目的:腹部超音波スクリーニングの統一された撮影法の効果については報告が少ない。当院で25枚撮影法を導入したので前後の変化を比較し有効性を検討した。
方法:対象は2017年1月~2018年6月に導入前(78例), 1か月後(56例), 1年後(92例)のそれぞれ3か月間, 腹部超音波スクリーニングを行った糖尿病患者226例。
結果:検査時間は導入前6.0±4.5分, 1か月後10.3±5.0分, 1年後9.0±4.9分で1か月後, 1年後は有意に増加した(P<0.001)。撮影枚数も19.0±5.0枚, 25.5±4.9枚, 28.0±5.9枚と増加した(それぞれP<0.001)。撮影時間と枚数は相関していた(r=0.599, P<0.001)。有所見率は89.4%, 92.7%, 94.6%(P=0.415)と経時的に上昇したが有意差は無かった。
結論:撮影法の統一により検査時間, 撮影枚数は有意に増加したが, 有所見率は上昇傾向を示した。
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