N,
N '-二置換チオ尿素類と2-クロロ-4, 6-ジメチルピリミジン (以下2-Cl-DMP) と略す) および2, 4-ジクロロピリミジン (以下2, 4-D-Cl-Pと略す) との反応について研究を行なった。脂肪族アルキルまたは脂環基置換チオ尿素類と, 等モルの2-Cl-DMPまたは0.5モルの2, 4-D-Cl-Pとの反応を塩酸存在下室温で行なった。これらの反応物を過剰の水酸化ナトリウム溶液と加熱すると, 使用したチオ尿素類に対応する
N,
N '-二置換カルボジイミドが約15~80%の収率で得られた。2-Cl-DMPからのアルカリ溶液を酢酸酸性にして2-メルカプト-4, 6-ジメチルピリミジンが約60~70%の収率で得られ, また, 2, 4-D-Cl-Pからのアルカリ溶液を塩酸酸性にして2, 4-ジメルカプトピリジンが約85~90%の収率で得られた。これら上記の反応で副反応物として
N,
N '-二置換尿素が得られた。
N-フェニルベンズイミドイルクロリド (以下
N-Ph-BI-Clと略す) とチオ尿素類との反応を行なってカルボジイミドおよびチオベンズアニリドの生成を認めた。
抄録全体を表示