心電図
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27 巻, 2 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 田邉 晃久
    2007 年 27 巻 2 号 p. 127-128
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 中沢 一雄, 原口 亮, 内藤 博昭, 東 将浩, 清水 渉, 芦原 貴司, 難波 経豊, 八尾 武憲, 藤堂 貴弘, 池田 隆徳
    2007 年 27 巻 2 号 p. 129-139
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    心室細動に代表される致死性不整脈のような複雑な心電現象を, 単純なモデル化や数式化により理解することは困難である.コンピュータシミュレーションおよび可視化は, その複雑なメ力ニズムの整理や直感的な理解のためにはきわめて有効な手段である.将来的に致死性不整脈の発生危険度の予測を行うためには, これら遺伝子異常やイオンチャネル機能異常の理解に基づき, チャネル機能の変化や心筋細胞電気活動の変化など蓄積された膨大な知見を定量的に統合したうえで, 組織・器官レベルでの電気活動の変化をシミュレーションする必要がある.そこで, 電気生理学的特性および解剖学的特徴などを組み込んだ仮想心臓モデルを用いて, 心室細動発生機構の検討のために必要な要素技術のいくつかを概説する.また, 致死性不整脈の予防や治療を支援するため, 個々の患者における不整脈発生危険率を仮想心臓モデルにおいて予測し, Webサービスとして提供する試作システムの枠組みについても示す.
  • 李 鍾国
    2007 年 27 巻 2 号 p. 140-144
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    細胞工学の飛躍的な進歩により, 種々の幹細胞から「再生心筋」を得ることができるようになった.幹細胞由来心筋細胞のなかには, 持続的自動能を示し, 生体由来の心筋細胞と同期して興奮を示すものがあることが知られている.再生心筋のこのような特性を利用し, 失われたペースメー力機能や興奮伝導機能を補う目的で, 再生心筋細胞移植による不整脈治療へのアプローチ~「バイオペースメーカ」~が最近注目を集めるようになった.まだ, 基礎研究の段階であり, 実際に臨床の場で用いられるには解決すべき多くの問題が残されているが, 今後実用化に向けた動きが加速する可能性は十分にあると考えられる.
  • 松浦 博, Dimitar P. Zankov, 尾松 万里子, 礒野 高敬, 豊田 太, 丁 維光, 堀江 稔
    2007 年 27 巻 2 号 p. 145-153
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    緩徐活性型遅延整流性K+電流 (lKS) は活動電位プラトー相で活性化され活動電位持続時間 (APD) を決定する電流系の一つであり, ヒトを含む多くのほ乳類の心房筋や心室筋に存在することが知られている.AT1受容体遮断薬は心房細動の発生に対して抑制効果があることが報告されているが, その電気生理学的機序は十分には明らかにされていない.本研究の目的は, 心房筋細胞においてアンジオテンシンII (Ang II) によるlKsの修飾を検討し, 加えてそのAPDに及ぼす効果を明らかにすることとした, モルモット心房筋細胞に全細胞型パッチクランプ法を適用してlKs (voltage-clamp) ならびに活動電位 (current-clamp) を記録した.Ang IIならびにその安定化誘導体であるSar1-Ang IIはAT1受容体-Gタンパク質-ボスホリパーゼC-プロテインキナーゼC系を活性化してlKsを増大させ, それに伴いAPDを短縮させることが明らかとなった.本実験結果をヒト心房筋に外挿して考えると, AT1受容体遮断薬はAng IIによるlKs増大を介したAPD (ならびに有効不応期) の短縮作用に対して拮抗的にはたらくことが予想され, これがAT1受容体遮断薬のもつ心房細動に対する抑制効果の背景となる電気生理学的機序の一つであると考えられた.
  • 辰本 明子, 櫻田 春水, 小宮山 浩大, 岡崎 英隆, 弓場 隆生, 谷井 博亘, 小泉 章子, 田辺 康宏, 深水 誠二, 山口 博明, ...
    2007 年 27 巻 2 号 p. 154-159
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ニフェカラントは難治性心室頻拍 (VT) に用いられる薬剤であるが, どのようなVTにより有効であるかは明らかでない.そのためプログラム刺激 (PES) により誘発されたVTにニフェカラントを使用し, 有効性に関与する因子を検討した.【方法】PESで血行動態不安定な持続性VTが誘発された14例にニフェカラントを投与 (5分で0.3mg/kg静注後, 0.4~0.8mg/kg/hrで持続静注) し, 刺激を繰り返した.【結果】10例 (71.4%) でVTの誘発が抑制された.有効群と無効群でVT周期長 (CL) , 使用前後の右室有効不応期 (ERP) , QTcを比較したところERP, QTcは両群に差を認めなかったが, VTCLは有効群で有意に短縮していた.【結論】ニフエカラントはVTCLの短い頻拍により有効であることが示された.
  • 小貫 龍也, 小林 洋一, 箕浦 慶乃, 渡辺 則和, 中川 陽之, 伊藤 啓之, 三好 史人, 河村 光晴, 浅野 拓, 丹野 郁, 片桐 ...
    2007 年 27 巻 2 号 p. 160-166
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    【目的】Head-up tilt test (HUT) で若年者の神経調節性失神 (NMS) 発生時の血行動態や自律神経活動を明らかにする.【方法】対象は失神既往のある45歳以下の15例 (男性9例, 女性6例, 平均年齢24.2±7.1歳) にHUT (80度, 30分間) を施行した, コントロール群として失神既往のない45歳以下の18例 (男性14例, 女性4例, 平均年齢30.6±7.2歳) にHUTを施行した.HUT中の血行動態と圧受容体反射 (BRS) を検討した.【結果】HUT陽性の若年NMS群は, コントロール群に比べ, 起立前臥位でBRSが有意に高く, 起立後早期の全末梢血管抵抗 (TPR) の低下が認められた, NMS発症前にBRSは有意に高値となった.【結語】若年NMSは, コントロール群に比べBRSの亢進, TPR維持障害が認められ, 血圧低下時に著明なBRSの上昇から心過動状態に陥りやすい.
  • ―Electroanatomical Mapping Systemを用い高周波カテーテルアブレーションを施行した3症例―
    松山 高明, 井上 紳, 丹野 郁, 牧野 睦月, 酒井 哲郎, 三好 史人, 渡辺 則和, 河村 光晴, 浅野 拓, 小林 洋一, 太田 ...
    2007 年 27 巻 2 号 p. 167-174
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    各種器質的心疾患に伴う心室頻拍 (VT) に対しelectroanatomical mapping system (EMS) を用いた高周波カテーテルアブレーション (RFCA) 治療が施行されているが, EMS所見やRFCA後の組織変化に対する病理学的検討はいまだ少ない.EMSを用いVTに対するRFCAを施行した剖検3例 (陳旧性心筋梗塞2例, 拡張相肥大型心筋症1例) を検討した.陳旧性心筋梗塞例はRFCAによるVTの抑制効果が得られたが1例は2年後に再発した.肥大型心筋症例はRFCAによるVT抑制効果は得られなかった.一方でEMSのmapping所見やアブレーション部位は剖検肉眼所見とよく相関した.VTが再発した心筋梗塞例と肥大型心筋症例は病変部の心内膜面が複雑で心筋壁厚が厚く, 特に心筋症例では目標部位のアブレーション効果を十分認めなかった.RFCAの効果には対象となる基礎心疾患が影響し, 心内膜面性状や心室壁厚が関与すると考えられた.
  • 真島 三郎
    2007 年 27 巻 2 号 p. 175-183
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 鎌倉 史郎
    2007 年 27 巻 2 号 p. 184
    発行日: 2007/03/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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