エレクトロニクス実装学会誌
Online ISSN : 1884-121X
Print ISSN : 1343-9677
ISSN-L : 1343-9677
16 巻, 2 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
巻頭言
特集/最近のマイクロメカトロニクス実装技術の取り組み─大面積実装およびeテキスタイル技術
研究論文
  • 竹中 国浩, 于 強
    2013 年 16 巻 2 号 p. 106-118
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    PWBにおけるIVHの熱疲労寿命に及ぼすFR-4の積層構造の不均質性の影響を検討するために,熱疲労寿命に影響する要因を検討する実用的な手法を示し,その手法に基づいて冷熱サイクル試験と有限要素法解析を用いて熱疲労寿命の変動要因を検討した。解析モデルにPWBの平織りのガラスクロスを詳細にモデル化したものを使用することで,解析結果が試験結果のき裂発生状況や故障順序と一致することを確認した。その結果,積層されたガラスクロスの積層状態の違いと,ある積層状態のガラスクロスに対するIVHの形成位置の違いが,IVHの熱疲労寿命に影響していることを示唆した。これらの違いはIVHの熱疲労寿命の変動要因であり,その要因が組み合わさってIVHの熱疲労寿命に影響すると考えられる。
  • 久保田 賢治, 松本 克才, 吉原 佐知雄
    2013 年 16 巻 2 号 p. 119-126
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    硫酸-過酸化水素エッチングによる銅のエッチングレートに結晶組織が及ぼす影響を,Scanning Probe Microscope (SPM)とElectron Back Scatter Diffraction Patterns (EBSD),分極曲線測定により解析した。{001}面に近い方位が速くエッチングされ,{111}と{101}面に近い方位は遅くエッチングされることが分かった。大きいエッチングレートを示した多結晶体の銅は,腐食電位が貴であり,局部カソード反応の分極が小さかった。多結晶体の銅のエッチングレートは,それぞれの結晶表面に於ける過酸化水素還元反応速度の平均値によって決定されていることが示唆された。そして,銅の{001}面が過酸化水素還元反応速度の大きい面である。1-プロパノールの添加により,結晶方位による溶解速度差を小さくすることができる。
  • 荒尾 修, 新帯 亮, 杉浦 昭夫
    2013 年 16 巻 2 号 p. 127-135
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    樹脂中の導電フィラを介して導電・放熱が行われる導電性接着剤において,実装後の抵抗測定などの巨視的な研究や,フィラ間界面での抵抗評価といった微視的な研究は進みつつある。しかし,電極間でどのように導電が行われているかという両者の間に位置する研究はあまり進んでおらず,導電信頼性の検証がされていない。これは,通常の平面観察に対し,導電性接着剤内部の導電フィラ間では3次元的に導電経路を形成するため,これを正確に観察する手法が無かったことに起因する。今回,正確な研磨と観察を繰返すことで立体的観察を行うFIB-SEMの手法を用いることで従来観察ができなかった導電経路の可視化を行った。また,この結果を利用することにより,実機に極めて近いモデルでの導通解析が実施可能となったので,これを報告する。
  • 加藤 史樹, 仲川 博, 青柳 昌宏
    2013 年 16 巻 2 号 p. 136-142
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    本研究では,3次元SiPに適用可能な,高熱伝導多層膜を使用したチップ面内の熱分散方法について検討した。100 μm厚のSiチップ裏面に10 μm厚の高熱伝導膜を直接形成したマイクロヒータ付き評価デバイスを作製した。ヒータに0.1 Jの熱量を8.5 msのパルスで与え,発生したホットスポットの時間的変化を測定したところ,高熱伝導膜を形成したチップは,通常のSiチップに比べ,ホットスポットのピーク温度上昇を27%低減できることを確認した。また,高熱伝導膜付きのチップは,16.6 m~100 ms幅のパルス加熱において,ホットスポット中央から1 mmの間のチップ面内温度差を20%以上低減できることを確認した。
  • 宮﨑 達二郎, 野田 尚昭, 李 戎, 内木場 卓巳, 佐野 義一
    2013 年 16 巻 2 号 p. 143-151
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    本研究では,接着継手の強度を界面端部に生じる特異応力場の強さの観点から検討した。具体的には最近行われた単純重ね合わせ継ぎ手の実験結果に注目して,その剥離条件が特異応力場の強さが一定で表現できるかを考察した。特異応力場の強さを求めるため,応力場の相似性に基づいて開発された第ゼロ節点法を用いることが有用であることを述べる。接着層の長さおよび厚さを種々に変化させながら行われた実験結果を,破断荷重時の界面端部の特異応力場の強さで整理した。単純重ね合わせ継ぎ手は,接着長さが極端に短い場合を除き,被着材と接着剤の界面端部よりはく離が生じ,それがぜい性的に成長することで破断に至る。このような破壊が生じる場合には,試験片の破断荷重時の特異応力場の強さは,接着長さおよび接着層厚さに関係なく一定となることが確認された。
  • 芦澤 弘樹, 加藤 真一郎, 中村 洋介
    2013 年 16 巻 2 号 p. 152-158
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/01
    ジャーナル フリー
    PETフィルム上へのパターンめっき方法として,ポリピロール塗膜への紫外線照射により酸化還元能力が消失することを利用した無電解めっき方法を検討した。まず,紫外線照射条件を検討したところ,ポリピロールの酸化還元能力の消失には300 nm以下の紫外線が有効であった。また,表面抵抗値を1012Ω/□以上とすることにより,紫外線照射部位にめっきが析出しなくなった。さらに,ポリピロールに紫外線をパターン照射した後のめっき条件を検討した結果,触媒処理後にパラジウムイオンをパラジウム金属に還元する還元処理工程を行うことで,紫外線照射部に残留する微量のパラジウムが除去され,パターンめっきが得られた。
速報論文
研究室訪問
その他の記事
feedback
Top