半導体デバイスやMEMS用のセンサには,ニッケルめっきが多く用いられ,低応力や高硬度なめっき皮膜が求められている。これらに適したニッケルめっきは,低内部応力,高抗張力を有するスルファミン酸ニッケル浴である。そこで,スルファミン酸ニッケル浴を基本浴とし,電流密度,浴pH,温度,金属塩濃度を変化させ,めっき皮膜物性に及ぼす影響を調査した。その結果,金属塩濃度が,めっき皮膜物性に大きく影響を与えることを確認した。金属塩濃度を50.0 g/dm
3まで低下させた場合,硬度が459 Hv,抗張力が1,306 MPaと著しく向上した。また,MEMSとしてカンチレバー型プローブへのめっきを行い,その特性を評価した。
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