エレクトロニクス実装学会誌
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24 巻, 6 号
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巻頭言
特集/エレクトロニクス実装技術の教育
令和2年技術賞受賞講演
  • 廣庭 大輔, 奥田 敦, 佐藤 宗之, 森川 泰宏, 上村 隆一郎
    原稿種別: 特集
    2021 年24 巻6 号 p. 536-540
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2021/09/01
    ジャーナル フリー

    Advanced packaging demands higher performance, smaller size, and lower energy consumption. Thus, a wide variety of materials have been used and the writing layer has become denser. Against this background, the performance of plasma technology is required for advanced packaging in order to support miniaturization, a wide variety of materials, and various substrate shapes. This paper introduces a dry ashing process in redistribution layer production and a ULVAC dry-ashing system, called "NA-series". Ashing treatment has applications such as descum, controlling the surface shape, and surface modification. In the near future, plasma technology will be attracting increased attention due to the complexity and miniaturization of advanced packaging products.

研究論文
  • 小須田 司, 笹川 倖之介, 皆内 佳奈子, 橋元 伸晃
    原稿種別: 研究論文
    2021 年24 巻6 号 p. 541-550
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2021/09/01
    [早期公開] 公開日: 2021/04/30
    ジャーナル フリー

    炎天下での建設現場などで,熱中症予防には体内の水分量を維持することが必要であり,そのためには,全身発汗量を把握することが重要である。このため,本研究では建設現場で着用義務のあるヘルメットに着目し,各個人の行動下における発汗量計測機能を有するウェアラブルデバイスの開発を行い,それを用いて全身発汗量を推定できる可能性を示した。さらに,この計測で推定される全身発汗量は,熱中症罹患に有効な指標である深部体温上昇よりも,早い段階で熱中症罹患を推定できる指標として使用できる可能性があることを示すことができた。

  • 西 剛伺
    原稿種別: 研究論文
    2021 年24 巻6 号 p. 551-559
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2021/09/01
    [早期公開] 公開日: 2021/06/09
    ジャーナル フリー

    高い制御性,省電力化の要請から,3相インバータ回路を用いたモータ駆動システムが一般化しつつある。特に,小型軽量化したインバータ内蔵モータ駆動システムの実現には,適切な熱設計が不可欠である。適切な熱設計を行うには,対象の伝熱構造を把握する必要がある。本稿では,伝熱構造を把握する手段として,伝熱経路の熱インピーダンス分布を抽出する手法を提案する。最初に,Cauer型熱回路網を用いた熱インピーダンス分布表現について述べる。次に,MOSFETを搭載した2種類のテスト基板を用いて,ジャンクション温度の非定常温度遷移を測定する。その後,測定結果から熱インピーダンス分布を抽出し,その結果について論じる。

  • 宮崎 則幸, 小金丸 正明, 宍戸 信之, 坂口 智紀, 葉山 裕, 萩原 世也
    原稿種別: 研究論文
    2021 年24 巻6 号 p. 560-571
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2021/09/01
    [早期公開] 公開日: 2021/07/14
    ジャーナル フリー

    パワーモジュールの強度信頼性評価の観点からは,ボンディングワイヤおよびダイアタッチ材の熱疲労による破損が重要である。これらの部位の寿命評価のためにパワーサイクル試験,温度サイクル試験および機械的疲労試験が用いられている。また,大量生産品である自動車,家電製品に組み込まれるパワーモジュールは供用期間中の状態監視が困難であることから,設計段階での寿命評価が重要と考えられる。本論文では,まず,パワーサイクル試験,温度サイクル試験を取り上げ,これらの試験法から得られる寿命評価式の設計段階での寿命評価への適用性を議論する。さらに,温度サイクル試験を置き換える試験法としての機械的疲労試験について議論する。

  • 吉村 保廣, 青野 宇紀, 佐光 暁史, 佐藤 雅洋, 深田 慎, 友常 仁之
    原稿種別: 研究論文
    2021 年24 巻6 号 p. 572-579
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2021/09/01
    [早期公開] 公開日: 2021/07/14
    ジャーナル フリー

    センサーチップとFPCとを室温で機械的および電気的に接続するため,センサーチップ側に形成したスタッドバンプをFPCに形成したBVH (Blind via hole) に押し込むかしめ接続を検討した。スタッドバンプとBVHは既存の製造方式を適用できることがメリットである。かしめ接続試験の結果,BVH内径とバンプ径の比が1.1以上で,一つの接続部当たり0.057 Ωの電気抵抗で接続でき,機械的に固定されることを確認した。STEMによる接合部観察では,BVH側面の電極Auとバンプ材質のAuとの界面での接合を確認した。

  • 吉原 佐知雄, 高須賀 天, 茂手木 慶, 岩本 博之, 宗形 修, 中村 勝司, 鶴田 加一
    原稿種別: 研究論文
    2021 年24 巻6 号 p. 580-585
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2021/09/01
    [早期公開] 公開日: 2021/07/14
    ジャーナル フリー

    はんだ付性を得るために電子部品にはSn-Pbはんだめっきなどがよく用いられてきた。近年,エレクトロニクス実装の分野で環境保護のため鉛の使用が制限されていることから,鉛フリーはんだめっきの開発が進んでいる。純Snめっきではウイスカが生じることが広く知られている。本報告では,その抑制のためのめっき法を検討し,評価した。その結果,Periodic Reverse (PR)電解を用いると抑制できることを見いだした。そのメカニズムとして,PR電解をもちいると結晶優先配向性の緩和が起こることに起因すると考察し,ウィスカ発生との関連性について議論した。

  • 日髙 功二, 小金丸 正明, 関根 智仁, 宍戸 信之, 神谷 庄司, 三成 剛生, 池田 徹, 時任 静士
    原稿種別: 研究論文
    2021 年24 巻6 号 p. 586-594
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2021/09/01
    [早期公開] 公開日: 2021/08/25
    ジャーナル フリー

    有機薄膜トランジスタ用ゲート絶縁層の機械的負荷にともなう絶縁性能変化を実験的に評価する。この評価では,絶縁層の絶縁性能変化のみにフォーカスするため,一般的なボトムゲート型トランジスタ構造から半導体層を取り除いた新たな試験体構造を提案する。評価結果から,試験体のひずみ1.0~1.5%程度から,絶縁層の絶縁性能が劣化することを示す。また,電気的境界条件を変えた計測から,ソース/ドレイン-ゲート電極間にリークパスが形成され,ゲート電極を経由してドレインリーク電流が生じることを示す。顕微鏡観察から,絶縁層に塑性変形と見られる損傷が生じるひずみ領域で,絶縁性能が劣化することを示す。

  • 野田 尚昭, 王 彪, 王 思瑞, 高木 怜, 佐野 義一
    原稿種別: 研究論文
    2021 年24 巻6 号 p. 595-605
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2021/09/01
    [早期公開] 公開日: 2021/08/25
    ジャーナル フリー

    本論文では,段付き重ね合せ継手に表れる特異応力場の強さ(ISSF)について解析を行い,ISSFの観点から継手の接着強度の考察を行った。この問題では,試験片表面の接着界面端部点Aと試験片内部の各界面角部点Bii = 1,2…Ns-1, Ns=段数)に生じる2つの特異応力場の解析を行う必要がある。このため,2つの異なる基本問題を使用した。点Aに対する基本問題は,接着層厚さが同じ突合せ継手である。一方,点Biに対する基本問題は,遠方で引張を受ける無限板中に単一の長方形介在物がある場合である。段付き重ね合せ継手の特異応力場の強さISSFに及ぼす段数Nsの影響を調べるために段数が異なる4つのモデルを計算した。接着界面端部の応力分布で比較すると,点Biより点AのISSFが大きくなることを示した。また,段数Nsの増加に伴って,点AのISSFが低くなるが,点BiのISSFはほぼ一定となることを示した。

  • 山中 公博, 近藤 直希, 水鳥 秀良
    原稿種別: 研究論文
    2021 年24 巻6 号 p. 606-613
    発行日: 2021/09/01
    公開日: 2021/09/01
    [早期公開] 公開日: 2021/08/25
    ジャーナル フリー

    パワーモジュールのはんだ接合部エレクトロマイグレーション(EM)が信頼性問題と認識されている。現在,175°C動作するパワーモジュールには,高温安定性のあるSn-Sb系はんだが用いられている。本論文では,Cu/Ni-P/Sn-0.7Cu/Ni-P/Cu接合部とCu/Ni-P/Sn-5Sb-0.7Cu/Ni-P/Cu接合部のEM基本現象を明らかにし,Sb添加の影響を理解する。175°C,50 A/mm2のEM試験を実施した結果,いずれも,カソード側の金属間化合物(IMC)層が消失後,EM起因の故障が発生した。Sb添加は,このIMC層の消失を遅くし,はんだ接合部のEM寿命を延ばす影響がある。

講座 「次世代パワーデバイス実装技術講座」第3回
研究室訪問
エレクトロニクス実装学会 2020年度表彰
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