【はじめに】特発性胸膜肺実質線維弾性症(iPPFE)に対する呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)の介入方法は確立されていない.
【症例】64歳女性.心肺運動負荷試験Peak
O2/W: 9.8 ml/min/kg,定常負荷試験耐久時間(Endurance time: ET):3分21秒,呼吸困難(修正Borg Scale; mBS)6であった.超音波診断装置を用いて横隔膜変位量(DE)を評価した.深吸気でDEは,座位19.7 mm,背臥位40.1 mmであった.
【理学療法】DEの結果から,背臥位で下肢筋力増強,仰臥位用負荷量可変式エルゴメーターによる持久力運動を実施した.
【結果】Peak
O2/Wが 12.5 ml/min/kg,ETが5分15秒,呼吸困難はmBS3へ改善した.
【結論】iPPFE患者に対する背臥位での運動療法は,より効果的に運動耐容能や呼吸困難を改善する可能性が示唆された.
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