エレクトロニクス実装学会誌
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20 巻, 4 号
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巻頭言
エレクトロニクス実装学会 平成28年度表彰
特集/IoT時代のシステムインテグレーション技術
研究論文
  • 杉本 薫, 河合 憲一, 安達 裕幸, 水谷 大輔, 赤星 知幸, 横内 貴志男, 渡邊 充広, 本間 英夫
    2017 年20 巻4 号 p. 196-202
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/30
    ジャーナル フリー
    高速伝送用のプリント配線板は,さらなる高速化に対応するため,低誘電材料や表皮効果の改善に加えて,電磁ノイズを最小限にする配線方法の検討が不可欠となっている。このため,スルーホールを中心としたVia構造と近傍配線の配置に起因する反射やクロストークなどによる損失,さらにはCPUパッケージ基板のコア部のVia構造も踏まえた損失の低減化の検討が必要である。本研究では,これらの高速伝送基板の配線設計において,信号Viaを中心としたその近傍の配線構造に依存する伝送損失の影響をシミュレーションによって検討した。
  • 石田 秀一, 田原 竜夫, 岩崎 渉, 宮本 弘之
    2017 年20 巻4 号 p. 203-210
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/30
    ジャーナル フリー
    ワイヤボンディングでは,接合部の極近傍で弾性波を検出することで接合状態の診断ができると期待されている。われわれは過酷環境に耐え得るAlN薄膜圧電体を用いた薄型AEセンサを開発し,弾性波検出に成功した。このセンシング技術に併せ,簡便かつ強力なパターン認識手法として知られるMT法を適用し,状態診断を試みた。しかし,製造工程への導入を想定するとMT法は二つの実用上の問題を抱えている。1)小標本データでの大きな予測バイアス,2)単位空間の均質性確保である。本稿では,薄膜圧電体センシングとアンサンブル学習に基づくアンサンブルMT法を提案し,ベンチマークデータおよび実サンプルに対して手法の有用性を検証した。
  • 日浦 滋, 石川 亮
    2017 年20 巻4 号 p. 211-218
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/30
    ジャーナル フリー
    高電圧動作が可能なマイクロ波GaN FETを用いた高速スイッチング電源では大電力動作による自己発熱が設計精度に影響を与えることが確認されており,その詳細を調べるために熱・電気連成シミュレーションに基づき解析を行った。スイッチング周波数を10 MHzから数GHzに変えたときのシミュレーション結果と簡略化された理論値とを比較したところ,高い周波数において出力電力,電力効率,GaN FETの動作温度に違いが現れた。また,パルス幅変調により出力電圧が変調周波数2.5 MHzで変化する場合,GaN FETの動作温度は時間的変動を示し,その変動幅は周囲温度からの上昇値の44%程度であることが推定された。
  • 小澤 直人, 大久保 達生
    2017 年20 巻4 号 p. 219-227
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/08/30
    ジャーナル フリー
    本研究では,エリプソメーターと真空チャンバーを組み合わせた実験装置を構築し,ギ酸による銅酸化膜の還元過程のリアルタイム測定を行った。銅の自然酸化膜および熱酸化膜の両方について調べ,還元速度の温度依存から活性化エネルギを求めた結果,自然酸化膜では 61.9 kJ/mol,熱酸化膜では 100.6 kJ/molであった。一方,酸化膜断面の分析から,自然酸化膜と熱酸化膜ではいずれもCu2Oが形成されているものの,皮膜の深さ方向でCu2Oの分布が異なることを確認した。このことから両酸化膜のギ酸還元時の活性化エネルギの違いは,酸化皮膜の内部から皮膜表面への酸素の拡散エネルギが関係していることを考察した。
技術報告
研究室訪問
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