流水式洗浄殺菌水製造装置(BK装置)の手洗い効果を,従来の石鹸洗浄・塩化ベンザルコニウムアルコール(ウエルパス
(R))併用法さらに流水法とで比較した。またウエルパスは石鹸により,効果が低下することが知られているため,先行する石鹸洗浄時の石鹸量を変え,ウエルパス法を検討した。対象はICU勤務者50名で,方法は,(1)流水式殺菌水製造装置を用いた流水手洗い(BK法),(2)石鹸3m
lで石鹸洗浄後のウエルパスを使用した手洗い(ウエルパスA法),(3)手を濡らした後石鹸を2m
lとり,後はウエルパスA法に準じた手洗い(ウエルパスB法),(4)流水のみの手洗いである。それぞれ,手洗い前後に寒天培地に手指細菌を採取し,コロニー数を測定,除菌率を求めた。除菌率はBK法93.2±2.0%,ウエルパスA法44.3±14.0%,ウエルパスB法87.2±7.8%,流水法54.8±11.7%であった。BK法は手指残留石鹸の少ないウエルパスB法と同様の効果があり,手指手洗い法として有効である。
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