シーブライトバンタムと白色レグホーンの合成系統Q,B
2および白レグ2系統について,それらの系統能力および交雑鶏能力を調べた。Qはシーブライトバンタム由来のZ染色体を100%,B2は同じく66.7%を有していた。QとB
2の成体重は1.34kgと同じで,卵重も52.7gおよび52.5gと殆んど同じであったが,Qは強健性,初産日齢と産卵性で劣り,ヘンディ産卵率はQの55.6%に対しB
2は71.2%であった。
有意なヘテローシス効果は,育成率,初産日齢,ヘンディ産卵率,ヘンハウズド産卵数,体重および飼料要求率にみられた。
Qと白レグの交配組合せにおける成体重,卵重,ヘンディ産卵率および飼料要求率は,白レグを父とした場合それぞれ1.74kg, 60.8g, 75.5%および2.38であったのに対し,その逆交配では,それぞれ1.50kg, 54.9g, 76.4%および2.33であり,体重は13.8%,卵重は9.7%減少した。
B2と白レグの交配組合せにおける成体重,卵重,ヘンディ産卵率および飼料要求率は,白レグを父とした場合,それぞれ1.70kg, 61.2g, 79.0%および2.29,またその逆交配では,それぞれ1.50kg, 56.5g, 76.7%および2.28となり,体重は11.8%,卵重では7.7%減少した。
合成系統を父にすることによって生ずる体重の減少程度は,シーブライトバンタムに存在する伴性バンタム遺伝子dw
Bの単独効果の範囲内であったが,卵重の減少は大幅にこの範囲を越えた。
合成系統と白レグの交雑鶏は8組合せとも対照コマーシャル鶏より初産日齢が早かった。B
2と白レグの交雑鶏のヘンディ産卵率,ヘンハウズド産卵数と飼料要求率は対照鶏に匹敵するものであった。
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