心電図
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20 巻, 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 井上 博
    2000 年 20 巻 6 号 p. 597-598
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 仁禮 隆, 笠貫 宏
    2000 年 20 巻 6 号 p. 599-606
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    体表面QRST等積分値図を用いて再分極過程に対する抗不整脈薬の影響について検討した.対象は, 頻脈性不整脈145例であり, うち84例は持続性心室頻拍であった.対象に対してのべ153剤の抗不整脈薬が投与された.器質的心疾患を伴うものは110例 (のべ117剤) , 器質的心疾患を伴わないものは35例 (のべ36剤) であった.投与された抗不整脈薬により, 1) 1群=58剤, 2) カルベジロール群: 20剤, 3) カルベジロール以外のβ遮断薬群 (以下β遮断薬群) : 23剤, 4) アミオダロン群: 52剤の4群に分けた.抗不整脈薬投与前後に体表面電位図を記録し, QRST等積分値図を作成した.投与前後の等積分値図の相似性についてLuxらの方法により相関係数を算出し, +0.9未満を`変化あり'とした, 器質的心疾患を伴わない場合は, 全ての例で投与前の分布は正常であり, かつ投与後に変化は認められなかった.器質的心疾患を伴う場合には, 分布が変化したものはI群16%, β遮断薬群14%, カルベジロール群43%, アミオダロン群53%であった.カルベジロール群は1群と比して高率に変化し (p<0.05) , アミオダロン群は1群およびβ遮断薬群と比べて高率に変化した (p<0.01) , 投与前に多双極子性分布を示した42例のうち投与後に単一双極子性分布へと変化し再分極過程不均一性が減少したものは, 1群38%, β遮断薬群0%, カルベジロール群50%, アミオダロン群59%であった.以上, QRST等積分値図は抗不整脈薬の再分極過程に対する影響を検討するのに有用であった, カルベジロールは, 他のβ遮断薬および1群抗不整脈薬と同等以上に再分極過程に影響し, 再分極過程不均一性減少はアミオダロンに匹敵した.
  • 坂田 隆夫, 池田 隆徳, 杉 薫, 山口 徹
    2000 年 20 巻 6 号 p. 607-618
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    【目的】心筋梗塞 (Ml) 患者206例において, TWA陽性例の臨床像および心電図学的特徴について評価した.【方法】CH2000を用いて背臥位運動負荷中にTWAを測定した.フランク誘導あるいは隣接する2つの胸部誘導において, 心拍数を105~120/分に維持した状態でalternansratio>3.0, かつalternansvoltage>1.9μVを1分以上満たした場合をTWA陽1生とした.【結果】TWAは判定不能18例を除く188例中105例 (56%) 例で陽性を示した, 各因子 (年齢, 性別, 運動負荷量左室駆出率, 異常Q波, T波陰転, 異常Q波例に伴うT波陰転, 冠動脈残存狭窄かつ負荷中のST低下, 左室壁運動異常, 冠動脈病変本数, 発症時期の違い, 心室性不整脈) とTWAとの関連を評価したところ, 左室駆出率低下 (P=0.0007) , 異常Q波 (P=0.01) , 高度の壁運動異常 (P=0.003) , 広範囲梗塞 (P=0.004) を認める例でTWA陽性が有意に多かった, 心室性不整脈 (持続性心室頻拍/細動) についてはTWA陽性と陰性の間で有意な差は認められなかったが, 抗不整脈薬使用例を除外した評価では, その発生例でTWA陽性が有意に多かった (P=0.008) .各因子の多変量解析では, 異常Q波例 (P=0, 04) と梗塞発症1カ月以上経過した例 (P=0.004) でTWA陽性との関連が認められた.【総括】TWAは, 完成された梗塞巣が存在する低左心機能症例において陽1生となりやすく, 抗不整脈薬の使用を除外すれば心室性不整脈の予測指標になると考えられた.
  • 南家 俊彦, 中沢 潔, 三宅 良彦, 村山 正博
    2000 年 20 巻 6 号 p. 619-627
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    運動負荷試験誘発心室頻拍 (ExT-VT) の出現頻度と臨床的特徴について検討した.93年4月から98年9月までにトレッドミル運動負荷試験を施行した連続7, 884人のうち5連発以上の頻拍が誘発されたのは上室頻拍17人, 心房粗・細動21人, ExT-VT30人であった.本研究はExT-VTの30人 (0.38%) を対象とした.そのうち5人 (0.06%) が持続性であった.ExT-VTの基礎心疾患は虚血性心疾患 (IHD) が11人, IHD以外の心疾患が7人, 器質的心疾患のないものが12人で, 基礎心疾患の有無とExT-VT出現頻度と関係なかった.IHDの心室頻拍 (VT) 波形は左・右脚ブロック型左軸偏位と左脚ブロック型正常軸, IHD以外の心疾患は左・右脚プロツク型左軸偏位, 器質的心疾患のないものは左脚プロツク型正常軸が多かった, 右脚ブロック型のVT波形, 左脚ブロック型左軸偏位のVT波形は心疾患例が多かった, ExT-VTに心臓性突然死はなかったが, 持続性VTの発生率は持続性ExT-VTが非持続性に比し有意に高かった.
  • 栗田 康生, 三田村 秀雄, 竹下 晃子, 家田 真樹, 杵渕 修, 山根 明子, 佐藤 俊明, 品川 香, 神吉 秀明, 高月 誠司, 原 ...
    2000 年 20 巻 6 号 p. 628-634
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    【背景】迷走神経興奮は発作性心房細動 (PAF) の誘発や維持に影響を与えるが, より慢性期の心房細動 (AF) において果たす役割については不明である, 【目的】心房の電気的リモデリング過程において, 迷走神経緊張が心房不応期 (ERP) やAF誘発性に与える影響をムスカリン受容体遮断薬を用いて検討した.【方法】雑種成犬8頭に400PPmの高頻度心房刺激を14日間加えた.刺激開始前 (PO) , 刺激開始2 (P2) , 7 (P7) , 14 (P14) 日目において, ERPおよびAF誘発性を, 硫酸アトロピン0.04mg/kg静注前後で検討した.【結果】ERPはP2以後有意に短縮し (p<0.05) , AF誘発性も経時的に増加した.迷走神経遮断により, ERPは有意に延長し, その効果はP14まで保たれ (p<0.05) , またAF誘発1生も低下した (p<0.05) .【総括】電気的リモデリングを受けた心房筋においても, 迷走神経緊張がAF誘発性に関与していた.抗コリン薬が, 持続性AF例においても抗不整脈作用を発揮する可能性が示唆された.
  • 正木 理子, 渡辺 一郎, 小島 利明, 押川 直廣, 杉村 秀三, 大久保 公恵, 笠巻 祐二, 斎藤 穎, 小沢 友紀雄, 上松瀬 勝男
    2000 年 20 巻 6 号 p. 635-642
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    難治性の発作性心房細動 (Paf) を予防する方法として, 両心房を同時に興奮させ, 心房内伝導時間 (TACT) を短縮させることの有用性が報告されている.我々は心房内の異なる部位でペーシングを施行した際の心房内電位記録によるTACTおよび体表面心房加算平均心電図 (P-SAECG) によるfilteredPduration (FPD) を記録し, Bachmann束 (BB) ペーシングがIACTおよびFPDに及ぼす影響を比較検討した.【対象および方法】器質的心疾患のない上室性不整脈10症例を対象とし, 右心耳 (RAA) , BB, 冠静脈洞入口部 (CSos) および遠位部 (CSd) さらに4症例ではRAA+CSdペーシングを施行した際のIACTを測定し, 同時に, FPDを計測した.【結果】IACTおよびFPDは, biatrialペーシング時に最も短縮し, singlesiteペーシングではBBペーシング時に最も短縮した.なお, 標準12誘導心電図では心房ペーシング時のP波の幅の正確な計測は困難であった.【結語】P-SAECG法を用いたFPDの測定より, 多数の心腔内電位を記録することなくIACTを最短にし得る部位の決定が可能である.
  • 加藤 貴雄, 森田 典成
    2000 年 20 巻 6 号 p. 643-645
    発行日: 2000/11/25
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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