化挙動について, 特に鉄基合金およびニッケル基合金の表面選択酸化に焦点をしぼり解説した。一般に, 表面酸化は酸素との親和力の大きい合金元素から始まり, 次に酸素との親和力の小さい合金元素が酸化される。低い酸素分圧程, 酸素との親和力の大きな合金元素の選択酸化に有利である。特に, 適切な酸素分圧のもとでは選択酸化に最適な温度が存在する。表面選択酸化に関して, 下地合金の相互拡散過程の重要性について検討した。さらに, 光磁気ディスク材料として最近使用されている蒸着合金薄膜の選択酸化について, 信頼性の問題と関連して紹介した。
  • 鈴木 俊光, 渡部 良久
    1989 年 10 巻 9 号 p. 565-572
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    炭素材の表面の化学反応性について最近までの研究の流れを, 炭素材の生成過程を概観し, 炭素材の表面の多用性, 複雑さについて以下の点から論じた。即ち, BET-表面積測定では表面積が正しく求められないことがままあること, CO2などを用いて273-298Kで相対圧の低い領域で細孔容積を求めると比較的妥当な値が求められる。しかし, この様に求めた表面積も, 炭素材の反応性の尺度とならないことが多く, O2, CO2等の化学吸着に基づく活性表面積を用いるとよい反応性の尺度となることに触れた。
    炭素表面に化学吸着により捕捉された酸素種をXPS, AESによって同定する試みがなされ, 酸素はセミキノン型構造をとり, グラファイトユニットのエッジに存在することが示された。
    筆者らが興味を有する, 金属による炭素の接触酸化について, 13CO2を用いたパルスを反応について述べ, 従来推察されてきた, 酸化剤 (CO2) による金属の酸化, 引き続く金属酸化物から炭素への酸素移行過程を実験的に証明した結果を述べる。
  • 一宮 彪彦
    1989 年 10 巻 9 号 p. 573-578
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    反射高速電子回折 (RHEED) 図形の解釈について種々の例について述べる。本稿 (1) では, 2次元結晶の逆格子を示し, エワルド球との交点から得られるRHEED図形の特徴を, いくつかの2次元結晶 (微結晶, 多結晶, モザイク結晶など) について述べる。この結果に基づいて続編 (2) ではバルク結晶内でのブラッグ反射とRHEED図形との関係, および種々のバルク表面形態に対する回折図形の特徴を示す.
  • 吉村 雅満, 河津 璋, 重川 秀実
    1989 年 10 巻 9 号 p. 579-587
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    走査型トンネル顕微鏡 (Scanning Tunneling Microscope : STM) の出現により, 固体表面の原子構造を実空間で, しかも原子レベルの分解能を持って観察できるようになった。STM観察中に, 探針を適当な場所に固定してトンネル分光を行えば, 原子レベルの空間分解能を持つスペクトロスコピー (Scanning Tunneling Spectroscopy : STS) が可能となる。本解説では, STM/STSを用いた半導体表面に関する研究-DAS (Dimer-Adatom-Stackingfault) ファミリーの表面原子構造と電子状態, Si (111) 7×7表面のNH3に対する反応性, 金属/GaAs (110) 界面の電子状態-について述べる。
  • 梶田 勉
    1989 年 10 巻 9 号 p. 588-593
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    Silver oxalate films have been formed on silver electrodes by polarizing them slightly cathodically in dilute aqueous solutions containing Ag+ ions and dimethyl oxalate. The solutions were supersaturated with silver oxalate which was produced as a result of the hydrolysis of dimethyl oxalate and was sparingly soluble. The supersaturation was maintained during the film formation.
    The potential of the silver electrode with silver oxalate formed at a very low current density, showed a linear response to the oxalate ion concentration between 10-4 and 10-1 M.
  • 杉田 利男, 西川 英一, 吉田 宜史, 海老沢 重雄, 森主 宜延, 神尾 賢
    1989 年 10 巻 9 号 p. 594-601
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    A method and an apparatus to perform micro-etching and micro-inlay of patterns and numerals on the surfaces of artificial dental materials (ruby, nickel-chromium alloy, titanium alloy etc.) and artificial teeth by Penning discharge sputtering have been designed and evaluated. In this apparatus, selection of etching mode and inlay mode are made easily by a change of anode position. In etching mode, etching beam originates in a Penning discharge space and is guided through a duct in order to reach the surface covered with a pattern mask, and then forms an etched pattern on the surface. After etching is made, a new position of the anode is selected for inlay process and some of the metal atoms, sputtered from the cathode surface and passed through the duct, deposit on the previously etched portion.
    In the case of glass and ruby, etching rates are 70-90 nm/min and deposition rate of gold 60 nm/ min. Micro-etching of numerals (about 200 μm in size) on full casted crowns and heart-shaped micro-inlays on porcelain teeth and titanium alloy plate of denture are made respectively.
    This technique is very suitable for personal identification of corpse that met with traffic or fire accidents.
  • 水野 忠彦, 秋本 正, 佐藤 教男
    1989 年 10 巻 9 号 p. 602-605
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2009/11/11
    ジャーナル フリー
    常温核融合発見の経緯と国内外での研究の現状を紹介し, その問題点や機構及びその将来の見通しについて報告する。特に国内においては色々な研究所や大学において精力的に研究が進行しており, 常温核融合の可能性が確実視されてきているが, まだ問題点も少なくはない。
    なぜこの常温核融合の検証が困難なのか, どうして再現性が少ないのかを著者らの研究を主体に, 特にその機構と結びつけて述べる。
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