15〜17才の勤労青少年(研修生)266名を対象として, 身体運動実施時間数及びその内容が, 体力, 運動能力に及ぼす影響について, 縦断的な測定結果に基き考察した. 柔軟性, 敏捷性, 筋力, 懸垂力, 跳躍力では, 身体連動実施にかかわりなく, 年次的にある一定水準以上の向上がみられた. 体力つくりプログラム実施群では, スポーツテスト9項目に全国平均を上まわる割合で年次的な向上がみられ, 特に敏捷性, 全身持久性の向上が著しかった. しかし, 身体連動時間が少なかった群では, 筋力, 敏捷性以外で年次的な伸びが鈍く, 全身持久性には顕著な低下がみられた. ウェイトトレーニング実施群では, コントロール群と比較し, 年間増加量で, 握力, 上腕屈筋力に差がなく, 背筋力, 脚伸展力に差がみられた. 19カ月間の体力つくりプログラム実施群(17才,74名)の実施後の最大酸素摂取量は, 平均, 3.08l/min, 52.21ml/kg. minであった.
抄録全体を表示