心電図
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5 巻, 5 号
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  • 西 勝英
    1985 年 5 巻 5 号 p. 593-594
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 杉浦 昌也, 大川 真一郎, 渡辺 千鶴子, 坂井 誠, 木村 幹史, 東丸 貴信, 上田 慶二, 徳 文子
    1985 年 5 巻 5 号 p. 599-611
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    房室伝導障害例においてヒス束電位図による電気生理学的所見と刺激伝導系の組織学的所見との相関を調べるため, 各種房室伝導障害23例, 対照13例の計36例を対象として以下の成績を得た。
    1) 正常のヒス束電位図を示した13例中1例のみがHis束分岐部に著明な変化を示したが, 他の12例には特に変化はみられず, 無病正診率は92.3% (12/13) であった。
    2) 1度房室ブロック7例中2例にH-Vブロックに相当する病変を呈し, 有病正診率は28.5%であった。以下2度房室ブロックでは33.3% (1/3) , 3度房室ブロックでは84.6% (11/13) で高度のブロック程, 高い相関を得た。
    3) 以上ヒス東電位図と組織病変との対比の結果, 綜合正診率は72.7% (26/36) であった。
  • 横山 正義, 斉藤 真知子, 和田 寿郎
    1985 年 5 巻 5 号 p. 613-617
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    体外循環を利用した全身温熱療法は全身転移のある癌患者の治療に応用されている。患者体温は約40分間の体外循環で42℃となる。標準12誘導心電図において, 37℃のときと42℃のときとを22回の温熱療法で比較検討した。
    平均脈拍数は79/分から135/分に増加した。心拍出量は2.4倍に増加した。ST低下 (1mm以上) ・T波陰転を55%に認めた。上室性頻拍症を36%に生じた。右脚ブロック・平均前額面電気軸の左軸偏位をそれぞれ18%に認めた。同一症例での不整脈再現性が強かった。
  • 久保田 幸次, 池田 孝之, 藤木 明, 杉本 尚樹, 中村 暁, 森下 大樹, 寺川 俊典, 広瀬 龍吉, 岩瀬 信生, 西田 哲也, 高 ...
    1985 年 5 巻 5 号 p. 619-626
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    心房細動の心室応答におよぼす房室結節二重伝導路 (DAVNP) の影響について検討した。心房早期刺激試験により房室伝導曲線が不連続曲線を示す7例をA群, 連続曲線を示す7例をB群とし, 2群間で房室結節の電気生理学的特性と心房細動時の心室応答様式を比較した。房室結節の有効・機能的不応期および1対1に房室伝導する最短心房刺激周期 (SCL1-1) は, いずれも2群間で差を認めなかった。心房細動時の最短R-R間隔 (SR-R) , 平均心室周期 (MVCL) およびR-R間隔の分布様式は, いずれも2群間で差を認めなかった。SR-RとMVCLは, いずれもSCL1-1との間で有意の正相関を示し, DAVNPの有無にかかわらずいずれも房室結節のfast pathwayの有効・機能的不応期との間で有意の正相関を示した。
    今回の検討では, 心房細動の心室応答におよぼすDAVNPの特異的な役割を明らかにすることはできなかった。
  • 小野 彰一, 村山 正博, 川久 保清, 坂本 静男, 板井 勉, 奥瀬 倭文子, 加藤 紀久
    1985 年 5 巻 5 号 p. 627-633
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    Exercise-induced ventricular tachycardia (EIVT) の再現性に関する検討は, その薬効判定の前提として重要である。我々はTreadmill運動負荷にて3連発以上の心室期外収縮の得られた11症例 (non-IHD3例, IHD8例) についてretrospectiveに長期間にわたる再現性について検討した。Non-IHD群11回施行中6回 (55%) , IHD群39回施行中14回 (36%) にEIVTの再現性を得たが, 全例必発例はなく, 51%以上の再現率を有する例はわずかにnon-IHD群の2例にすぎなかった。しかし短期間の再現性については, IHD群の同日連続負荷では5例中3例に再現性があり (60%) , しかもEIVTを誘発させる一定のcritical sinus rateを有する者がそのうち2例にみられた。これも間隔を隔てるとこの関係は消失した。検査間隔と関係なくこのcritical sinus rateを有したのは, non-IHDの1例のみであった。以上よりEIVTの再現性は, (1) IHD群の同日連続負荷と, (2) VTのcritical sinus rateを有する極少数例に限ってのみ高く, 薬効判定の際はこちらを考慮すべきである。
  • 里村 公生, 水野 杏一, 渋谷 利雄, 荒川 宏, 栗田 明, 中村 治雄
    1985 年 5 巻 5 号 p. 635-640
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    トレッドミル (TM) テストと冠動脈造影を施行した93例を対象に, ST, R波, Q波の運動負荷試験の判定基準としての有用性およびQ波と心室中隔の灌流障害との関係を検討した。ST (V5) はsensitivity75%, specificity76%と良好だったが, R波, Q波の判定基準は問題があった。しかしSTの基準をもとにR波, Q波の基準を加えると, 補足的に発見率を高めることができた。TMによるQ波 (V5) の変動を調べたところ, 冠動脈狭窄群 (VD≧70%) にQ波の変動の少い例が多かった。左前下行枝と右冠動脈にGensini scoreを用いて冠動脈狭窄の程度をみると, Q波による陽性群の方が高値を示した (陽性群: 11.65±2.36, 陰性群: 5.80±1.72, ns) 。以上運動負荷試験の判定基準としてSTは良好だが, R波, Q波の単独使用は問題があった。しかし3者の組合わせ方により発見率を高めることができた。TMによるQ波 (V5) の変動の少い群に, 心室中隔の灌流障害が強い傾向がみられた。
  • 長嶋 正実, 小川 昭正, 松島 正気, 堀田 寿郎, 前田 正信, 高橋 虎男, 兼子 哲一, 大須賀 明子, 矢崎 雄彦, 岡島 光治
    1985 年 5 巻 5 号 p. 641-647
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ファロー四徴症根治手術後37例を対象にホルター心電図よりその不整脈の発生について検討し, また同年齢の健康小児と対比した。
    上室性期外収縮, 1度および2度房室ブロックの出現率は健康小児との間に差はなく, 手術により新しく発生することは少いと考えられた。
    心室性期外収縮は健康小児よりその発生率は高い傾向にあったがLown分類4度以上のものは認めず危険の高いものはなかった。
    重篤なものとして洞不全症候群があり, ペースメーカ植込みを必要とした。
    今回の報告は他の報告に比しその発生率が低かったがその理由として手術年齢が低いこと, 重篤な手術合併症がないこと, 術中の心筋保護が良好な症例が多いことなどが考えられた。
    ファロー四徴症の重大な合併症である不整脈を予防するため低年齢で確実な手術をすることが重要である。
  • 小田 栄司, 相沢 義房, 荒井 裕, 柴田 昭
    1985 年 5 巻 5 号 p. 649-654
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    心拍数一定の心室ペースメーカー (VVI) 患者9例 (男1例, 女8例, 平均年齢74.2歳) でQT間隔の日内変動を検討した。QT間隔の日内変化は12~44msec, 平均27±10msecであり, 9例中8例は覚醒時に比べ睡眠時にQT間隔が延長する傾向がみられ, 5例で有意な延長をみとめた。全症例の平均QT間隔の日内変化は16msecであり, 覚醒時に比べ睡眠時9msecの有意な延長をみとめた (p<0.001) 。姿勢の影響の検討では仰臥位に比べ立位でわずかにQT間隔が延長する傾向 (3±3msec) がみられたが, 有意な変化を示す症例はなかった。睡眠時にQT間隔が延長することは睡眠と心室性不整脈との関係を考える上で考慮すべき現象と思われる。
  • 横田 充弘, 山田 和生, 水野 康, 長屋 昭夫, 堀場 希次, 土田 哲男, 外畑 巌, 平田 幸夫
    1985 年 5 巻 5 号 p. 659-671
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    24時間連続記録心電図により1日5, 000拍以上の心室期外収縮が認められた患者35例を対象としてaprindine hydrochlorideの抗不整脈効果を, 62例を対象として安全性を検討した。本剤30mg/日投与において, 1日当たりの心室期外収縮数が50%以上減少した症例は35%であった。60mg/日投与では1日当たりの心室期外収縮数を有意 (p<0.05) に抑制し, 50%以上減少した症例は63%であった。心電図上PR間隔に有意 (p<0.05) な延長が二用量ともにおいて認められたが, その程度は僅かで臨床上問題となるものではなかった。副作用は30mg/日で発現した症例が7例, 60mg/日では5例であったが, いずれも休薬後速やかに回復した。これらの結果より本剤は心室期外収縮に対して有用な薬剤であると考えられた。
    本剤60mg/日投与時の血漿濃度は, 30mg/日投与時の血漿濃度に比しおよそ3倍に上昇し, 非線形薬物動態をとることが示唆された。
  • 鈴木 文男, 久保 一郎, 平尾 見三, 比江嶋 一昌
    1985 年 5 巻 5 号 p. 673-679
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    完全左脚ブロック・2度房室ブロックを有する76歳の男性において観察された, His-Purkinje系 (HPS) の逆伝導性縦解離に基づくと考えられたdouble atrial response (DAR) について報告する。電気生理学的検査時, 周期1, 900msecにて心室ペーシングを行ったところ, 1個の心室波に対し, 洞性心房波とは明らかに波形の異なる, 2個の同一波形の心房波 (A', A'') が出現するのが観察され, その際遅れて出現するA''波の65msec直前にHis束波を認めたことから, これらの2個の心房波は心室インパルスが何らかの形で心房に逆伝導されて生じていると考えられた。2個の心房波の出現は, 室房同時ペーシング・心室期外刺激法 (基本周期600msec) 時, 連結期580-470msecにおいても観察された。2個の心房波の出現機序として, 房室結節リエントリーあるいはHPS内二重伝導路の存在に基づくDARの2通りの可能性が考えられたが, 後者の機序が強く示唆された。
  • 石河 利一郎, 野口 俊之, 乗本 業文, 秦 正, 真柴 裕人, 下田 義和
    1985 年 5 巻 5 号 p. 681-686
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    てんかんの心電図異常の報告は少い。一過性に異常Q波を示した1症例を経験したので報告する。症例は34歳男性。前胸部圧迫感と意識消失を主訴とし, 心電図のII, III, aVFでQS patternを呈し急性心筋梗塞と診断された。心電図経過はII, III, aVFのQS patternが数時間後にはr波を認め, その後ST変化および冠性T波も認めなかった。心エコーでは心筋肥厚なく, 冠動脈造影でも左右冠動脈に有意な器質的狭窄認めず, またErgometrine Maleate 0.4mgまで負荷するもスパスムを認めなかった。更に心筋シンチでも欠損はなかったが脳波で典型的なてんかんの波形を認めた。脳血管障害の心電図異常はよく知られており, 交感神経異常興奮が原因と考えられている。てんかんではST-T変化の報告があるが異常Q波の報告はないようである。本例はいわゆる“neurogenic cerebral Q wave”と考えられ, てんかんに一過性に認められた稀な症例と考える。
  • ―米国循環器学会の勧告―
    横井 昭
    1985 年 5 巻 5 号 p. 689-691
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 1985 年 5 巻 5 号 p. 692-710
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 1985 年 5 巻 5 号 p. 711-737
    発行日: 1985/11/20
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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