メタンを電弧で分解して得られるアセチレンを含む分解ガスよりアセチレンを純粋に分離することは第6報に記載した如く困難である故, このガスをそのままパラジウム触媒上に導き共存する水素を以てアセチレンを半水素添加しエチレンとすることを試みた結果, アセチレンの80~90%に相当するエチレンが得られ, 触媒の活性も長時間減退しないことが判明した。この混合ガスよりエチレンを分離することは比較的容易に行われるものと思われ, エチレンもまた合成工業の原料として重要な物質であるからこの方法はエチレンの製造法としても意義のあるものと考えられる。
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